手賀沼アララギ短歌会

千葉県我孫子市で開催している短歌会のブログです。一緒に短歌を楽しみませんか。

会員の作品(2011年6月)

2011年08月15日 | 会員の作品
三谷和夫:体わるき人らの世話して働ける孫を誇らしとひそかに思ふ(新アララギ2011.6)
佐々木フミ子:今まさに「機械力専制」の恐怖知る原発事故の切迫事態に(新アララギ2011.6)
関澤喜久子:デイケア施設の媼翁にそれぞれの親を重ねてわれら歌ひぬ(新アララギ2011.6)
細田雄子:大地震(なゐ)の恐怖にをののく三月にわれに届きぬ友の訃報は(歌会2011.6)
小口勝次:八戸に赴任して間もなき子の安否わからず震災の二日苛立つ(新アララギ2011.6)
松本ゆき:夜来の雨をふくみて咲ける利休うつぎ朝の光に白きが眩し(歌会2011.6)
木村和子:給油せむと車は県道に長い列大震災より今日は十日経つ(新アララギ2011.6)
千葉照子:ほーーーほけきょと溜め長き鶯の声響き居る八柱の墓地に(歌会2011.6)
坂巻志津江:一重こそ花はよけれと詠ひましし吉田正俊先生のおだしき面輪(歌会2011.6)
須田博:剣道は五段の腕と豪語せる老ひし友の死の身につまさるる(歌会2011.6)
今村和平:梅花藻の揺らぐ安曇野のこの噴井槍よりいでて山葵田に注ぐ(歌会2011.6)
今野英山:向き合ふことせずして支援といふなかれ金のみ送りて被曝者拒むか(新アララギ2011.6)
高橋毬枝:つなぐ手を波に敢へなく奪はれて妻子に詫びを声絞り言ふ翁(新アララギ2011.6)
小熊宗克:久々に濡れ縁に出でこし蝦蟇この家守り来し面構へして(歌会2011.6)
山崎日出男:「ツゴイネルワイゼン」奏で終えたる我が友は緩きフレーズは難しと言ふ(歌会2011.6)
岸野トモヱ:かぶと飾るもこれで最後かと思いつつ二十四年はあっとすぎたり(歌会2011.6)

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