熊本熊的日常

日常生活についての雑記

天気の良い日は

2009年11月15日 | Weblog
天気が良かったので東横線多摩川駅から田園都市線二子玉川駅まで多摩川沿いを往復した。

あまり社交的ではないのだが、人と話をすること自体は好きである。仕事の終業が終電に間に合わないとタクシーで帰宅するのだが、そういうときは必ずと言ってよいほど運転手と話をする。深夜なので、運転手のほうは客が眠いのではないかと気遣って行き先と経路を確認した後に、話しかけてくることは稀である。たいがいは私のほうから話しかける。
「いやぁ、プリウスのタクシーに乗るの初めてだなぁ」とか
「昔はこのあたりは個人タクシー少なかったですよね」とか。
相手も客商売なので、適当に会話が弾み、15分ほどの乗車時間があっという間に終わる。いちどだけ、鉄道ネタで会話が盛り上がってしまい、車の速度がいつもより遅く、料金が高くなってしまったことがあり、以降は当たり障りの無い話題を心がけるようにしている。

今日は多摩川駅で待ち合わせ、田園調布倶楽部で昼食を共にしてから出発する。河原にはグランドが整備されていて、野球やサッカーの試合に興じる人々がいたり、テニスを楽しんでいる人々がいる。話題には事欠かない相手を誘っているので、そもそも話に詰まることはないのだが、眼に入る風景のなかに話のネタがふんだんにあるので、会話が途絶えることがなかった。二子玉川の高島屋でトイレ休憩の後、多摩川駅へ向かって河原の歩道を戻る。夕焼け空が広がる頃、多摩川駅に着いて解散となった。

長い時間、歩き続け、話し続けたので、適度な疲労感が残り、それがまた快適であったりする。なにがなくとも語り合う相手さえいれば、豊穣な時間を過ごすことができる。ただし、相手も同じように歩いたり、話をしたりすることが好きな人でないと、このようなわけにはいかないだろう。愉しさとか、豊かさというものに関する価値観をある程度共有できる相手にたまたま恵まれたので、今日のこの時間があったということだ。

半日を楽しく過ごすことができる相手と、半年、半世紀も同じように一緒に歩み続けることができるとは限らない。しかし、半日すら共有できない相手とは、そもそも胸襟を開いて付き合うことなどできない。人間関係については過去に何度も手痛い失敗をしているので、それだけ習得した教訓も多いと、自分では認識している。たとえ茶飲み友達といえども、これからは中途半端な妥協はせず、納得のできる関係を構築していきたいと思う。

今週は天気が良くなかったが、今日は見事に晴れ渡った。夕焼けもきれいだった。