ジュリアード弦楽四重奏団の最新盤。
このCDジャケットを見て、この4人がジュリアード弦楽四重奏団だと気づく人は余程のマニア。長年メンバーだったヴィオラのローズやチェロのクロスニックがメンバー交代して、新しいメンバーが入るという情報は伝わっていましたが、1stVnのリンに替わり2018年からアレタ・ズッラが就任しました。短期間でクァルテットのメンバーが3人替わり、1946年の創立以来の女性メンバーも半分をしめたので、ビジュアル的に全く違うクァルテットが誕生したかのよう。私が生で聴いたことがあるのは、2ndVnのコープス、タカーチェQ時代のヴィオラのタッピングだけになってしまいました。
長くマンが1stVnに座っていた時代から、大きく方向転換するのだろうと予想しながらCDを聴きました。
「伝統」という言葉がありますが、メンバーが替わる度に他のメンバーによる伝統の継承・新しい風の吹き込みで長く活動を続けてきた同SQですが、今回のメンバー交代も上手くいったようで、やはりジュリアードの音はジュリアードの音なんだなぁ〜と感心した次第。
収録曲は
・L.v.ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第8番ホ短調 Op.59-2『ラズモフスキー第2番』
・B.バルトーク:弦楽四重奏曲第3番 Sz.85
・A.ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番ヘ長調 Op.96『アメリカ』
彼らの団が長年にかけて弾き継いできた曲ばかり、最上の音楽を堪能しました。(敬称略)