らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

楽譜の向こう

2016年04月05日 23時59分59秒 | 音楽
 汚れた部屋を片付ける事とする。皆さんなら何から始めるだろうか?

 私の場合、床の上の拡がった荷物をまず隅に寄せて、それから掃除機でホコリを吸い上げる。

 それからCDや本などを所定の位置に納め、また掃除機のブラシを使いながら棚の上などのホコリをとり、最後に床をぞうきんがけしたりする。

 そこまでやって、やっと目につく整理すべき所(物)や捨てる物を物色したり始まる。

 体力が残っていれば、フィギアなどのホコリも拭き取り、本箱の裏のホコリにも気を配るかもしれない。

 CDをメーカー毎に並び替えたり、楽譜を整理したり・・・・後から後から目につくところが増える。

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 なんだか大掃除と楽譜を練習する事って、似ている気がする。

 楽譜上の音符を並べただけでは、まだ上記で言えば、掃除機をかけ終わった程度。そこから、更に色んな角度から、(弦楽器で言えば)フィンガリングを決め、ボウイングの練習をしだし、仮で決まれば、そこからは音色の選択。

 そこまで出来たら、やっと楽譜の行間が少しずつ見えてくる。楽譜は不完全なものだから、音符の出し入れ、ゆらぎは、そこには書かれていない。自分の経験と知識を総動員して、少しずつ理解を深めてゆく。

 私のようにアンサンブルを主戦場にしていると、今度は他のメンバーの意見(演奏)で、自分の思っていたものと解釈も変わってくる。

 深く練習すればするだけ、楽譜から見えるものが変化してくるのだ。

 最低そこまでの調整をしてから本番を迎えたい。

 本番を歴て見えてくるものは、実はもの凄く多い。なので、繰り返し本番をするたびに音楽は変わる。

 楽譜の向こうが見たければ、体力より頭が疲労する。

 最後は開き直り、直感なのか感性なのかを頼りに演奏するのが結果は良い気がする。
コメント
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