愛知県春日井市の日本酒専門店【地酒屋あさい商店】

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鶴齢 純米吟醸無濾過 山田錦

2009年05月25日 18時19分34秒 | ●日本酒
 新潟県の酒蔵のお酒というと「淡麗辛口」というイメージがある。これをどうとらえるかは個人の自由なのですが、新潟の日本酒がブームだった頃は、みんながこのような酒質のお酒を好み、県外の酒蔵までもが「淡麗辛口」をイメージしてお酒を造るようになったりもした。10数年前までは日本中「淡麗辛口」のオンパレードだった。しかし時代は刻々と変化し【のど越し】から【旨味】を追求するようになり、原料米の品種もがラベルに印刷されるようになった。エンドユーザーの方々もお酒を原料米の品種で選ぶ時代に変貌したのです。
 今回ご紹介する【鶴齢】醸造元の青木酒造は、当店とのお付き合いは結構古い。当店がまだ地酒屋の駆け出しだった10年ほど前、こちらから蔵のほうにコンタクトを取り、現社長の青木さんが専務だったころに当店に来ていただいたことからお付き合いが始まった。当店がお取引している蔵元のなかでも一番年数的に長いのです。
 1962年、英国でビートルズがデビューし英国で旋風を巻き起こした。64には米国に進出し【ブリティッシュ・インベンション(British Invasion)】という名のもとに数々の同系アーチストが全米に上陸し、一大ムーブメントと化した。ビートルズと同じように俺も俺も・・・と同じようなバンドが登場したのもこの時期であるが、反対に俺の音楽はこんなものじゃない・・・とビートルズの傾向とは違った音楽を目指したバンドも登場した。これがR&Bを基本にしたローリング・ストーンズであったりサイケデリックをフューチャーしたバンドであったりした。そんな流れから1969年にはレッド・ツェッペリン、キング・クリムゾンが誰しも知る名盤を発表することになる。
 つまり、ここでぼくが言いたいのは、歴史的に大きなものを生むのは【カウンター・カルチャー】の存在なくしてありえないということなのです。
 青木酒造は数年前から「淡麗辛口」とは正反対の濃厚で旨味重視の非常に存在感のある酒造りに取り組んでいる。これが【無濾過シリーズ】で日本酒の専門店でしか販売されていない極上の一滴なのです。新潟発もっとも新潟県酒らしくない日本酒の始まりなのです。
 誰もやらないことをやろうとすることは【勇気】がいること、そして【忍耐力】も必要になってくる。周りの反発も多い。でも青木酒造は挑戦し続けている。新潟県酒のイメージを脱却し未来を見据えた日本酒を造り続ける。青木酒造の【鶴齢】は近未来、地酒業界の中枢を成す蔵元になると、ぼくは信じている。
 悲しいかなわが国では【カウンター・カルチャー】が存在しない。今年の流行色が「ピンク色」といえば、「ピンク色」の服を着た人たちが町にあふれ出し、あるアーチストの出したリバイバル・アルバムが大ヒットすればみんながこぞってリバイバルアルバムをリリースする。焼酎が流行れば誰もが焼酎を飲み、柑橘系のリキュールが流行れば誰もが柑橘系のリキュールを飲む。実はブームや流行というものは根付くことはない。だからブームが去った後は渦中にいたものは空虚感が残るし、新たなブームを模索したり仕掛けたりする。しかしブームが根付けば、それはムーヴメントと化し歴史に刻まれる。商業主義に走りオートメーション化し大量生産する蔵元もあれば、一升瓶にその蔵の表現のかたまりの一滴一滴が詰まっている酒蔵のお酒もある。それは外見ではわからない。開栓して飲んでみないとわからないのです。日本酒の入門書や紹介書、グルメ専門誌ばかり見ていてお酒を選んでいては新しい発見はできない。そしてそれは結果的に有名銘柄や稀少性のある銘柄ばかりを追いかけることになる。

 「書を捨てよ!町に出よう!」

 今回の紹介酒ではないのですが【鶴齢】の純米大吟醸にはこの蔵の市販酒として唯一兵庫県加東郡東条町の特A山田錦を使用したものがある。これは当店取り扱いの【黒龍】の高級酒に使用されているものと同じ生産者のものだそうです。
 紹介酒も純米大吟醸も現在在庫が当店にありますので一度ご来店を・・・・。
 火曜日は定休日です。

 ■【鶴齢】純米大吟醸 東条町特A山田錦40% 720ml ¥3.465
 ■【鶴齢】純米吟醸 無濾過生原酒 山田錦50% 1800ml ¥3.675




▼人生、ゆるかわいく生きたいなぁ~

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