FTAとEPAの潮流に取り残される日本 ~高まる韓国の存在感!(ダイヤモンド・オンライン) - goo ニュース
産業革命を原動力としたイギリス中心の自由貿易体制の成立は、先端的な技術力で廉価な製品の製造することができた先進国に有利な体制でした。しかしながら、市場がグローバル化した現代という時代は、19世紀とは異なる様相を呈していると思うのです。
20世紀後半以降、経済は、単なる関税の引き下げのみならず、相互の市場開放をも積極的に進めてきました。このため、”物”の取引のみならず、国境を越えて、工場、資本、技術、人材などが自由に移動する時代を迎えたのです。この結果、新興国は、自前の技術がなくとも、先端技術を外国から導入することで、技術力における遅れをカバーできるようになりました(中国の場合は、産業スパイとの説もありますが・・・)。また、自国において資本の蓄積がなくとも、外国の金融機関から多額の融資を受ければ、大規模な工場を建設することも容易になりました。もとより人件費も低く、不動産価格も廉価なのですから、競争力はさらに強化されます。加えて、為替操作によって自国通貨安に誘導すれば、自国の製品の輸出競争力をさらにアップさせることもできるのです。
このように考えますと、EUと韓国とのFTAの締結は、おそらく韓国側に有利に働くと予測されるのですが、EU側にとってのメリットが見えてきません。一説によりますと、世界標準を視野に入れた欧州基準の全面的な受入にあるとも言われていますが、それが、EUに実質的な利益をもたらすかどうかは未知数です。この協定が発効すれば、最も不利益を被るのは我が国であり、EUにとりましては、日本製品をより廉価な韓国製品に替えるだけ、ということなのかもしれません。現代という時代を見据えつつ、我が国は、サバイバルをかけて、経済戦略を練り直す必要があるように思うのです。
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産業革命を原動力としたイギリス中心の自由貿易体制の成立は、先端的な技術力で廉価な製品の製造することができた先進国に有利な体制でした。しかしながら、市場がグローバル化した現代という時代は、19世紀とは異なる様相を呈していると思うのです。
20世紀後半以降、経済は、単なる関税の引き下げのみならず、相互の市場開放をも積極的に進めてきました。このため、”物”の取引のみならず、国境を越えて、工場、資本、技術、人材などが自由に移動する時代を迎えたのです。この結果、新興国は、自前の技術がなくとも、先端技術を外国から導入することで、技術力における遅れをカバーできるようになりました(中国の場合は、産業スパイとの説もありますが・・・)。また、自国において資本の蓄積がなくとも、外国の金融機関から多額の融資を受ければ、大規模な工場を建設することも容易になりました。もとより人件費も低く、不動産価格も廉価なのですから、競争力はさらに強化されます。加えて、為替操作によって自国通貨安に誘導すれば、自国の製品の輸出競争力をさらにアップさせることもできるのです。
このように考えますと、EUと韓国とのFTAの締結は、おそらく韓国側に有利に働くと予測されるのですが、EU側にとってのメリットが見えてきません。一説によりますと、世界標準を視野に入れた欧州基準の全面的な受入にあるとも言われていますが、それが、EUに実質的な利益をもたらすかどうかは未知数です。この協定が発効すれば、最も不利益を被るのは我が国であり、EUにとりましては、日本製品をより廉価な韓国製品に替えるだけ、ということなのかもしれません。現代という時代を見据えつつ、我が国は、サバイバルをかけて、経済戦略を練り直す必要があるように思うのです。
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