甘い生活 since2013

俳句や短歌などを書きます! 詩が書けたらいいんですけど……。

写真や絵などを貼り付けて、二次元の旅をしています。

下鴨古本市で中国へ行く!

2015年08月22日 21時57分59秒 | 京都のまちかど
 高校3年の正月は、学校の伝統を受け継ぎ京都で夜を明かすということにチャレンジしました。受験生とはいえ、大晦日から元旦へ掛けての一晩だけは、好きなことをしても許されるような気がしていたのでしょう。

 あの時のグループのみんなは出世したのかもしれないません。還暦があと何年かしてやってくるけれど、みんな何を考えて、何をしているんでしょう。出世した人はいるんでしょうか。よくわかりません。優秀な人はいましたが、どうしているかなぁ。

 啄木さんはこう詠んでいます。

友はみなある日四方に散り行きぬ
その後八年(やとせ)
名挙げしもなし


 今の私なら言えます。
 「啄木さん、20代半ばで名前を挙げるなんて、そりゃ無茶ですよ。そんな若いときからバリバリだったら、それからの人生をどうするんです? 人生八十年なんだから、長い目で見なくちゃ……」

 偉そうに言うでしょうけど、啄木さんは天才だったし、早熟だったので

先んじて恋のあまさと
かなしさを知りし我なり
先んじて老ゆ  


 と書いていて、自分のいのちがそんなにいつまでもダラダラ続くなんて思っていなかったんでしょう。気分は芭蕉さんで、いつ旅先で死んでしまってもそれは仕方のないことだみたいな、でも、その前に何かこの世に作品は残しておこうというふうに焦ってたでしょうね。小説はヒットしないから、とりあえず短歌もしてみた。詩も書いた。やれることは何だってしたんでしょうね。


 高校を卒業してから40年近くが経過しようとしているのに、あのころの友だちと疎遠になってしまいました。少しさびしいですね。まあ、三重県に来てしまっているし、私は何度もふるさとをなくしながら、今、最後のふるさととしての三重県で生きようとしています。

 母は、「定年になったら、鹿児島か大阪に出ておいで!」とかなんとか言ってますが、私はずっと三重県で新たな仕事をみつけて、やっていきたいなと思ってたりします。さあ、私の夢は実現するのかどうか……。



 あのとき、みんなで祇園の通り、八坂神社の大混雑を味わい、それから下鴨神社を訪れ、最終目的地は北野天満宮で、そこの休憩所みたいなところでたき火をみつめながら夜を明かした記憶があります。

 その再現をしようと、結婚して最初の大晦日に妻と京都を歩き回ったことがあります。あの時は確か下鴨神社で夜を明かしました。そういう徹夜組の人たちがたくさんいたから、わりとみんなで一緒になりながら、朝を迎えたような気がします。でも、次の年からはそんな疲れる大晦日の過ごし方はしないようになりました。よほど1年目の京都の大晦日は疲れたらしいです。

 30年近くが経過して、奥さんの提案で下鴨神社の古本市に行くことになりました。私は2回目ですけど、奥さんは初めての参加です。10時半くらいに下鴨神社に着きました。ザーッとテント群をながめてみました。すぐに本探しをしたいところですが、いつも私の空腹メーターが作動するので、今回は先手を打って、洋食とワインの店・浅井食堂というところに直行しました。



 もう朝ごはんを食べてから数時間は経過しています。まだ余裕はあるけど、本を探すとなると時間がかかるし、そうなるとランチの時間もはずしてしまうし、キッパリと人気のお店に行くことにしました。店先にタクシーで乗り付けてきた若者グループがいました。彼らをサラリとかわして中に入ると、開店してすぐなので、お客さんは一組だけでした。私たちが入ったらすぐにさっきの若者グループが私たちの横に座りました。私たちも若者たちもカウンターに座らされていました。

 テーブルはというと、すべて予約の表示がしてあるじゃないですか。私たちが注文をして、若者グループも注文してしている間に、どんどんお客さんがやってくるし、予約の方々も次々と入ってきました。すぐに満席となり、後からきた人たちは、外で待たされたり、適当な時間を聞いているようです。すごい人気のお店です。


 妻はエビフライとハンバーグ、私はカニクリームコロッケとハンバーグで、わたし赤ワインも注文してしまいました。お昼前に飲む赤ワインはとてもおいしく、たぶん酸化防止剤は使われているだろうけれど、ちゃんと味を調えてある感じでした。

 いつも飲んでる酸化防止剤無添加のワインは、果汁がすっぱくなって、酢にならないようにしてあるのを冷やして飲む感じです。そのまんまの味です。ワイン通だったら多少の酸化防止剤を認め、それぞれの味付けを楽しむんだと思われますが、私は通じゃなくて、酔っぱらえたら何でもよいし、無添加モノを選んで飲んでたりします。

 けれども、こうしてランチの時間に赤ワインが出されると、それはもうぜいたくな感じで、しあわせでしたね。味はよく分からないけど、お昼に飲めるというだけでしあわせでした。

 エビフライはプリプリだし、カニクリームコロッケは味わい深いし、ハンバーグはさっきシェフさんがピタピタ両手で形を整える音がしていたので、いま作ったばかりで、お肉の味がしっかり立ち上ってきました。やわらかさ・味付けもなかなかで、私はぜいたくなお昼を食べさせてもらったと大満足でした。奥さんはエビフライでよかったみたいです。普通なら油っこい揚げ物は苦手の彼女なのに、おいしいということでした。
  

 さあ、お腹もふくれて、ふたたび下鴨神社にもどらなくてはなりません。この信号を渡ったら、向こうに見える森が下鴨神社です。古本市もやっているけれど、お参りもしなくっちゃ! ということで、本殿を拝み、泉のわき出るところも見て、夏の特別拝観は心のゆとりがないのでパスして、いよいよ古本市に行くことになります。

 でも、八咫烏さんのディスプレイがあったので、京都の学生さんたちはこんなふうに自分たちのアイデアを生かせていいなあと思ったモノでした。京都で学生生活ができたら、どんなに楽しかったでしようね。でも、私にはそれはできませんでした。そんなことを悔やんでも仕方がないけれど、今だから思うことだけれど、うらやましいです。



 そうなんです。私は今までに京都で夜を明かしたのは2回だけで、高3の大晦日と新婚1年目の大晦日だけでした。なんという残念な私たちです。修学旅行で泊まったこともないし、何十年も京都でお泊まりをしたことがないなんて! 

 これからは、ぜひ機会を見つけて、京都や奈良に泊まらないといけないですね。もちろん母に黙ってどこかのホテルに泊まりたいなあ。そして、京都の町を酔っぱらってフラフラできたら、それはすごいですね。


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