万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

北朝鮮との交渉は騙されていることを前提に

2009年08月05日 15時28分06秒 | 国際政治
クリントン元大統領訪朝 米「核」打開へ一手 北ペースはまる危険も(産経新聞) - goo ニュース
 もし、核兵器の廃絶を実現したいと本気で考えているならば、北朝鮮の核放棄は絶対条件となるはずです。何故ならば、もし、北朝鮮の核保有が許されるならば、もはや、NPT体制の下で他の国に対して非核国であることを求める理由が消えてなくなるからです。

 北朝鮮の核放棄を最優先課題としますと、昨日のクリントン大統領の訪朝は、このプロセスに対してプラスに働くのでしょうか。たとえ北朝鮮が六カ国協議に復帰したとしても、素直に核を放棄するとは限りません。六カ国協議を隠れ蓑にして核開発を行ったのですから、同じことの繰り返しとなる公算が高いのです。米朝の緩和の演出によって六カ国協議が再開されて一番よろこぶのは、北朝鮮となるかもしれません。経済制裁も緩和され、核兵器を完成させるだけの猶予期間が保障されたことになりますので、北朝鮮にとりましては、願ったり叶ったりなのではないでしょうか。

 1994年の米朝枠組み合意の苦い経験を繰り返してはならず、北朝鮮と交渉するに当たっては、常に約束を反故にされることを覚悟しなければならないと思うのです。信頼し過ぎて最悪の事態を迎えるよりも、始めから騙されていることを前提として、フォロー策として次なる手を準備しておくべきなのではないでしょうか。

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