日本製鋼所 新システム開発検討
[室蘭]日本製鋼所(東京)は、室蘭製作所が製 造する風力発電施設に蓄電池を併設し、風の状 況に左右されず電力を安定供給するシステムの 開発に向けた検討を始めた。実用化のめどがつ けば、数年間の実証試験を経て製品化する。室 蘭製作所は3年ほど前から風力発電施設を製造。 風力発電は風の強弱で発電量が変わりやすく、電 力の安定供給が課題の一つだった。新システムで は発電した電気を蓄電池にため、発電量が少ない時に放出できるよう にする。日本製鋼所が風力発電の保守、管理を委託する明電舎(東 京)や電池メ-カ-と連携。蓄電池の種類などについて研究する。室 蘭製作所は風力発電施設の生産を、本年度の15基程度から新年度 は80基程度まで増やす。日本製鋼所は、「電力の安定供給が可能 になれば、さらなる需要も見込める」としている。独立行政法人新エネ ルギ-・産業技術総合開発機構(神奈川)によると、同様のシステム では同法人の助成対象となった施設が青森県六ヶ所村にあるが、「ま だまだ普及していない」という。