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大正11年・1922年、竹久夢二編集の日本童謡撰「あやとりかけとり」という本が、たまたまうちにあります。とはいっても、名著復刻のほるぷ出版のものです。1975年に出ています。その本がどういうワケか、うちにあるのです。
たまたま開いたら、「三重の文学」に行き当たりました。簡単だから、どうぞ見てやってください。
……夢二さん、すごい生物を創造していますね。ビックリです。
桑名の宿(しゅく)
桑名の宿で日が暮れて、
お茶屋の縁(えん)に腰掛けて、
お水(ひや)を一口(ひとくち)おくれんか。
お水(ひや)をあげるはやすけれど
つるべの底が抜けました。
やれやれきつい姉(ねえ)さんだ、
お茶を一杯(いっぱい)おくれんか。
お茶を上げるはやすけれど
茶釜の底が抜けました。
やれやれきつい姉(ねえ)さんだ、
煙草(たばこ)を一服おくれんか。
煙草を上げるはやすけれど、
煙管(キセル)の首が抜けました。
やれやれきつい姉さんだ。
こりゃ、なんなんでしょうね。やれやれ眠く鳴ってきた。
帰るの少し遅すぎだ。私はクラクラ、もう眠い。
たまたま開いたら、「三重の文学」に行き当たりました。簡単だから、どうぞ見てやってください。
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桑名の宿(しゅく)
桑名の宿で日が暮れて、
お茶屋の縁(えん)に腰掛けて、
お水(ひや)を一口(ひとくち)おくれんか。
お水(ひや)をあげるはやすけれど
つるべの底が抜けました。
やれやれきつい姉(ねえ)さんだ、
お茶を一杯(いっぱい)おくれんか。
お茶を上げるはやすけれど
茶釜の底が抜けました。
やれやれきつい姉(ねえ)さんだ、
煙草(たばこ)を一服おくれんか。
煙草を上げるはやすけれど、
煙管(キセル)の首が抜けました。
やれやれきつい姉さんだ。
こりゃ、なんなんでしょうね。やれやれ眠く鳴ってきた。
帰るの少し遅すぎだ。私はクラクラ、もう眠い。