熊本熊的日常

日常生活についての雑記

旨い

2009年01月24日 | Weblog
家財道具がまだ日本に届かないので、毎日外食である。今暮らしている場所は初めての土地なので、毎回違う店を訪れている。驚くべきことに、今のところハズレが無い。

駅から続く商店街から少し外れたところにある「たなかや」という店の手延べうどんは、口に入れた瞬間、「旨っ!」と思った。そう思うと店の人と話をしたくなる。少し遅い時間の昼食だったので、客は私以外に1人しかなく、私が食べている最中に給仕をしていた女性も「お先にぃ」と言って帰ってしまった。勘定を払う時、調理場から男性が出てきたので、その人にいろいろ尋ねてみた。店自体は10年以上も前からあるそうだが、3年ほど前にオーナーが交代したのだそうだ。その人は、前のオーナーのお知り合いで、オーナー交代を機にこの店に入ったそうだ。だから、その板前さんが入った前と現在とで味がどの程度変化したのかわからないが、少なくとも今はとてもおいしい。

「たなかや」と同じ通りに「くまさん」というアジア料理の店がある。ここもいつも賑わっている。店内が禁煙ではないので、少し煙たいのだが、料理はおいしい。私が頂いたのはレタス炒飯。炒飯は当然しっかり作られているが、この料理のポイントはレタスの投入時期ではないかと思う。火が入り過ぎてはくたくたになってしまうし、火が足りないとレタスと炒飯が一体にならない。これはしっかりとまとまっていた。

商店街の通りに面した建物の地下に「ハンガラム」という韓国料理屋がある。地下にある店というのはあまり利用しないのだが、なんとなく入ってみた。チヂミが好きなので、チヂミ定食を頂いた。給仕をしている店員が2人いて、片方の人は日本語が通じなかったので、少し期待していたら、期待以上の味だった。

駅前の「泰平飯店」もよかった。よくありがちな、限りなくラーメン屋に近い中華料理店だろうと思ったが、なかなかのものである。いわゆる本格中華ではなく、日本の中華である。ロンドンで暮らしていた時、近所に業務用の中華食材を扱う店があって、よく利用していた。そこで買った冷凍餃子や冷凍焼売を食べて、店で食べていた餃子や焼売は殆ど既製の冷凍食品であったことを実感した。しかし、この店の焼売は、私が自分で作ったものに近い味がした。自分の料理が旨いと言っているのではなく、手作りのような印象を受けたということだ。

商店街から少しだけ路地にはいったところにある「きりん」の豆寒は、口に入れた瞬間、「おっ」と思った。蕎麦と豆寒のセットを頂いたのだが、蕎麦は特筆するほどのものではなかったが、豆寒にかける蜜が今までに食べた事がない深みのある味だった。寒天もさりげなく自己主張をしており、これほどしっかりした印象を与える豆寒は食べたことがなかった。

今日は中野で落語を聴いた後、金曜にやり残した仕事があったので職場に出かけた。なぜか休みを取っているはずの同僚が、その仕事を片付けてくれていたので、電池が切れていた携帯電話の充電をして、メールを整理して職場を出た。夕食時だったので職場近くのビルのなかにある「小松庵」という蕎麦屋で蕎麦と天ぷらを頂く。この店は蕎麦も天ぷらも旨く、店内の雰囲気も落ちついていて気に入っている。本店は駒込にあるそうだが、まだ訪れたことがないので今度行ってみようと思っている。

日本に帰ってきて、毎日のように旨いものを頂くことができて、それだけでも帰国した甲斐があったと喜んでいる。

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