[1月7日10:45.天候:晴 埼玉県さいたま市大宮区 JR大宮駅]
当初は県道35号線(産業道路)をひたすら北上し、さいたま市大宮区の大宮駅東口を目指す予定であった。
しかし、鉄道のダイヤが乱れていることや、降雪や凍結による車の流れの頗る悪いことから、そこは大渋滞となっていた。
産業道路を少し北上すると、高速道路の外環道(高速道路のみの正式名称は東京外環道。下道も含めた正式名称は、東京外かく環状道路)と立体交差する。
道路情報を見ると、外環道には冬タイヤ規制や速度規制はあるものの、通行止めにはなっていない。
また、都内や神奈川の首都高は軒並み通行止めだったが、比較的雪害が小さかった埼玉県内の首都高は通行止めにはなっていなかった。
昨日からの雪害は、関東に限定して言えば、南側が概して被害が大きかったのである。
タクシー運転手:「お客さん、別料金になっちゃいますけど、高速を通った方が早いかもしれません」
勇太:「分かりました。それでお願いします」
タクシー運転手:「よろしいですか?」
運転手は外環道(下道)の交差点を左折すると、外環道(高速)の入口を目指した。
道路情報通り、川口西インターは開放されていた。
そこから高速に乗り、料金所はETCで通過する。
高速は東へ向かい(内回り)、美女木ジャンクションで首都高速・埼玉大宮線に入った。
ダイヤモンド型と呼ばれるジャンクションだが、外環道側に信号機がある。
高速道路にも関わらず、信号機付きの交差点がある稀有なジャンクションである。
これは用地取得が困難であった為、ランプが設置できなかったことによる。
基本的に、右折レーンが待たされるように設定されているが……。
思った通り、埼玉県内の高速道路は冬タイヤ規制や50キロ規制が行われていたが、通行止めにはなっていなかった。
予定変更で大宮駅は東口ではなく、西口に到着することにした。
埼玉大宮線の終点、与野ジャンクションでループ線を回って下り、一気に地下トンネルの埼玉新都心線線に入る。
そして、大宮駅の最寄りの出口である、新都心西出口から高速を降りた。
ここは、旧・稲生家があった場所の近くである。
勇太:「うわ、タクシーが1台もいない」
大宮駅西口のタクシープールに入ると、いつもなら何十台と待機しているタクシーが1台もいなかった。
場合によっては客待ちタクシーに阻まれて、降り場まで近づけず、その手前で降ろされることもあるというのに。
当然、タクシー乗り場には長蛇の列ができていた。
京浜東北線や埼京線などの通勤電車は、ダイヤが乱れつつも何とか走れているようだが、宇都宮線や高崎線などの中距離電車はもっとケガが大きいらしい。
雪に最も強いと思われる東北新幹線でさえ、併結相手の山形新幹線や秋田新幹線が、在来線内でダイヤ乱れを起こした為、その影響を受けているようだった。
勇太はタクシーチケットに料金を書き込んだ。
メーターの料金の他、高速道路料金も別に書き込む。
その間、マリアとイリーナは先に降りて、ハッチから荷物を降ろした。
タクシー運転手:「ありがとうございました」
勇太:「どうもお世話さまでした」
タクシーは稲生達を乗せると、すぐにタクシー乗り場に移動した。
タクシー会社は大宮区でも営業している大手の会社だったが、営業圏は川口と同じなのだろう(埼玉県南中央交通圏)。
勇太:「それじゃ、まずはこの荷物をコインロッカーに置いて行きましょう」
勇太は自分の荷物とマリアの荷物を持つと、エスカレーターで駅2階に上がった。
改札外コンコースからも、現在の運行状況についての放送がガンガン聞こえていた。
[同日11:15.天候:晴 さいたま市大宮区 湯快爽快おおみや]
コインロッカーに荷物を置いて、再び駅の外に出る。
そして、ロータリーの外にある、西武バスの降車場の近く。
そこには、1台のマイクロバスが停車していた。
それに乗り込む。
平日で、しかも交通が混乱気味ということもあってか、乗客は少なかった。
後ろの座席に、3人並んで座る。
バスは一応、決められた時間通りに発車した。
それから、西に向かって市道を進み、国道17号線新大宮バイパスの下り線に入る。
片側3車線の大幹線であるが、交通量は思いの外、多かった。
バス運転手:「はい、到着しましたー」
送迎バスは、温泉施設の入口に到着した。
マリア:「チップっているんだっけ?」
勇太:「要らないよ」
イギリスやアメリカではタクシーはもちろん、送迎バスにもチップを払う習慣がある為(路線バスでは不要)。
タクシーでは料金の支払いは、勇太に任せている。
勇太:「うわ、寒い」
バスを降りると、寒風が吹いて来た。
勇太:「早く中に入りましょう」
3人は急ぎ足で館内へと入って行った。
マリア:「いい所なんだけど、まさか、あのヘンタイ理事がいたりはしないだろうな?」
イリーナ:「大丈夫よ。あの理事、こっちの本業が忙しいみたいだから」
イリーナは東の方を指さした。
東の方には大宮駅があるが、更にその先にある物とは……。
勇太:(顕正会の本部会館……か)
と、勇太は察した。
勇太:(何が忙しいのかは、聞かないでおこう)
イリーナも、勇太が質問しなければ、それ以上言うつもりは無いようだ。
勇太:「先に靴を脱いでくださいね」
マリア:「そうだったな」
勇太はスニーカー、マリアはペニー・ローファーである。
制服ファッションには付き物の靴である。
これらの靴は着脱しやすいが、イリーナの場合はロングブーツであり、こちらは着脱しにくいようだった。
こちらは椅子に座って、脱ぐ。
マリア:「シューズロッカーに入りますか?」
イリーナ:「ただのブーツじゃないんだから」
脛の部分が縮んで、まるでパンプスのようになる。
確かにこれなら、すんなりと入る。
勇太:「それじゃ、券を買います」
因みに勇太だけ会員証持ち。
イリーナ:「マッサージもお願いね」
勇太:「中で申し込むみたいです」
帰り際、イリーナたっての希望であった。
当初は県道35号線(産業道路)をひたすら北上し、さいたま市大宮区の大宮駅東口を目指す予定であった。
しかし、鉄道のダイヤが乱れていることや、降雪や凍結による車の流れの頗る悪いことから、そこは大渋滞となっていた。
産業道路を少し北上すると、高速道路の外環道(高速道路のみの正式名称は東京外環道。下道も含めた正式名称は、東京外かく環状道路)と立体交差する。
道路情報を見ると、外環道には冬タイヤ規制や速度規制はあるものの、通行止めにはなっていない。
また、都内や神奈川の首都高は軒並み通行止めだったが、比較的雪害が小さかった埼玉県内の首都高は通行止めにはなっていなかった。
昨日からの雪害は、関東に限定して言えば、南側が概して被害が大きかったのである。
タクシー運転手:「お客さん、別料金になっちゃいますけど、高速を通った方が早いかもしれません」
勇太:「分かりました。それでお願いします」
タクシー運転手:「よろしいですか?」
運転手は外環道(下道)の交差点を左折すると、外環道(高速)の入口を目指した。
道路情報通り、川口西インターは開放されていた。
そこから高速に乗り、料金所はETCで通過する。
高速は東へ向かい(内回り)、美女木ジャンクションで首都高速・埼玉大宮線に入った。
ダイヤモンド型と呼ばれるジャンクションだが、外環道側に信号機がある。
高速道路にも関わらず、信号機付きの交差点がある稀有なジャンクションである。
これは用地取得が困難であった為、ランプが設置できなかったことによる。
基本的に、右折レーンが待たされるように設定されているが……。
思った通り、埼玉県内の高速道路は冬タイヤ規制や50キロ規制が行われていたが、通行止めにはなっていなかった。
予定変更で大宮駅は東口ではなく、西口に到着することにした。
埼玉大宮線の終点、与野ジャンクションでループ線を回って下り、一気に地下トンネルの埼玉新都心線線に入る。
そして、大宮駅の最寄りの出口である、新都心西出口から高速を降りた。
ここは、旧・稲生家があった場所の近くである。
勇太:「うわ、タクシーが1台もいない」
大宮駅西口のタクシープールに入ると、いつもなら何十台と待機しているタクシーが1台もいなかった。
場合によっては客待ちタクシーに阻まれて、降り場まで近づけず、その手前で降ろされることもあるというのに。
当然、タクシー乗り場には長蛇の列ができていた。
京浜東北線や埼京線などの通勤電車は、ダイヤが乱れつつも何とか走れているようだが、宇都宮線や高崎線などの中距離電車はもっとケガが大きいらしい。
雪に最も強いと思われる東北新幹線でさえ、併結相手の山形新幹線や秋田新幹線が、在来線内でダイヤ乱れを起こした為、その影響を受けているようだった。
勇太はタクシーチケットに料金を書き込んだ。
メーターの料金の他、高速道路料金も別に書き込む。
その間、マリアとイリーナは先に降りて、ハッチから荷物を降ろした。
タクシー運転手:「ありがとうございました」
勇太:「どうもお世話さまでした」
タクシーは稲生達を乗せると、すぐにタクシー乗り場に移動した。
タクシー会社は大宮区でも営業している大手の会社だったが、営業圏は川口と同じなのだろう(埼玉県南中央交通圏)。
勇太:「それじゃ、まずはこの荷物をコインロッカーに置いて行きましょう」
勇太は自分の荷物とマリアの荷物を持つと、エスカレーターで駅2階に上がった。
改札外コンコースからも、現在の運行状況についての放送がガンガン聞こえていた。
[同日11:15.天候:晴 さいたま市大宮区 湯快爽快おおみや]
コインロッカーに荷物を置いて、再び駅の外に出る。
そして、ロータリーの外にある、西武バスの降車場の近く。
そこには、1台のマイクロバスが停車していた。
それに乗り込む。
平日で、しかも交通が混乱気味ということもあってか、乗客は少なかった。
後ろの座席に、3人並んで座る。
バスは一応、決められた時間通りに発車した。
それから、西に向かって市道を進み、国道17号線新大宮バイパスの下り線に入る。
片側3車線の大幹線であるが、交通量は思いの外、多かった。
バス運転手:「はい、到着しましたー」
送迎バスは、温泉施設の入口に到着した。
マリア:「チップっているんだっけ?」
勇太:「要らないよ」
イギリスやアメリカではタクシーはもちろん、送迎バスにもチップを払う習慣がある為(路線バスでは不要)。
タクシーでは料金の支払いは、勇太に任せている。
勇太:「うわ、寒い」
バスを降りると、寒風が吹いて来た。
勇太:「早く中に入りましょう」
3人は急ぎ足で館内へと入って行った。
マリア:「いい所なんだけど、まさか、あのヘンタイ理事がいたりはしないだろうな?」
イリーナ:「大丈夫よ。あの理事、こっちの本業が忙しいみたいだから」
イリーナは東の方を指さした。
東の方には大宮駅があるが、更にその先にある物とは……。
勇太:(顕正会の本部会館……か)
と、勇太は察した。
勇太:(何が忙しいのかは、聞かないでおこう)
イリーナも、勇太が質問しなければ、それ以上言うつもりは無いようだ。
勇太:「先に靴を脱いでくださいね」
マリア:「そうだったな」
勇太はスニーカー、マリアはペニー・ローファーである。
制服ファッションには付き物の靴である。
これらの靴は着脱しやすいが、イリーナの場合はロングブーツであり、こちらは着脱しにくいようだった。
こちらは椅子に座って、脱ぐ。
マリア:「シューズロッカーに入りますか?」
イリーナ:「ただのブーツじゃないんだから」
脛の部分が縮んで、まるでパンプスのようになる。
確かにこれなら、すんなりと入る。
勇太:「それじゃ、券を買います」
因みに勇太だけ会員証持ち。
イリーナ:「マッサージもお願いね」
勇太:「中で申し込むみたいです」
帰り際、イリーナたっての希望であった。