( 雛祭り )
厨房に貝が歩くよ雛祭 秋元不死男
婚近き子の雛祭り終りけり 伊阪美祢子
部屋中が匙に映りぬ雛祭 正木ゆう子
独り言
ころころの家での最後の雛祭りを迎える娘がいます。今月嫁ぎます。
初節句から今日までコマ送りのように、その時々の雛祭りが浮かぶ。
現在は安堵と寂しさが同時進行中、ウエディングドレスの衣装合わせ
の時に胸が一杯になった。 その後姿を見ていてやっと真実を認める。
娘を前にすると、だらしない男親だ。
呉れてやる娘の笑顔鬼は外 はこの時の句
バージンロードを一緒に歩くまでは泣かないようにするつもり・・・・
戦争を見て来し土の雛かな ころころ
(昭和20年2月生まれの姉のお雛様は今でも母が飾ります)
一つづつ声かけ解く雛の箱
雛の夜の燭落したるしじまかな ころころ