万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

検察と小沢氏の問題は混戦状態に

2010年02月18日 16時11分47秒 | 日本政治
「検察の裏金」調査する=行政評価使い、けん制球?-原口総務相(時事通信) - goo ニュース
 原口総務相の”検察の裏金を調査する”という発言が、中立・公平であるべき検察に対する政治介入の示唆であるならば、当然、非難を受けるべきは総務相の側ということになります。その半面、もし、週刊誌で報じらているように、小沢氏と検事総長との癒着によって不起訴処分が決定されたのであるならば、原口氏は、両者の怪しい関係を暴こうとしたとも理解できるのです。

 週刊誌の記事そのものを読んでおらず、見出しからの憶測であることを断らなければなりませんが、確かに、突然の小沢氏不起訴処分は、国民の目から見ましても、あまりに不自然でした。このため、国民の中には、検察に対して何らかの圧力がかかったか、あるいは、両者の間に違法性を見逃すにような密約があったのではないかと疑った方も、少なくはなかったはずです。もし、この不自然さに、何らかの表にできない原因があるとしますと、実際に検察を調査した結果として明らかになるのは、”藪蛇”のように、検察トップと小沢氏との”闇の取引”である可能性も否定できないのです。

 一連の事件によって、国民は、小沢氏のみならず、検察に対しても不信感を抱くようになりました。この結果、事態は混戦状態となり、原口総務相の発言の真意もどこにあるのか、判らなくなりました。行政評価の文脈ではなく、ここは、オンブズマンのような第三者に、真相究明を委ねたほうがよいのかもしれません。

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コメント (4)
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