７月 ２１日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　夏休み・夏期休暇・暑中休暇



　　　　　　　　　　キャンパスに山岳テント夏期休暇　　　　　　　　　栗田やすし


　　　　　　　　　　立笛の調子外れや夏休み　　　　　　　　　　　　　中山敏彦


　　　　　　　　　　遊具みな塗り替へてゐる夏休み　　　　　　　　　　篠田法子


　　　　　　　　　　隣家より朝の音読夏休み　　　　　　　　　　　　　市原美幸


　　　　　　　　　　貝殻を箱いつぱいに夏休み　　　　　　　　　　　　井沢陽子



　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　黒板にわが文字のこす夏休み　　　　　　　　　　　福永耕二


　　　　　　　　　　他所の子もまとめて叱り夏休　　　　　　　　　　　白根純子


　　　　　　　　　　改札に実習生立つ夏休み　　　　　　　　　　　　　田中照子


　　　　　　　　　　いとけなきふるちんの朝夏休　　　　　　　　　　　三橋敏雄


　　　　　　　　　　下宿屋の西日の部屋や夏休み　　　　　　　　　　　高浜虚子



　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　昨日も日本全国で152,536人のコロナ感染者の発表がありました
　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
　　　　　　　　　心がけましょう
　　　　　　　　　（　前週同曜日比　+58,055　増えています　）

７月 ２０日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　土用・土用入り・土用鰻・土用波・土用干し


　　　　　　　　　　夏の土用とは暑さ本番となる立秋前の約18日前からでこの夏の土用の１８日間、土用１日目を土用太郎、
　　　　　　　　　　２日目を土用次郎３日目を土用三郎などと称されて俳句にも詠まれていますが、元々は農耕との結びつき
　　　　　　　　　　から出た言葉のようです。
　　　　　　　　　　因みに今年2022年土用の入りは7月20日丑の日は7月23日（水）です
　　　　　　　　　　土用の丑の日には鰻を食べて英気を養う風習がありますが、これは風聞によれば平賀源内が友人の魚屋の
　　　　　　　　　　ために本来鰻の旬の冬から魚の売れない夏に「滋養の薬」と紹介して応援したのがはじまりとか
　　　　　　　　　　（すべてネットから知識をお借りしています）



　　　　　　　　　　土用入りはらわた苦き小魚食ぶ　　　　　　　　　　細見綾子


　　　　　　　　　　数珠で肩撫でて祈祷や土用灸　　　　　　　　　　　神尾朴水


　　　　　　　　　　帆船のゆるり向き変ふ土用凪　　　　　　　　　　　小田二三枝


　　　　　　　　　　馬の背に撒くや土用の浄め塩　　　　　　　　　　　内田陽子


　　　　　　　　　　就活の天王山や鰻食ふ　　　　　　　　　　　　　　河原地英武



　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　国引の注連の太さよ土用東風　　　　　　　　　　　吉田鴻司


　　　　　　　　　　土用鰻うの字大きく紺暖簾　　　　　　　　　　　　蕪木啓子


　　　　　　　　　　土用太郎拗ねたる雨の日なりけり　　　　　　　　　山田みづえ


　　　　　　　　　　買ひ歩く土用玉子の手に入らず　　　　　　　　　　一ノ瀬米村


　　　　　　　　　　のこのこと鼠出て来し土用かな　　　　　　　　　　鈴木真砂女



　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　昨日も日本全国で66,745人のコロナ感染者の発表がありました
　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
　　　　　　　　　心がけましょう
　　　　　　　　　（　前週同曜日比　-9,255　）

７月 １９日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　汗・汗ばむ・玉の汗・汗水


　　　　　　　　　　子の髪の汗の匂ひを知りてゐる　　　　　　　　　　細見綾子 


　　　　　　　　　　汗の目に地獄図の赤あふれたり　　　　　　　　　　矢野孝子


　　　　　　　　　　気前よくまけて汗拭く七味売　　　　　　　　　　　鈴木みすず


　　　　　　　　　　珠洲の塩味見て汗を拭ひけり　　　　　　　　　　　佐藤とみお


　　　　　　　　　　溶接工汗の上汗滴らす　　　　　　　　　　　　　　ころころ



　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　汗の児のやうやく懐く別れ際　　　　　　　　　　　栗田やすし


　　　　　　　　　　デモの年汗に腐りし腕時計　　　　　　　　　　　　沢木欣一


　　　　　　　　　　汗しらずうなじに残し稽古海女　　　　　　　　　　西上禎子


　　　　　　　　　　八人が育ちし乳房汗を拭く　　　　　　　　　　　　千田とも子


　　　　　　　　　　眼尻に汗ながれこむ訃の一つ　　　　　　　　　　　福永耕二



　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　昨日も日本全国で76,199人のコロナ感染者の発表がありました
　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
　　　　　　　　　心がけましょう
　　　　　　　　　（　前週同曜日比　+39,069　増えています　）

７月 １８日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ビール・ビヤホール・黒ビール・地ビール



　　　　　　　　　　ビール瓶二つかち合ひ遠ざかる　　　　　　　　　　細見綾子


　　　　　　　　　　草臥れし背広は椅子にビヤホール　　　　　　　　　河原地英武


　　　　　　　　　　キックオフ待たずに干せり生ビール　　　　　　　　矢野孝子


　　　　　　　　　　生ビール来て訳もなく乾杯す　　　　　　　　　　　服部鏡子


　　　　　　　　　　Ｇパンの僧と酌み合ふ生ビール　　　　　　　　　　藤田岳人



　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　うそばかり言ふ男らとビール飲む　　　　　　　　　岡本 眸


　　　　　　　　　　笑ひは通ずビール肥りの小母さん　　　　　　　　　林　翔


　　　　　　　　　　ビール愉し蓋付ジヨツキ花描く　　　　　　　　　　山口青邨


　　　　　　　　　　恋せしひと恋なきひととビール汲む　　　　　　　　辻 桃子


　　　　　　　　　　誰もつぎくれざるビールひとり注ぐ　　　　　　　　茨木和生



　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　昨日も日本全国で105,584人のコロナ感染者の発表がありました
　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
　　　　　　　　　心がけましょう
　　　　　　　　　（　前週同曜日比　+51,525　増えています　）

７月 １７日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　青胡桃



　　　　　　　　　　青胡桃峡の川底透けて見ゆ　　　　　　　　　　　　栗田やすし


　　　　　　　　　　一茶より北斎の径青胡桃　　　　　　　　　　　　　細見綾子


　　　　　　　　　　青くるみ荒瀬へ枝を張りゐたり　　　　　　　　　　巽　恵津子


　　　　　　　　　　旧道はダム湖の底ひ青胡桃　　　　　　　　　　　　幸村志保美


　　　　　　　　　　青胡桃ぬれてころがる古戦場　　　　　　　　　　　近藤文子



　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　三叉路の一つは海へ青胡桃　　　　　　　　　　　　鍵和田釉子


　　　　　　　　　　酒飲んで男は話す青胡桃　　　　　　　　　　　　　廣瀬直人


　　　　　　　　　　信濃いま雄時房なす青胡桃　　　　　　　　　　　　能村登四郎


　　　　　　　　　　青胡桃飛ばして栗鼠ぞ木がくるゝ　　　　　　　　　石塚友二


　　　　　　　　　　賛美歌の洩るる窓辺に青胡桃　　　　　　　　　　　松沢満里子



　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　昨日も日本全国で110,676人のコロナ感染者の発表がありました
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　　　　　　　　　心がけましょう
　　　　　　　　　（　前週同曜日比　+55,668　増えています　）

７月 １６日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　烏瓜の花



　　　　　　　　　　烏瓜の花よ鵜の巣の三番子　　　　　　　　　細見綾子


　　　　　　　　　　一番星見えて咲きそむ烏瓜　　　　　　　　　国枝洋子


　　　　　　　　　　咲ききつて夜目にも白し烏瓜　　　　　　　　坪野洋子


　　　　　　　　　　断崖に烏瓜咲く隠岐の島　　　　　　　　　　山下善久


　　　　　　　　　　花街の灯りに咲けり烏瓜　　　　　　　　　　ころころ



　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　（十年ほど前に秋田市川反の夜道で写した烏瓜・黒塀から咲き出て幻想的でした）



　　　　　　　　　　烏瓜翁のごとく咲きにけり　　　　　　　　　阿波野青畝


　　　　　　　　　　烏瓜咲ききはまつてもつれなし　　　　　　　深見けん二


　　　　　　　　　　夜を咲いて恥かしがりの烏瓜　　　　　　　　安田万十


　　　　　　　　　　烏瓜咲く学童の肝だめし　　　　　　　　　　太田土男


　　　　　　　　　　烏瓜夜ごとの花に灯をかざし　　　　　　　　星野立子



　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　昨日も日本全国で103,311人のコロナ感染者の発表がありました
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　　　　　　　　　心がけましょう
　　　　　　　　　（　前週同曜日比　+53,215　増えています　）　　　

７月 １５日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　戻り梅雨・返り梅雨


　　　　　　　　　　　　　　　梅雨が明けた後に、再び梅雨のような状態に戻ること。返り梅雨



　　　　　　　　　　七月の面暗しや返り梅雨　　　　　　　　　　　　石塚友二


　　　　　　　　　　女傘させばまばゆき戻り梅雨　　　　　　　　　　俵木陶光


　　　　　　　　　　何枚も履歴書書く子戻り梅雨　　　　　　　　　　河原地英武


　　　　　　　　　　戻り梅雨みな横顔の磨崖仏　　　　　　　　　　　金田一一子


　　　　　　　　　　山車蔵のかんぬき固し戻り梅雨　　　　　　　　　安原久雄



　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　妻にのみ憤りをり返り梅雨　　　　　　　　　　　石田波郷


　　　　　　　　　　ひらひらと翔けて鷹鳴く戻り梅雨　　　　　　　　堀口星眠


　　　　　　　　　　便箋に溢れ出したる戻り梅雨　　　　　　　　　　大中誉子


　　　　　　　　　　病妻の素直がかなし戻り梅雨　　　　　　　　　　舞原余史


　　　　　　　　　　返り梅雨源流といふしたたかさ　　　　　　　　　大西津根夫



　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　昨日も日本全国で97,788人のコロナ感染者の発表がありました
　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
　　　　　　　　　あと少しの我慢です　
　　　　　　　　　（　前週同曜日比　+49,828　増えています　）　　　

７月 １４日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　万緑・萬緑


　　　　　　　　　紅一点 「万緑叢中紅一点」の略。 中国の王安石が作った「詠柘榴詩」という詩にある言葉で、
　　　　　　「　　緑の草むらの中に一つだけ赤いザクロが咲いている」ということを指していた。 現在では意味を転じて、
　　　　　　　　　男性ばかりの中に女性が一人だけ混ざっていることや、ひときわ目立つ存在のことを言う。

　　　　　　　　　　万緑の中や吾子の歯生え初むる　　　　　　　　　　中村草田男
　　　
　　　　　　　　　　この句は「萬緑（万緑）」という語を季語として初めて用い定着させた句である



　　　　　　　　　　万緑の目にしむ伊賀と思ひをり　　　　　　　　　　細井綾子


　　　　　　　　　　万緑や書を借りて出る赤煉瓦　　　　　　　　　　　栗田やすし


　　　　　　　　　　万緑の正殿に置く石一つ　　　　　　　　　　　　　国枝隆生


　　　　　　　　　　万緑の底に瀬音と磨崖仏　　　　　　　　　　　　　内田陽子


　　　　　　　　　　万緑にせり出す寺の大舞台　　　　　　　　　　　　伊藤範子



　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　雲水の声万緑の堂に満つ　　　　　　　　　　　　　加藤耕子


　　　　　　　　　　万緑の仕上げの雨の五六粒　　　　　　　　　　　　岡本 眸


　　　　　　　　　　水軍の島万緑に盛りあがり　　　　　　　　　　　　西村旅翠


　　　　　　　　　　万緑や産声を待つ控室　　　　　　　　　　　　　　浅見まき子


　　　　　　　　　　万緑叢中紅見えず平家村　　　　　　　　　　　　　鷹羽狩行



　　　　　　　　　　　　　　　


　　　　　　　　　　昨日も日本全国で94,493人のコロナ感染者の発表がありました
　　　　　　　　　どうぞ気を抜かずに大切な人とご自身を守るために引き続きマスク・手洗いを
　　　　　　　　　あと少しの我慢です　
　　　　　　　　　（　前週同曜日比　+48,680　増えています　）　　　

７月 １３日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　西瓜・西瓜売り・西瓜畑・西瓜提灯
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜　季＝秋　＞


　　　　　　　　　　観音に西瓜供へて合掌す　　　　　　　　　　　　細見綾子


　　　　　　　　　　大西瓜刃先触るれば割れにけり　　　　　　　　　山下　護


　　　　　　　　　　まづ一つ割つて見せたり西瓜売　　　　　　　　　関根切子


　　　　　　　　　　大西瓜載せて帰りぬベビーカー　　　　　　　　　小栁津民子


　　　　　　　　　　到来の西瓜半分持て余す　　　　　　　　　　　　辻　桂子



　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　風呂敷に包みて西瓜まぎれなし　　　　　　　　　飯島正人


　　　　　　　　　　西瓜喰ふ中年の膝丸出しに　　　　　　　　　　　菖蒲あや


　　　　　　　　　　即席の西瓜提灯笑ひけり　　　　　　　　　　　　阿波野青畝


　　　　　　　　　　目隠しの中も眼つむる西瓜割　　　　　　　　　　中原道夫


　　　　　　　　　　小屋掛けてゆるゆると老い西瓜売　　　　　　　　鍵和田釉子



　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　昨日も日本全国で76,012人のコロナ感染者の発表がありました
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　　　　　　　　　あと少しの我慢です　
　　　　　　　　　（　前週同曜日比　+39,822　増えています　）　　　　

７月 １１日

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　枇杷・枇杷もぐ・枇杷の種



　　　　　　　　　　房総の色たしかなる枇杷貰ふ　　　　　　　　　　　細見綾子


　　　　　　　　　　雨七日落つるにまかせ小粒枇杷　　　　　　　　　　下里美恵子


　　　　　　　　　　癒え兆す素直に剥くる枇杷の皮　　　　　　　　　　平松公代


　　　　　　　　　　枇杷熟るる番場宿への道しるべ　　　　　　　　　　長江克江


　　　　　　　　　　枇杷は黄にオランダ坂の石畳　　　　　　　　　　　吉田青楓



　　　　　　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　小粒枇杷坂の真下の海ひかる　　　　　　　　　　　栗田やすし


　　　　　　　　　　黒衣より掌を出し神父枇杷をもぐ　　　　　　　　　津田清子 


　　　　　　　　　　金色のコーランの文字枇杷熟るる　　　　　　　　　有馬朗人


　　　　　　　　　　すゞしさにいくらも喰ふや枇杷の玉　　　　　　　　夏目成美


　　　　　　　　　　縁のなき貧乏畳枇杷すゝる　　　　　　　　　　　　清崎敏郎



　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　昨日も日本全国で54,068人のコロナ感染者の発表がありました
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　　　　　　　　　（　前週同曜日比　+30,772　増えています　）