「カフェ・タブリエ」主宰 森本 まどか 子どもと手作り 楽しい体験
家庭で作るパンの楽しみの一つは、子どもと一 緒に作ることです。私がこの10年、毎年楽しみ にして開催しているのが、子どもたちのパン教室 です。ニンジンやカボチャ、ココア、抹茶などで色 をつけたパン生地の材料を用意します。参加者は 3歳から小学生が中心で、お父さんやお母さん、 きょうだいと力を合わせ、こね始めます。初めてパン生地に触るという 子どもが大半です。パンは五感に訴える食べ物といわれます。ベトベ トの生地を泥んこ遊びのようにこね始めると、子どもたちから「ウワ- ッ」と歓声があがります。少し生地がまとまってくると、今度は「よいし ょ、よいしょ」と一生懸命にこねたり、たたいたり。腕まくりをし、顔が真 っ赤になつていきます。丸めたら、発酵。パンが大きく膨らむと、また 子どもたちは大はしゃぎ。だんだん感触や形が変形するパン生地に、 不思議な感動を覚えるのでしょう。カラフルな生地を使い、想像力の 豊かな形に焼きあがるパンは、世界で一つのもの。子どもたちの個 性があふれています。休日に、お子さんとパンを作ってみてください。 楽しい発見が、たくさんあるはずです。