[12月31日10:00.天候:晴 埼玉県さいたま市中央区 稲生家]
稲生家の大掃除をする魔道師達。
但し、イリーナはどこかに行ってしまった。
佳子:「マリアさんはお客様なんだから、ゆっくりなさっていいのよ?」
マリア:「イイエ、私ニモ手伝ワセテクダサイ」
マリアは自動通訳魔法を使わず、素で習得した日本語で答えた。
こういう時、マルチリンガルのエレーナが羨ましく思う。
佳子:「勇太が自分の部屋を掃除しないものだから、マリアさんにまで手伝わせてるじゃない。しかも、お付きの人達がお節料理まで作ってくれちゃって」
勇太:「部屋の掃除はともかく、誰がお節料理作ってるって!?」
マリア:「ミカエラとクラリス」
勇太:「マジか!?」
マリア:「年越しソバも後で作るって言ってた」
勇太:「そんなスキル、いつの間に!?」
マリア:「奴らもネットで調べてるみたいだよ」
勇太:「ネット!?」
魔法のフランス人形がインターネットをやるようにまでなった。
それは偏にマリアの魔力が上がったということの表れでもあるのだが……。
マリア:「この昔のタイムテーブル(時刻表)とか要らないだろう?」
稲生:「大事な資料なんです!」
マリア:「“鉄道ジャーナル”?“鉄道ファン”?」
稲生:「これも大事な資料です!」
マリア:「……妙教と大日蓮より、鉄道関係の書籍の方が多い」
稲生:「すいません!不良信徒で!」
マリア:「“折伏理論解説書”、“日蓮大聖人に背く日本は必ず滅ぶ”?」
稲生:「これは顕正会破折用ですね」
マリア:「ていうか……」
ふとマリアは気づいたことがある。
稲生の大掃除を手伝うつもりで、何気に稲生の部屋に入ったのはこれが初めてではないかと!
マリア:「なるほど。これが日本人の男の部屋か」
稲生:「そ、そうですね」
長野の屋敷においては、マリアは住み込みの管理人という感じなので、その立場でもって稲生の部屋に入ったことはある。
マリア:「ん?ベッドの下にも何か……」
稲生:「あーっ!ダメです!」
“女子校生パンチラ特集”“全国超ミニスカJKを探せ!”“実録!マンガで分かる援助交際”“いけない体育教師の物語”“発情期ブルマ検査をコミカライズしたみた件”“イケメンレイプ魔に襲われた少女!”“マンガで解説!本当にあった処女喪失の話”“スクール水着を脱がさないで”“対決!セーラー服とブレザー”
マリア:「……………………」
稲生:「いや、これはその……あの……」
マリア:「……分かった」
マリアは俯くとスッと立ち上がった。
稲生:「こ、ここ、これはその……ま、まだ僕が大学生だった頃の物で……!」
マリア:「もう少し、スカートを短くしてくる。それでいいんだろ?あ?」
稲生:「え!?あ、は……!」
マリア:「この汚物は消毒だ。いいな?」
稲生:「それは……はい」
マリアがパチンと指を鳴らすと、台所からミカエラとクラリスがやってきた。
マリア:「この有害図書を外に出して。……じゃ、私は焼却してくる」
稲生:「は、はい……」
マリアは魔法の杖を持って稲生の部屋の外に出た。
明らかに魔法で焼却処分するつもりである。
稲生:「秘蔵コレクションだったのにぃ!」
ところがマリア……。
マリア:「フムフム……。勇太はこういうのが好みなのか。なるほど……」
エロ本の束をいきなり焼却処分するのではなく、一応中身は確認していた。
マリア:「……なになに?『健全な男子は好きな女子のヌードを想像して当たり前。それにいちいち目くじら立てているようでは、好きな彼氏にも逃げられてしまう』『彼女の余裕とやらを見せることで、主導権を握ることができるのである』……か。ハッ!」
ミカエラ:「あの、マスター。そろそろ本の処分の方を……」
マリア:「分かってる!もう少し待て!」
日本語で書いてあるエロ本をわざわざ翻訳する為に、専用の眼鏡を掛けるマリアであった。
裏庭で後輩以上彼氏以下の男子の秘蔵エロ本を読み漁る先輩以上彼女以下の女子。
[同日15:00.天候:晴 稲生家裏庭]
ようやくエロ本の処分も終わった後で昼食を取った後は、ここで餅つき。
正月用の餅である。
わざわざ杵と臼を借りてきての本格的なものであった。
宗一郎:「もち米の用意ができたぞ」
勇太:「じゃあ、早速」
勇太が杵を持とうとした時だった。
イリーナ:「ただいまぁ。あれ?何やってんの?」
宗一郎:「おお、イリーナ先生。いいタイミングで来なすった」
勇太:「今、正月用のお餅をつく所です」
イリーナ:「面白そうだねぇ。どれ?アタシにもやらせて」
勇太:「どうぞ」
勇太、杵をイリーナに渡した。
マリア:「いや、ちょっと待ってください、師匠。何か、イヤな予感しかしないんですが!」
しかしイリーナ、弟子が止めるのも聞かずに杵を振り上げた。
ゴキッ……!(腰からニブい音がした)
イリーナ:「腰痛発生……!」
マリア:「だから言ったのに!」
宗一郎:「だ、大丈夫ですか、先生!?」
イリーナ:「マリア……大至急、無二の師匠イリーナ先生に断固としてお応えして参る決意を……!(訳:回復魔法早よ!)」
マリア:「サロンパスでも貼っとれ!」
宗一郎:「大丈夫ですか、先生!?勇太、早く先生を客間にお運びするんだ!佳子、救急箱から湿布持ってこい!」
佳子:「はいはい」
本当にサロンパスを腰に貼られたイリーナだった。
尚、どうしてマリアが稲生家の救急箱にサロンパスが入っているのを知っていたのかは不明である。
勇太:「しょうがないから餅つきはキミ達でやって!」
ミカエラ:「かしこまりました」
クラリス:「かしこまりました」
マリアのメイド人形達は手際よく杵でついて、ちゃんとこねたという。
その為、それなりに美味しいお餅がつき上がりましたとのこと。
因みにマリアがイリーナに回復魔法を掛けたのは、夕食前のことであった。
稲生家の大掃除をする魔道師達。
但し、イリーナはどこかに行ってしまった。
佳子:「マリアさんはお客様なんだから、ゆっくりなさっていいのよ?」
マリア:「イイエ、私ニモ手伝ワセテクダサイ」
マリアは自動通訳魔法を使わず、素で習得した日本語で答えた。
こういう時、マルチリンガルのエレーナが羨ましく思う。
佳子:「勇太が自分の部屋を掃除しないものだから、マリアさんにまで手伝わせてるじゃない。しかも、お付きの人達がお節料理まで作ってくれちゃって」
勇太:「部屋の掃除はともかく、誰がお節料理作ってるって!?」
マリア:「ミカエラとクラリス」
勇太:「マジか!?」
マリア:「年越しソバも後で作るって言ってた」
勇太:「そんなスキル、いつの間に!?」
マリア:「奴らもネットで調べてるみたいだよ」
勇太:「ネット!?」
魔法のフランス人形がインターネットをやるようにまでなった。
それは偏にマリアの魔力が上がったということの表れでもあるのだが……。
マリア:「この昔のタイムテーブル(時刻表)とか要らないだろう?」
稲生:「大事な資料なんです!」
マリア:「“鉄道ジャーナル”?“鉄道ファン”?」
稲生:「これも大事な資料です!」
マリア:「……妙教と大日蓮より、鉄道関係の書籍の方が多い」
稲生:「すいません!不良信徒で!」
マリア:「“折伏理論解説書”、“日蓮大聖人に背く日本は必ず滅ぶ”?」
稲生:「これは顕正会破折用ですね」
マリア:「ていうか……」
ふとマリアは気づいたことがある。
稲生の大掃除を手伝うつもりで、何気に稲生の部屋に入ったのはこれが初めてではないかと!
マリア:「なるほど。これが日本人の男の部屋か」
稲生:「そ、そうですね」
長野の屋敷においては、マリアは住み込みの管理人という感じなので、その立場でもって稲生の部屋に入ったことはある。
マリア:「ん?ベッドの下にも何か……」
稲生:「あーっ!ダメです!」
“女子校生パンチラ特集”“全国超ミニスカJKを探せ!”“実録!マンガで分かる援助交際”“いけない体育教師の物語”“発情期ブルマ検査をコミカライズしたみた件”“イケメンレイプ魔に襲われた少女!”“マンガで解説!本当にあった処女喪失の話”“スクール水着を脱がさないで”“対決!セーラー服とブレザー”
マリア:「……………………」
稲生:「いや、これはその……あの……」
マリア:「……分かった」
マリアは俯くとスッと立ち上がった。
稲生:「こ、ここ、これはその……ま、まだ僕が大学生だった頃の物で……!」
マリア:「もう少し、スカートを短くしてくる。それでいいんだろ?あ?」
稲生:「え!?あ、は……!」
マリア:「この汚物は消毒だ。いいな?」
稲生:「それは……はい」
マリアがパチンと指を鳴らすと、台所からミカエラとクラリスがやってきた。
マリア:「この有害図書を外に出して。……じゃ、私は焼却してくる」
稲生:「は、はい……」
マリアは魔法の杖を持って稲生の部屋の外に出た。
明らかに魔法で焼却処分するつもりである。
稲生:「秘蔵コレクションだったのにぃ!」
ところがマリア……。
マリア:「フムフム……。勇太はこういうのが好みなのか。なるほど……」
エロ本の束をいきなり焼却処分するのではなく、一応中身は確認していた。
マリア:「……なになに?『健全な男子は好きな女子のヌードを想像して当たり前。それにいちいち目くじら立てているようでは、好きな彼氏にも逃げられてしまう』『彼女の余裕とやらを見せることで、主導権を握ることができるのである』……か。ハッ!」
ミカエラ:「あの、マスター。そろそろ本の処分の方を……」
マリア:「分かってる!もう少し待て!」
日本語で書いてあるエロ本をわざわざ翻訳する為に、専用の眼鏡を掛けるマリアであった。
裏庭で後輩以上彼氏以下の男子の秘蔵エロ本を読み漁る先輩以上彼女以下の女子。
[同日15:00.天候:晴 稲生家裏庭]
ようやくエロ本の処分も終わった後で昼食を取った後は、ここで餅つき。
正月用の餅である。
わざわざ杵と臼を借りてきての本格的なものであった。
宗一郎:「もち米の用意ができたぞ」
勇太:「じゃあ、早速」
勇太が杵を持とうとした時だった。
イリーナ:「ただいまぁ。あれ?何やってんの?」
宗一郎:「おお、イリーナ先生。いいタイミングで来なすった」
勇太:「今、正月用のお餅をつく所です」
イリーナ:「面白そうだねぇ。どれ?アタシにもやらせて」
勇太:「どうぞ」
勇太、杵をイリーナに渡した。
マリア:「いや、ちょっと待ってください、師匠。何か、イヤな予感しかしないんですが!」
しかしイリーナ、弟子が止めるのも聞かずに杵を振り上げた。
ゴキッ……!(腰からニブい音がした)
イリーナ:「腰痛発生……!」
マリア:「だから言ったのに!」
宗一郎:「だ、大丈夫ですか、先生!?」
イリーナ:「マリア……大至急、無二の師匠イリーナ先生に断固としてお応えして参る決意を……!(訳:回復魔法早よ!)」
マリア:「サロンパスでも貼っとれ!」
宗一郎:「大丈夫ですか、先生!?勇太、早く先生を客間にお運びするんだ!佳子、救急箱から湿布持ってこい!」
佳子:「はいはい」
本当にサロンパスを腰に貼られたイリーナだった。
尚、どうしてマリアが稲生家の救急箱にサロンパスが入っているのを知っていたのかは不明である。
勇太:「しょうがないから餅つきはキミ達でやって!」
ミカエラ:「かしこまりました」
クラリス:「かしこまりました」
マリアのメイド人形達は手際よく杵でついて、ちゃんとこねたという。
その為、それなりに美味しいお餅がつき上がりましたとのこと。
因みにマリアがイリーナに回復魔法を掛けたのは、夕食前のことであった。