万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

非核三原則の法制化で北朝鮮の核放棄は遠のく

2009年08月10日 15時38分20秒 | 国際政治
民主、非核三原則の法制化検討 鳩山代表が表明(共同通信) - goo ニュース
 六カ国協議においてアメリカ政府は、中国政府の協力を得るために、北朝鮮に核保有を許せば、日本国が核武装する可能性があることを説得材料としたと伝えられております。この説が事実であるのかどうかは分かりませんが、我が国の核保有の可能性は、間接的に北朝鮮に対する圧力として働いているようなのです。

 ところが、64回目の原爆忌にあたる昨日、民主党の鳩山代表は、非核三原則の法制化に前向きに検討することを表明されました。この方針は、被曝の痛ましい経験に鑑みて、被曝国である我が国が、核廃絶への一歩を踏み出す意義を示したかったのでしょう。しかしながら、先述したように、”核保有カード”が北朝鮮の核放棄を促す圧力の役割を果たしていることを考えますと、非核三原則の法制化は、有効な”外交カード”をみすみす放棄することを意味してしまいます。法制化された暁には、中国政府は、もはや北朝鮮に核兵器の放棄を迫る理由も必要性もなくなるのですから。

 もし、以上のような展開になるとしますと、核廃絶への第一歩が、核拡散への第一歩となるという皮肉な結果が待っていることになります。むしろ、核拡散を防止するためにこそ、我が国は、核保有のカードを手放してはならないと思うのです。

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コメント (6)
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