フリ-ペ-パ-「サット」 北大、酪農大でも人気
若者向けに農業情報を紹介するフリ-ペ-パ-「サット」が人気を集めている。一万部を発行し、北大や酪農学園大などを含む全国の農業系大学約200校に置かれている。発行する「NOPPO」(東京)の脇坂真吏社長(25)は札幌出身。「農業界の成功者を紹介し、若者の農業への関心を広げたい」と意気込んでいる。サットはA4判で、約30㌻。農業経営の取り組みやイベント、農業実習などの情報を掲載。中でも、新規就農した人の成功例の紹介に力を入れ、農業の可能性をアピ-ルする内容だ。こうした農業系のフリ-ペ-パ-はサットだけという。2006年から年4回発行してきたが、今春からは年6回に増やす計画だ。脇坂社長はサラリ-マン家庭に育ったが、祖父母は上川管内東神楽町の農家。農業に感心を持って東京農業大に進学した。就職活動をしていた際、「農業に関心を持つ人は多い。労働力を求める農業関係者も多い。なのに求人や求職の情報を提供する会社は非常に少ない」と気づいた。06年に大学卒業と同時に、農業への就職支援などを行うNOPPOを設置した。実習などを通し、若者の就農に結びつける交流会を首都圏で開き、年間6百以上が参加している。その一方でサットも創刊。脇坂社長自らも取材、執筆している。脇坂社長は「新規就農で成功したヒ-ロ-は多く、学生が農業に夢や期待を持てる情報を発信したい。農業を格好が良くて稼げて、そして感動的な職場にするのが私の夢。人手不足に悩む道内農業の役にも立てれば」と話している。