先日の安土城、何が衝撃だったというと、お城を下りるとき、自分の足が効かなくなったことでした。ほんの少し石段を上り下りしただけだったのに、階段が耐えられなくなりました。
私は、いつだってそんな足腰の弱さを露呈してしまう脆さを抱えている人でした。いつでも足腰が立たなくなる。鍛えていないのです。すぐにバテバテになってしまう。
でも、電車を見たら、少しだけアドレナリンが出ました。電車って、さあ、もうすぐここを通るぞというのを教えてくれるシステムになっています。
田んぼだらけの、だれも人間がいないし、道路もないようなところは、踏切とかはありませんけど、それでも電車の音が聞こえてきます。
わりと黙々と走っている感じで、たくさん貨車を引っ張ってそうな音。新快速がシャカシャカと安土なんかは止まらずに、次の能登川までしゃかりきに走る音。田んぼを渡る風と日に照らされた稲穂の香りと疾走する電車。30分に一回は普通が通るはずですが、あまりそちらばかりに気を取られるわけにもいかず、近づくたびに慌てて電車を撮りました。
何をやっているんだろう? ただの電車好きのオッサンですね。
滋賀県の東部は、東海道線と草津線だけではありません。私んちに毎年カレンダーとしてぶらさがっている近江鉄道だってありました。そういえば、あと4か月しかないから、また、カレンダーを買いに行かなくてはいけません。発売はいつになるのかな。秋かな。
私は、彦根から近江鉄道に乗ろうとしていました。あれ、大阪の実家へ行く話はどうなったんだろう。
行かなくなったんでした。なんて、コロコロ変わってしまうかなぁ。当てにならない私です。
近江鉄道に乗ってどこに行きたいの?
本当は、鳥居本という彦根から少しのところに行き、そこから高宮というところまで数キロを歩く予定でした。
鳥居本から高宮って、何があるんでしょう。
それが中山道の道だったようです。ずっと前に、柏原から醒ヶ井まで6キロほどを歩いたことがありました。あれも夏の18キップの時でした。
今回はそのつづき、みたいなものでした、気分的には……。
でも、鳥居本(米原方面)は30分待たなきゃいけません。変にせっかちな私は、それだけで鳥居本は諦めて、高宮へ行くことにしました。ここも少し前くらいに多賀大社を訪れた時に来ています。でも、今回は街道歩きのためでした。
電車は行ってしまい、私ひとりだけ静かな駅に取り残されてしまった。
高宮から京方面の愛知川まで歩くのか? 歩くのはいいけど、帰りはどうなるんだろう。
さあ、とりあえず来たけれど、どうするんでしょう。やみくもに歩くだけかな……。