昨日、山形Qのリハーサル日でした。
F.J.ハイドンの弦楽四重奏曲全曲の完奏まで、のこり3曲となりました。目標を達成する直前ですが、68曲の中で私が一番好きな曲は、このOp.20-5です。
f-moll(ヘ短調)で書かれた初期の作品で、有名な「皇帝」「ひばり」「日の出」などの曲が頻繁に演奏される中で、初期の作品としてはニックネームがないのに関わらず、演奏される作品かもしれません。
某Qの方が、作曲家の名作にはベートーヴェンはc-moll、モーツァルトはg-mollなどその作曲家ならではの調性があると思うのだけれど、ハイドンは?と問われれば、数は少ないけどf-mollなのではないかと答えていましたっけ。確かにf-mollの作品はもの凄く数は少ないけど、このOp20-5は楽理的に良いとか悪いとかではなくて、人に訴えかけてくる美しさがあると私は考えています。
第1楽章冒頭から内声の和音に、第2楽章の情熱的なメヌエット、第3楽章の優しい旋律の上での1stVnのアドリヴ的な動き、第4楽章のいつ爆発するか分からないフーガ(いつまで経っても爆発しない)全てが魅力的に思えます。
まったく弾けていない時分から、作品の素晴らしさに感動してしまうのです。
山形Qの大切なレパートリーにしようと思っていましたが、作品の難しさから今まで残っていました。
本番にご期待下さい。