しるしのないカレンダー

定年退職した自由人のBLOGです。庶民の目線であんなこと、こんなこと、きままに思ったことを書いてみたい。

「死刑を免れた男たち」

2012年05月13日 | Weblog
2月19日に放送されたTBSTV:報道の魂
「死刑を免れた男たち~無期懲役囚の実態」がギャラクシー賞月間賞を受賞した。

初犯の無期受刑者が収容されている岡山刑務所を取材している。
世上、無期刑は15年ほどで仮釈放されるといわれている。
死刑在置論者も無期刑があまりにも軽すぎるので死刑を残さざるを得ないと主張する。
しかし、2004年に無期刑の上限が30年に引き上がられたことの関係から、
無期刑の仮釈放が認められるには「30年以上かかる」ことになった。

そのため、刑務所内で亡くなる受刑者も多く、番組は無期刑が、実質「死刑化」している現状を明らかにしている。
それでも生きることへの執念から、体を鍛える受刑者たち。
74才で2人を殺傷した男性。現在歳。仮釈放が実現可能になるのが104歳だ。
それでも出所したいと語る。

高齢化に伴い介護が必要な受刑者が増加。彼らを介護するのも無期刑の受刑者。
「老老介護」ならぬ「無期無期介護」と彼らは命名する。
刑務所が介護施設化している実態。

仮釈放には身元引き受け人が必要だ。子どもから断られ、あとは刑務所で死ぬのを
待つだけという70歳の元商社マン。
命という一番高いものを奪った、その対価に見合うものを償うと語る姿は悲しい。
死刑制度を考えるドクメンタりーが多い中、この番組が無期刑受刑者に焦点を合わせたことが評価された。

社会に出られない「絶望」の中で突然暴れだす「拘禁ノイローゼ」は無期刑受刑者の方が死刑確定者より多いという現状。
死刑を廃止しているヨーロッパでも終身刑があるのはオランダだけだ。
死刑停止中の韓国、台湾では終身刑は無い。
日本に於ける無期刑の問題がさらに明確となった。(田中早苗)

この番組は見ました。
確かに考えさせられる良い番組でした。
自由を拘束される刑務所生活。自由への強い憧れ。仮釈放を期待して体を鍛える終身刑受刑者。受刑者から刑務所内で介護を受ける姿。
アルカトラズ刑務所に存在した拘禁房の話。2年前見学した拘置所。
自由を満喫できるシャバの良さ。自覚の無い、暇人生活。
考えさせられる記事でした。

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