[1月5日17:34.天候:晴 埼玉県川口市前川 イオンモール川口前川バス停(構内)→国際興業バスSC01系統車内]
勇太:「わっ、もうこんな時間だ!急がないと!」
マリア:「ついつい、ゆっくりしちゃったなぁ……」
2人はイオンモール内で買い物などを楽しんだ。
大きな物で、尚且つ屋敷で使う物に関しては宅配サービスを使用する。
その為、爆買いした量に対して、実際の手荷物はそんなに大きくなかった。
ただ、タクシーにしようかどうか迷うくらいではあったが。
勇太:「バスが10分に1本出てるし、夕食会場、バスを降りてすぐの所にあるから、バスで行こう」
マリア:「分かった。多分、日本のバスはアメリカより正確に走るだろう」
イギリスのバスの方がアメリカより正確だと、暗にマウント取りしていると勇太は思った。
10分に1本という高頻度運転をしているということは、それだけ利用者が多いということだ。
イオンモールは地方にも無数に存在するが、その公共アクセスは様々である。
駅近にある所は少なく、やはり車でのアクセスを念頭に置いてあることが多いようだ。
但し、かつてダイエーだった所や、イオンスタイルなど、たまに駅近に存在する店舗もある。
地方によってはイオンモール川口前川のように、路線バスを構内に乗り入れさせたり、独自に送迎バスを運行したりしている店舗もある。
勇太:「あっ、来た」
マリア:「夕方でも賑わってるな」
勇太:「そりゃ、これだけ大きいとねぇ……」
蕨駅方面からやってきたバスが、ここまでの乗客を降ろして行く。
それから折り返し便となって、今度は『蕨駅東口』という表示に変わって、乗車場までやってくる。
下り便にはショッピングセンターを意味する『SC』という系統表示が付くが、上り便には表示が無い。
バスに乗り込んで、空いている2人席に座る。
荷物の置き場に困るので、膝の上に乗せてみる。
マリア:「大丈夫か?」
勇太:「う、うん。ちょっと前方の視界がアレだけど、何とか……」
マリア:「勇太が買ったのは鞄に入る程度の大きさだけど、そのペーパーバッグとか、殆ど私が買ったものだよね。ゴメン、持たせちゃって」
勇太:「いや、いいよ。どうせ、すぐだし……」
ペーパーバッグの中には、モール内の色々な店で買った物が纏めて入っている。
勇太の家に置いてある、勇太のキャリーバッグには全部入るだろうが、まさか今日寄る予定には無かったので、それは持って来ていなかった。
また、ペーパーバッグの中から覗いている白いビニール袋の中身が、マリアの買った新しい下着だということも知っていた。
後で着て、見せてくれることを期待している。
〔お掴まりください。発車します〕
発車の時間になり、バスは中扉を閉めて発車した。
車内は満席になり、立ち客が何人かいるほどだった。
本数が多いからか、乗客の一部は次の便に乗る為に、この便には乗らず、バス停の前で待つ者もいた。
〔♪♪♪♪。毎度、国際興業バスをご利用くださいまして、ありがとうございます。このバスは、蕨駅東口行きです。途中、お降りの方は、お手近のブザーでお知らせください。次はイオンモール川口前川、イオンモール川口前川でございます。……〕
構内始発の蕨駅行きは、構内のバス停を出た後、改めて県道上の同じ名前のバス停に停車する。
勇太:「今、向かってるって父さんに連絡しておこう」
マリア:「私からも師匠に連絡しておいた」
勇太:「ああ、さっきの無線交信ですか」
マリア:「無線じゃない!」
どうしても、マリアが水晶玉で交信しようとすると、まるで無線交信のような会話になる。
マリア:「会場で落ち合おうということなったそうだ」
勇太:「一応、僕もメールを送っておいた。やっぱり、そうみたいだね」
マリア:「恐らくロビーかどこかで待っているんだろう」
勇太:「何だか、悪いなぁ……」
マリア:「ちょっと時間配分をミスったか。時間配分なんて殆どしない師匠から怒られることはないと思うが、勇太の両親に迷惑が掛かるのなら謝っておこう」
勇太:「まあ、このバスがダイヤ通りに着いてくれれば、そんなことはないんだけどね」
[同日17:50.天候:晴 同市内芝新町 蕨駅東口バス停]
バスは県道111号線を西進する。
片側1車線のベタな規格の道路だ。
このバス路線の最大のネックは、県道35号線(産業道路)との交差点である。
さいたま市大宮区内では地方ローカル国道並みの規格のくせに川口市内では、まるで国道4号線や国道122号線と間違えるほどの規格を誇ることから、そちらが優先道路である。
つまり、県道111号線側からすれば、青信号が短く、赤信号が長い交差点なのである。
案の定、ここで足止めをされてしまったので、遅延が発生したことだろう。
また、111号線自体も、夕方のラッシュで車が多いというのもネックだった。
それでも何とか、約束の時間には間に合いそうだった。
〔♪♪♪♪。終点、蕨駅東口でございます。お足元に、ご注意ください。ご乗車、ありがとうございました〕
バス停の手前の交差点に差し掛かった時、勇太の両親とイリーナが歩道を歩いているのが分かった。
勇太:「あっ、先生達いた」
マリア:「ちょうど合流できそうだな」
2人はホッとした。
そして、バスは降車場代わりにバス停の手前に停車し、そこで前扉を開けた。
勇太:「大人2人で」
運転手:「はい。ありがとうございます」
勇太は手持ちのSuicaで、マリアの分の運賃も払った。
マリア:「ありがとう」
勇太:「いえいえ」
バスを降りると、歩道を歩いているイリーナ達と合流した。
稲生宗一郎:「遅かったじゃないか。ギリギリだぞ」
勇太:「ごめんなさい」
稲生佳子:「こりゃまた随分買ったわねぇ……」
イリーナ:「私が頼んだ分も入っているはずですので」
佳子:「あ、そうなんですか」
宗一郎:「とにかく、早く中に入ろう。さすがに寒い」
勇太:「それは確かに」
明らかにバス車内と比べて、外は寒かった。
勇太:「わっ、もうこんな時間だ!急がないと!」
マリア:「ついつい、ゆっくりしちゃったなぁ……」
2人はイオンモール内で買い物などを楽しんだ。
大きな物で、尚且つ屋敷で使う物に関しては宅配サービスを使用する。
その為、爆買いした量に対して、実際の手荷物はそんなに大きくなかった。
ただ、タクシーにしようかどうか迷うくらいではあったが。
勇太:「バスが10分に1本出てるし、夕食会場、バスを降りてすぐの所にあるから、バスで行こう」
マリア:「分かった。多分、日本のバスはアメリカより正確に走るだろう」
イギリスのバスの方がアメリカより正確だと、暗にマウント取りしていると勇太は思った。
10分に1本という高頻度運転をしているということは、それだけ利用者が多いということだ。
イオンモールは地方にも無数に存在するが、その公共アクセスは様々である。
駅近にある所は少なく、やはり車でのアクセスを念頭に置いてあることが多いようだ。
但し、かつてダイエーだった所や、イオンスタイルなど、たまに駅近に存在する店舗もある。
地方によってはイオンモール川口前川のように、路線バスを構内に乗り入れさせたり、独自に送迎バスを運行したりしている店舗もある。
勇太:「あっ、来た」
マリア:「夕方でも賑わってるな」
勇太:「そりゃ、これだけ大きいとねぇ……」
蕨駅方面からやってきたバスが、ここまでの乗客を降ろして行く。
それから折り返し便となって、今度は『蕨駅東口』という表示に変わって、乗車場までやってくる。
下り便にはショッピングセンターを意味する『SC』という系統表示が付くが、上り便には表示が無い。
バスに乗り込んで、空いている2人席に座る。
荷物の置き場に困るので、膝の上に乗せてみる。
マリア:「大丈夫か?」
勇太:「う、うん。ちょっと前方の視界がアレだけど、何とか……」
マリア:「勇太が買ったのは鞄に入る程度の大きさだけど、そのペーパーバッグとか、殆ど私が買ったものだよね。ゴメン、持たせちゃって」
勇太:「いや、いいよ。どうせ、すぐだし……」
ペーパーバッグの中には、モール内の色々な店で買った物が纏めて入っている。
勇太の家に置いてある、勇太のキャリーバッグには全部入るだろうが、まさか今日寄る予定には無かったので、それは持って来ていなかった。
また、ペーパーバッグの中から覗いている白いビニール袋の中身が、マリアの買った新しい下着だということも知っていた。
後で着て、見せてくれることを期待している。
〔お掴まりください。発車します〕
発車の時間になり、バスは中扉を閉めて発車した。
車内は満席になり、立ち客が何人かいるほどだった。
本数が多いからか、乗客の一部は次の便に乗る為に、この便には乗らず、バス停の前で待つ者もいた。
〔♪♪♪♪。毎度、国際興業バスをご利用くださいまして、ありがとうございます。このバスは、蕨駅東口行きです。途中、お降りの方は、お手近のブザーでお知らせください。次はイオンモール川口前川、イオンモール川口前川でございます。……〕
構内始発の蕨駅行きは、構内のバス停を出た後、改めて県道上の同じ名前のバス停に停車する。
勇太:「今、向かってるって父さんに連絡しておこう」
マリア:「私からも師匠に連絡しておいた」
勇太:「ああ、さっきの無線交信ですか」
マリア:「無線じゃない!」
どうしても、マリアが水晶玉で交信しようとすると、まるで無線交信のような会話になる。
マリア:「会場で落ち合おうということなったそうだ」
勇太:「一応、僕もメールを送っておいた。やっぱり、そうみたいだね」
マリア:「恐らくロビーかどこかで待っているんだろう」
勇太:「何だか、悪いなぁ……」
マリア:「ちょっと時間配分をミスったか。時間配分なんて殆どしない師匠から怒られることはないと思うが、勇太の両親に迷惑が掛かるのなら謝っておこう」
勇太:「まあ、このバスがダイヤ通りに着いてくれれば、そんなことはないんだけどね」
[同日17:50.天候:晴 同市内芝新町 蕨駅東口バス停]
バスは県道111号線を西進する。
片側1車線のベタな規格の道路だ。
このバス路線の最大のネックは、県道35号線(産業道路)との交差点である。
つまり、県道111号線側からすれば、青信号が短く、赤信号が長い交差点なのである。
案の定、ここで足止めをされてしまったので、遅延が発生したことだろう。
また、111号線自体も、夕方のラッシュで車が多いというのもネックだった。
それでも何とか、約束の時間には間に合いそうだった。
〔♪♪♪♪。終点、蕨駅東口でございます。お足元に、ご注意ください。ご乗車、ありがとうございました〕
バス停の手前の交差点に差し掛かった時、勇太の両親とイリーナが歩道を歩いているのが分かった。
勇太:「あっ、先生達いた」
マリア:「ちょうど合流できそうだな」
2人はホッとした。
そして、バスは降車場代わりにバス停の手前に停車し、そこで前扉を開けた。
勇太:「大人2人で」
運転手:「はい。ありがとうございます」
勇太は手持ちのSuicaで、マリアの分の運賃も払った。
マリア:「ありがとう」
勇太:「いえいえ」
バスを降りると、歩道を歩いているイリーナ達と合流した。
稲生宗一郎:「遅かったじゃないか。ギリギリだぞ」
勇太:「ごめんなさい」
稲生佳子:「こりゃまた随分買ったわねぇ……」
イリーナ:「私が頼んだ分も入っているはずですので」
佳子:「あ、そうなんですか」
宗一郎:「とにかく、早く中に入ろう。さすがに寒い」
勇太:「それは確かに」
明らかにバス車内と比べて、外は寒かった。