日本人のメンバーによる「常設弦楽四重奏団」として徐々にその活動を拡大しているクァルテット・エクセルシオのCDを紹介する。この日本では、弦楽四重奏だけでご飯を食べるという事は夢物語のようなものだ。大学やホールでのレジデンス制度はなく、固定メンバーでその活動を継続するというのは、ほとんどないと言って良い。私がこのクァルテットを応援したくなったのは、ヴィオラの吉田さんが、山形響にトップとして来られて隣で演奏させてもらった事、チェロの大友さんが、山形響現首席のM氏が就任する前に約1年トップとしてエキストラに来ていただき、その人柄に魅了された事から始まった。彼らの日本の室内楽界を開拓してしていく姿を想像すると大リーグに挑戦していった野茂投手の姿と重なると思う。巖本真理Qは私には伝説と化していて、日本人初の大リーガージャイアンツの村上投手なのだ。現在大リーグにはたくさんの日本人が活躍し、その存在も当たり前になってきた。弦楽四重奏の世界もぜひそうなってほしいものだ。
話しが脱線気味なのでもどすと、このCDには以下の曲が収録されている。
・ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第10番 変ホ長調 作品74「ハープ」
・シャリーノ:弦楽四重奏曲 第7番(世界初録音)
・ディーリアス:弦楽四重奏曲 第3楽章「去りゆくツバメ」
・ボーナス・トラック
幸松 肇:4つの日本民謡 第1集より(世界初録音)
「さんさ時雨」
「ソーラン節」
某大手レコード雑誌によると「このCDの選曲の趣旨がわからない」と書いてあったような気がする。しかし、私はそうは思わない。廉価盤の全集が多く出ている今の世の中で、このCDの制作コンセプトは別にあるのだ。自主制作で出すのだから自分達の自信のある曲を選曲したに違いないのだから(本人達に聞いたのではなく、あくまで推測)。世の中に自分達の存在を問うには物真似ではない自分達だけの色を出さなければならない。そういう中での選曲なのだろう。
このCDを聴いていて思う事は、世界的レベルに達している団体に対してなぜ日本の企業は手を貸さないのだろうという疑問だ。彼らと同世代のヘンシェルQやパシフィカQのCDはメジャーレーベルから出ているのにも関わらず、エクセルシオは自国の大手メーカーが何故「愛の手」を差し伸べないのだろう?ウィーンとかベルリンとか名前についているへっぽこ集団にはお金を出しても、自国の優秀な団体には見向きもしない。
日本にはクラシック音楽は本当には根付いていない。文化とは建前で商業音楽にしているのは誰なんだろう?
ということで私は、少しでも~と思ってこのCDを購入した。そんな色眼鏡無く良いCDだと思う。ベートーヴェンの演奏からして引き込まれるから!!田舎町にありがちな「~オケのメンバーによる弦楽四重奏団」みたいな演奏会をたまにポスター等で見る事がある。主催者の知識のなさからよんじゃった「~オケのメンバーによる」のお仕事クァルテット(その仕事のために寄せ集まった臨時クァルテット)なんかより、常に同じメンバーでやっている「常設弦楽四重奏団」の方が、何百倍も感動するから!!クァルテットミュージックは熟成されてこその音楽だから。このCDを聴いて山形テルサの関係者や山形県生涯学習文化財団の関係者の方々が、彼らにアクセスしてくれる事を切に願う。なんなら貸すから!!本物を聴こう。
クァルテット・エクセルシオ・オフィシャル・サイト
2008年2月6日(水) 19:15 東京晴海 第一生命ホール「クァルテット・ウェンズデイ」
《ラボ・エクセルシオ》
武満徹:ランドスケープ
武満徹:ア・ウェイ・アローン
武満徹:アントゥル=タン(オーボエと弦楽四重奏のための)
クセナキス:テトラ
クセナキス:テトラス
ゲスト:古部賢一(オーボエ)
話しが脱線気味なのでもどすと、このCDには以下の曲が収録されている。
・ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第10番 変ホ長調 作品74「ハープ」
・シャリーノ:弦楽四重奏曲 第7番(世界初録音)
・ディーリアス:弦楽四重奏曲 第3楽章「去りゆくツバメ」
・ボーナス・トラック
幸松 肇:4つの日本民謡 第1集より(世界初録音)
「さんさ時雨」
「ソーラン節」
某大手レコード雑誌によると「このCDの選曲の趣旨がわからない」と書いてあったような気がする。しかし、私はそうは思わない。廉価盤の全集が多く出ている今の世の中で、このCDの制作コンセプトは別にあるのだ。自主制作で出すのだから自分達の自信のある曲を選曲したに違いないのだから(本人達に聞いたのではなく、あくまで推測)。世の中に自分達の存在を問うには物真似ではない自分達だけの色を出さなければならない。そういう中での選曲なのだろう。
このCDを聴いていて思う事は、世界的レベルに達している団体に対してなぜ日本の企業は手を貸さないのだろうという疑問だ。彼らと同世代のヘンシェルQやパシフィカQのCDはメジャーレーベルから出ているのにも関わらず、エクセルシオは自国の大手メーカーが何故「愛の手」を差し伸べないのだろう?ウィーンとかベルリンとか名前についているへっぽこ集団にはお金を出しても、自国の優秀な団体には見向きもしない。
日本にはクラシック音楽は本当には根付いていない。文化とは建前で商業音楽にしているのは誰なんだろう?
ということで私は、少しでも~と思ってこのCDを購入した。そんな色眼鏡無く良いCDだと思う。ベートーヴェンの演奏からして引き込まれるから!!田舎町にありがちな「~オケのメンバーによる弦楽四重奏団」みたいな演奏会をたまにポスター等で見る事がある。主催者の知識のなさからよんじゃった「~オケのメンバーによる」のお仕事クァルテット(その仕事のために寄せ集まった臨時クァルテット)なんかより、常に同じメンバーでやっている「常設弦楽四重奏団」の方が、何百倍も感動するから!!クァルテットミュージックは熟成されてこその音楽だから。このCDを聴いて山形テルサの関係者や山形県生涯学習文化財団の関係者の方々が、彼らにアクセスしてくれる事を切に願う。なんなら貸すから!!本物を聴こう。
クァルテット・エクセルシオ・オフィシャル・サイト
2008年2月6日(水) 19:15 東京晴海 第一生命ホール「クァルテット・ウェンズデイ」
《ラボ・エクセルシオ》
武満徹:ランドスケープ
武満徹:ア・ウェイ・アローン
武満徹:アントゥル=タン(オーボエと弦楽四重奏のための)
クセナキス:テトラ
クセナキス:テトラス
ゲスト:古部賢一(オーボエ)