万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

韓国は”言いつけ外交”の見直しを

2014年01月13日 15時25分55秒 | 国際政治
「女学生のような言いつけ外交…」野田前首相発言に反発 韓国メディア(産経新聞) - goo ニュース
 日本国の野田前首相は、韓国の朴大統領が外国首脳との会談の度に日本批判を執拗に繰り返す件について、”女学生のような言いつけ外交…”と批判したところ、韓国のメディアでは、激しい反発が起きているそうです。日本国の女性に対する差別意識が現れているとして…。

 韓国は、”慰安婦問題”をも絡めて論評していますが、今回の女学生のような”言いつけ外交”や、これまでにも指摘されてきた”告げ口外交”という言葉の真意は、別のところにあるように思えます。日本国では、男女を問わずに”学生”という言葉には、未だに学びの身にあり、社会的責任意識に乏しいというニュアンスがあります。特に”女学生”ともなれば、自分自身では直接に物事を解決できるに至っておらず、学校や親などへの”言いつけ”は、”女学生”が自らに代わって自己の要求を間接的に実現してもらう手段とも見なされています。社会もまた、”女学生”の言いつけや告げ口には比較的甘く、多少の我儘は受け入れてしまう傾向にあります。これは、日本国だけに限った現象ではないかもしれませんが…。このように考えますと、”女学生のような言いつけ外交”とは、強者依存型=事大主義であり、理屈抜きで相手の寛容に期待する外交、と言うことができます。
 
 朝鮮半島の歴代政権もまた、多かれ少なかれ同様の傾向があり、事大主義は、冊封時代からの伝統として韓国外交に共通した特色でもあります(ハーグ密使事件…)。日本国の女性差別問題に論点をすり替えるよりも、韓国政府は、現代という時代の独立国家の外交手法として”言いつけ外交”や”告げ口外交”が適切であるのか、抜本的な見直しに努めるべきではないかと思うのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。


にほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村

 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする