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万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

北朝鮮による”人道的遺骨返還”の表看板に警戒を

2012年10月25日 15時51分34秒 | アジア
民主・有田議員が訪朝…「相談なく残念」と外相(読売新聞) - goo ニュース
 民主党の国会議員である有田氏が、党内の誰に相談することもなく、北朝鮮を訪問したことが、問題視されています。今年に入って、北朝鮮側が戦前の日本人居住者の遺骨返還を持ち出したことから、日朝関係が再び動きを見せ始めています。

 北朝鮮の地には、戦後直後の混乱に際して命を落とした未だに3万5千柱もの日本人の遺骨が眠っているとされ(引き揚げ時の虐殺とも…)、北朝鮮は、日本人遺骨の返還には前向きなようです。しかしながら、拉致問題という生ている日本人の帰国問題を置き去りにして、遺骨の返還を急ぐ態度の裏には、北朝鮮による狡猾な対日戦略が潜んでいる可能性があります。遺骨返還に応じることで、日朝間の人道上の問題があたかも解決したかのように見せかける一方で(拉致被害者を帰国させずに、代わりに、遺骨を帰す…)、交渉裏では、日本国側に、遺骨返還の見返りを求めるかもしれないのです。拉致被害者の方々の帰国に際しても、極秘裏に北朝鮮側に資金が流れたとする噂もありますが、財政破綻寸前の北朝鮮のことですから、善意から遺骨を無償で返還するとも思えません。しかも、日本人の遺骨とは説明されているものの、本物である確証もないのです。遺骨返還事業を”ビジネス化”すると共に、合わせて、日朝国交正常化交渉を早期に再開し、経済支援金を獲得できれば、北朝鮮にとりましては一石二鳥なのです。

 そして、最も懸念すべきことは、”人道的遺骨返還”を表看板とした北朝鮮の新たな戦略に対して、日本国側にも協力者がいることです。北朝鮮と結託し、キックバックを狙う政治家は、日本国から資金を巻き上げようとしているのですから、国を売っていると思うのです。

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コメント (2)
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