万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

謝ることができない北朝鮮

2009年08月07日 15時39分49秒 | 国際政治
米、北制裁は緩めず…報道官が強調(読売新聞) - goo ニュース
 アメリカ人の二人の女性記者が釈放されたことで、膠着していた日本人の拉致事件もまた進展するのではないか、というほのかな期待が高まってるようです。しかしながら、拉致事件の解決の方が、前者よりもはるかに難しいのではないかと思うのです。

 何故ならば、拘束されていた記者は、不法入国という”違法行為”があったため、一先ずは、アメリカ側が北朝鮮に対して謝る構図となるからです。この構図ですと、北朝鮮側は、特別の配慮によって”恩赦”を与えるというポーズをとることができます。一方、拉致事件に関しては、小泉訪朝に際して自ら拉致という犯行を認めましたので、反対に、北朝鮮側が、日本国に対して謝る立場に立たざるを得ません。面子を優先する北朝鮮のことですから、自らの過ちを認めるだけの度量や勇気を期待することは困難なのです。

 拉致被害者の方々は、何らの落ち度もないにもかかわらず、北朝鮮によって連れ去られてしましました。日本国政府もまた、態度の軟化を期待せず、北朝鮮に対しては、圧力をかけ続けるべきではないかと思うのです。

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コメント (6)
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