４月 １７日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　若緑・緑立つ・松の芯・松の花

　　　　　　　　　　　　　　　　　　緑立つ＝松の新芽が勢いよく真っすぐ伸びるさま


　　　　　　　　　　朝の声己れにひびき松の芯　　　　　　　　　　　細見綾子


　　　　　　　　　　斑鳩の空に触れんと松の芯　　　　　　　　　　　坪野洋子


　　　　　　　　　　西行塚実生の松の緑立つ　　　　　　　　　　　　倉田信子


　　　　　　　　　　松の芯錫杖を手に大師像　　　　　　　　　　　　市原美幸


　　　　　　　　　　古松の芯こぞり立つ無量寿寺　　　　　　　　　　上村龍子



　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　松の芯傘ふり立てる中学生　　　　　　　　　　　沢木欣一


　　　　　　　　　　みちのくの山谺して松の芯　　　　　　　　　　　吉田鴻司


　　　　　　　　　　焦げくさき雉子の二声緑立つ　　　　　　　　　　福永耕二


　　　　　　　　　　緑立つ塩田跡の小学校　　　　　　　　　　　　　江見悦子


　　　　　　　　　　伸びすぎてしまえば曲がる松の芯　　　　　　　　夏井いつき



　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　


　　　　　　　　　　　昨日も日本全国で一日47,598人のコロナ感染者の発表がありました
　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
　　　　　　　　　あと少しの我慢です
　　　　　　　　　（　前週同曜日比　-5,137　）　　　

４月 １６日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　石楠花・しゃくなげ


　　　　　　　　　　石楠花や女人高野の男坂　　　　　　　　　　　　　田畑　龍


　　　　　　　　　　不開（あかず）門址に石楠花朱を極む　　　　　　　磯田なつえ


　　　　　　　　　　石楠花のたわむ樹間に朝の富士　　　　　　　　　　山下善久


　　　　　　　　　　石楠花や筧に細き水の音　　　　　　　　　　　　　八尋樹炎


　　　　　　　　　　石楠花の散り初む磴を登りけり　　　　　　　　　　熱海より子



　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　戀歌に似しよ石楠花つづく径　　　　　　　　　　　河野多希女


　　　　　　　　　　石楠花にかくれ二の滝三の滝　　　　　　　　　　　宮下翠舟


　　　　　　　　　　石楠花や奥書院へと長廊下　　　　　　　　　　　　星野　椿


　　　　　　　　　　石楠花の白さ消えたる夜の病棟　　　　　　　　　　秋山石声子


　　　　　　　　　　石楠花や谷をゆるがす朝の鐘　　　　　　　　　　　水原秋桜子



　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　＜あずましゃくなげ＞

　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　昨日も日本全国で一日49,768人のコロナ感染者の発表がありました
　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
　　　　　　　　　あと少しの我慢です
　　　　　　　　　（　前週同曜日比　-2,177　）　　　　

４月 １５日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　母子草


　　　　　　　　　　特攻の碑裏に小さき母子草　　　　　　　　　　　　栗田やすし


　　　　　　　　　　すりきれし紙の踏絵や母子草　　　　　　　　　　　矢野孝子


　　　　　　　　　　母子草童女入水の池の辺に　　　　　　　　　　　　伊藤範子


　　　　　　　　　　丈草の別れの岩よ母子草　　　　　　　　　　　　　山下智子


　　　　　　　　　　母子草植村直巳空墓に　　　　　　　　　　　　　　ころころ



　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　母子草母居る時の我が家好き　　　　　　　　　　　岡林知世子


　　　　　　　　　　我ら知らぬ母の青春母子草　　　　　　　　　　　　寺井谷子


　　　　　　　　　　母子草跼めば影に入りにけり　　　　　　　　　　　ながさく清江


　　　　　　　　　　笑ひこらへし叱り羅漢や母子草　　　　　　　　　　福田万紗子


　　　　　　　　　　島どこもばつてん訛り母子草　　　　　　　　　　　川村哲夫



　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　昨日も日本全国で一日55,294人のコロナ感染者の発表がありました
　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
　　　　　　　　　あと少しの我慢です
　　　　　　　　　（　前週同曜日比　+313　）　　　　　　　　

４月 １４日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　潮干・干潟・汐干狩・干潟遊び・干潟暮るる


　　　　　　　　　　音もなく干潟に潮の満ち始む　　　　　　　　　　　栗田やすし


　　　　　　　　　　犬と子を気ままに放ち潮干狩　　　　　　　　　　　国枝隆生


　　　　　　　　　　泥んこの児を目の端に汐干狩　　　　　　　　　　　伊藤範子


　　　　　　　　　　汐干狩子らずぶ濡れの半ズボン　　　　　　　　　　河村惠光


　　　　　　　　　　おほかたは陸（おか）に尻向け潮干狩　　　　　　　丹羽一橋



　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　深川や桃の中より汐干狩　　　　　　　　　　　　　小林一茶


　　　　　　　　　　下駄番のひとりはなれて汐干かな　　　　　　　　　政岡子規 


　　　　　　　　　　母たのし汐干にあそぶ子を眺め　　　　　　　　　　星野立子


　　　　　　　　　　燈台の影が日時計汐干狩　　　　　　　　　　　　　藤井　亘


　　　　　　　　　　風呂敷の旗が目印潮干狩　　　　　　　　　　　　　増田松枝



　　　　　　　　　　　　　　　


　　　　　　　　　　昨日も日本全国で一日57,758人のコロナ感染者の発表がありました
　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
　　　　　　　　　あと少しの我慢です
　　　　　　　　　（　前週同曜日比　+2,883　）　　　　　　　　　　　　

４月 １３日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　山吹・八重山吹・草山吹・濃山吹・面影草＜山吹草＞白山吹


　　　　　　　　　　山吹の咲く頃といふ約したし　　　　　　　　　　　細見綾子


　　　　　　　　　　山吹のしだるる沢辺ザック解く　　　　　　　　　　中野一灯


　　　　　　　　　　能郷へ山吹の花なだれ咲く　　　　　　　　　　　　上田博子


　　　　　　　　　　かんむりに山吹の花稚児の舞　　　　　　　　　　　夏目悦江


　　　　　　　　　　山吹やほろほろこぼる砥部の里　　　　　　　　　　三井あきを



　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　＜八重山吹＞　バラ科ヤマブキ属

　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　＜白山吹＞　　バラ科シロヤマブキ属



　　　　　　　　　　一亭に一客のかげ濃山吹　　　　　　　　　　　　　鷲谷七菜子


　　　　　　　　　　山吹の八重に漁師の妻姙む　　　　　　　　　　　　右城暮石 


　　　　　　　　　　山吹の白は騒がしからずして　　　　　　　　　　　後藤夜半 


　　　　　　　　　　日を恋うてわが山吹も八重なりけり　　　　　　　　橋　閒石


　　　　　　　　　　枝道に枝道折るるやまぶき草　　　　　　　　　　　石川桂郎


　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　＜山吹草＞　　ケシ科クサノオウ属の多年草


　　　　　　　　　　　昨日も日本全国で一日49,773人のコロナ感染者の発表がありました
　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
　　　　　　　　　あと少しの我慢です
　　　　　　　　　（　前週同曜日比　+4,099　）　　

４月 １２日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　山茱萸の花、山茱萸・さんしゆゆ



　　　　　　　　　　当麻寺の土塀つき出て花山茱萸　　　　　　　　　　細見綾子


　　　　　　　　　　勤行の声山茱萸の花の奥　　　　　　　　　　　　　夏目悦江


　　　　　　　　　　山茱萸へ藍蔵の窓開け放つ　　　　　　　　　　　　中山敏彦


　　　　　　　　　　山茱萸の坂学僧の下駄の音　　　　　　　　　　　　山本光江


　　　　　　　　　　山茱萸やカヌーの軌跡湖に照る　　　　　　　　　　山下善久



　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　山茱萸にけぶるや雨も黄となんぬ　　　　　　　　　水原秋櫻子


　　　　　　　　　　雲来しと雲の行きしと山茱萸黄　　　　　　　　　　後藤比奈夫


　　　　　　　　　　仏飯を盛る山茱萸の雨あかり　　　　　　　　　　　能村登四郎


　　　　　　　　　　山茱萸やまばたくたびに花ふえて　　　　　　　　　森　澄雄


　　　　　　　　　　山茱萸の花の数ほど雫ため　　　　　　　　　　　　今井つる女



　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　 　昨日も日本全国で一日33,205人のコロナ感染者の発表がありました
　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
　　　　　　　　　あと少しの我慢です
　　　　　　　　　（　前週同曜日比　+3,052　）　　

４月 １１日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　キブシの花・花木五倍子


　　　　　　　　　　このあたり神の領域きぶし咲く　　　　　　　　　　国枝洋子


　　　　　　　　　　吊橋揺れ花ぎぶしゆれ山の風　　　　　　　　　　　山下智子


　　　　　　　　　　崖に寄り譲る山道花きぶし　　　　　　　　　　　　磯田なつえ


　　　　　　　　　　ダム湖より風の生まるる花木五倍子　　　　　　　　牧野一古


　　　　　　　　　　夕映えの空むらさきに花きぶし　　　　　　　　　　上田博子



　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　　 木ぶし咲き花折峠つづら折　　　　　　　　　　　　古賀まり子


　　　　　　　　　　たて書きの詩のごとくあり花きぶし　　　　　　　　和田順子


　　　　　　　　　　雨ながき十々里が原の花きぶし　　　　　　　　　　古館曹人


　　　　　　　　　　花入れに北鎌倉の花きぶし　　　　　　　　　　　　藤田あけ烏


　　　　　　　　　　そろそろと且つ一斉に花きぶし　　　　　　　　　　駒　志津子



　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　 昨日も日本全国で一日49,172人のコロナ感染者の発表がありました
　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
　　　　　　　　　あと少しの我慢です
　　　　　　　　　（　前週同曜日比　+1,835　）　　

４月 １０日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　花林檎・林檎の花



　　　　　　　　　　山水でとぐ米白し林檎の花　　　　　　　　　　　細見綾子


　　　　　　　　　　岩越えてをどる沢水桷の花　　　　　　　　　　　国枝洋子


　　　　　　　　　　暮れなずむ穂高の峰や花りんご　　　　　　　　　牧野一古


　　　　　　　　　　マラソンの過ぎし静けさ花林檎　　　　　　　　　奥山ひろ子


　　　　　　　　　　藤村の円きかな文字花林檎　　　　　　　　　　　日野圭子



　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　　 みちのくの女色白花りんご　　　　　　　　　　　下村梅子


　　　　　　　　　　祝唄も津軽訛よ花りんご　　　　　　　　　　　　伊藤京子


　　　　　　　　　　武士の血は土もて伝ふ花林檎　　　　　　　　　　古舘曹人


　　　　　　　　　　牛鳴いてのどかなるかな花林檎　　　　　　　　　星野立子


　　　　　　　　　　馬も農夫も憩ふ林檎の花の前　　　　　　　　　　有馬朗人



　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　 　昨日も日本全国で一日52,741人のコロナ感染者の発表がありました
　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
　　　　　　　　　あと少しの我慢です
　　　　　　　　　（　前週同曜日比　+3,927　）　　

４月 ９日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　落花・飛花落花・花散る・花吹雪・飛花・花屑・花筏


　　　　　　　　　　今年の東京の桜はまだ散りきっていません、長野はこれから満開を迎えて列島ですね



　　　　　　　　　　　 へそ小さき風神雷神桜散る　　　　　　　　　　　　栗田やすし


　　　　　　　　　　木屋町の橋の花屑掃き落す　　　　　　　　　　　　河原地英武


　　　　　　　　　　散る花へ鈴を翳して巫女舞へり　　　　　　　　　　石崎宗敏


　　　　　　　　　　鼓笛隊落花の中を進みけり　　　　　　　　　　　　関根切子


　　　　　　　　　　放生の池に渦なす花筏　　　　　　　　　　　　　　ころころ



　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　　 谷へちる花のひとひらづつ夕日　　　　　　　　　　細見綾子


　　　　　　　　　　あめつちのくづれんばかり桜ちる　　　　　　　　　沢木欣一


　　　　　　　　　　花散らふ音は聞えず花の雨　　　　　　　　　　　　林　翔


　　　　　　　　　　一年をこの一日に散るさくら　　　　　　　　　　　今井千鶴子


　　　　　　　　　　散る桜残る桜も散る桜　　　　　　　　　　　　　　俗名は山本栄蔵（良寛和尚）



　　　　　　　　　　　　　　　


　　　　　　　　　　 昨日も日本全国で一日51,953人のコロナ感染者の発表がありました
　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
　　　　　　　　　あと少しの我慢です
　　　　　　　　　（　前週同曜日比　+2,692　）　　

４月 ８日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　仏生会・灌仏会・降誕祭・花祭・花御堂・甘茶


　　　　　　　　　　今日4月8日はお釈迦の誕生日です　近在のお寺ではコロナの影響もあり甘茶を配る事や
　　　　　　　　　　大きな花御堂を設えることはしていません



　　　　　　　　　　　 灌仏会ぬぎし草履をふところに　　　　　　　　　　細見綾子


　　　　　　　　　　花まつり釈迦誕生の紙芝居　　　　　　　　　　　　長崎真由美


　　　　　　　　　　御詠歌で迎ふ白象仏生会　　　　　　　　　　　　　澤田正子


　　　　　　　　　　坊が妻作務衣に残る甘茶の香　　　　　　　　　　　谷口千賀子


　　　　　　　　　　葺きあげて百合のかをりの花御堂　　　　　　　　　福田邦子



　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　　 佛母たりとも女人は悲し灌佛会　　　　　　　　　　橋本多佳子


　　　　　　　　　　ぬかづけばわれも善女や仏生会　　　　　　　　　　杉田久女


　　　　　　　　　　くろがねの丹田ひかる甘茶仏　　　　　　　　　　　野澤節子


　　　　　　　　　　おしろひの剥げたる稚児も花まつり　　　　　　　　百合山羽公


　　　　　　　　　　人無きに灌佛濡れて居給へり　　　　　　　　　　　水原秋櫻子



　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　甘いお茶といえば、中国原産の「甜茶」がありますが、バラ科の植物
　　　　　　　　　　甘茶はユキノシタ科の落葉性の低木で、葉を生薬として用います
　　　　　　　　　　アマチャは、ヤマアジサイの甘味変種で、ヤマアジサイの甘味のある成分変異株が民間で発見された
　　　　　　　　　　ものとされています。歴史はまだ新しく、江戸時代あたりから民間薬として利用され始めました。


　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　 昨日も日本全国で一日54,995人のコロナ感染者の発表がありました
　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
　　　　　　　　　あと少しの我慢です
　　　　　　　　　（　前週同曜日比　+3,090　）