万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

薬物事件は”逃げるが勝ち”になる?

2009年08月11日 15時48分56秒 | 社会
酒井容疑者不起訴も、使用供述も所持微量(日刊スポーツ) - goo ニュース
 酒井容疑者か起こした薬物事件は、不起訴になる可能性もあるとする見方があるようです。しかしながら、お咎めなしとなりますと、薬物事件の犯人は、”逃げるが勝ち”の前例を作ってしまい、むしろ、麻薬汚染の拡大を招くのではないでしょうか。

 誰から見ましても、この事件が不起訴になるとは到底思えません。何故ならば・・・
(1)警察官が容疑者に同行を求めた際に、覚せい剤によると見られる症状が目撃されている。
(2)自宅から覚せい剤と吸引道具が発見されている。
(3)吸引道具には、容疑者のDNAが検出されている。
(4)容疑者本人が、覚せい剤の使用を認めている。
(5)薬物事件で逮捕された容疑者の夫が、覚せい剤を一緒に使用したと証言している。
・・・といった証拠や証言があるからです。これだけ有罪を示す材料が揃っていながら、体内から薬物反応が出なかったことを理由に不起訴となりますと、薬物犯は、使用時から1週間以内に逮捕しないと逃げおおせるということになりましょう。

 見直すべきは、微量であったり、薬物反応がなければ起訴しない、としてきたこれまでの検察庁の基準であり、こうした起訴方針が、国内に薬物を蔓延させてきた原因であるのかも知れません。麻薬の撲滅を目指すべく、この事件をきっかけとして、薬物への対応を厳格化すべきと思うのです。

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コメント (8)
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