[2月24日17:00.天候:晴 福島県会津若松市白虎町 会津若松ワシントンホテル]
AD:「次のシーン、行きまーす!」
多摩:「ちょッと待て!」
雲羽:「何ですか、名誉監督?」
多摩:「鶴ヶ城のシーンは!?『飯盛山で白虎隊の軌跡を辿るシーン』は!?」
雲羽:「すいません、取材資料どっかやっちゃって……てへてへ……」
多摩:「アホーッ!!」
雲羽:「というわけで、そういった見学を終え、ホテルにチェックインするところから撮影開始ってことでw」
AD:「それでは本番いきまーす!5、4、3、2……」
カチン!![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0167.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/5b/223ae1213e1aedd05cda0b44e6f34678.jpg)
バスガイド:「皆様、本日も大変お疲れさまでございました。バスはまもなく本日の宿泊地、会津若松ワシントンホテルへ到着致します」
昨日は山深いスキー場のホテルに宿泊したが、今度は一転して駅から程近い市街地に泊まる。
ワシントンホテルは全国的にもチェーン展開しているビジネスホテルだが、その中では比較的高級な部類に入る。
とはいえ、そこはビジネスホテル。
佇まいは何となくシティホテルっぽいのだが、そこには大抵存在している車寄せが無く(ホテルモントレみたいに、シティホテルでも車寄せを設けない所もある)、正面入口に面した大通りに停車することになる。
愛原:「荷物を取ったら、ホテルへ移動してくださーい!」
高橋:「オメーラ!早いとこ移動すっぞ!」
不良A:「はい、センパイ!」
不良B:「よろしくオナシャス!」
不良C:「下越のヤンキー!」
高橋のヤツ、いつの間にか手下作りやがった……。
リサ:「部屋は先生と一緒?」
愛原:「んなワケねーだろw」
リサ:「ぶー……」
絵恋:「リサさん!私がいるじゃない!」
リサ:「でもまあ、凄いホテル」
愛原:「この町では1、2を争う高級ホテルなんだろう」
ロビーも広いのだが、さすがに大型バス3台分の団体が入るには狭い。
そこで一旦、2階のコンベンションホールに集合することになった。
ビジネスホテルながら、結婚式も執り行える所である為、コンベンションホールもあるのだ。
そこでこのホテルでの過ごし方に関して、注意事項が学年主任より通達される。
学年主任:「本当なら2人1組、ツインの部屋に泊まってもらうことしたいのですが、キャパの都合上、全員は無理なので、半数はシングルの部屋に泊まってもらうことになります!但し、1人部屋だからといって、夜更かししないように!通常の夜の見回りはさせてもらうことになりますので、いいか!?」
高橋:「先生の時の修学旅行も、こういうホテルに泊まったりしたんスか?」
愛原:「ああ。中学校の時も、高校の時もビジホに泊まったな。ビジホといっても、ちゃんとレストラン付きのホテルだ。夕食と朝食は、そこで食べる。ワシントンホテルもレストランがあって、そういう所で食事ができるようになっているわけだ」
高橋:「なるほど……」
私の両親世代は、全部旅館で雑魚寝だったり、夜行列車でゴロ寝とかだったらしい。
70歳の父親が正に『夜汽車でゴロ寝』世代で、60代半ばの母は、『電車特急だったが、宿泊先は全部旅館で雑魚寝』だったという。
それと比べれば、今の修学旅行生は全部ホテルで快適なものになった。
……まあ、今回は『夜汽車でゴロ寝』も体験できたわけだが、『電車特急』でもある。
絵恋:「リサさん、また一緒に寝ましょ」
リサ:「うん」
部屋割りの時、随分とモメたなぁ……。
このホテルの時は、半分くらいが1人部屋になることは、引率者の1人として知っていた。
試しにリサを1人にしようとしたところ、リサは何とも思わなかったらしいが、絵恋さんが暴走した。
ついでに、私もたまには気軽にシングルにしようとしたところ、高橋もまた暴走した。
その為、私とリサは、それぞれツインになったのである。
沼沢:「愛原、しっかり斉藤のリードを放すなよ?」
リサ:「分かりました」
高橋:「ったく、この狂犬女が!ワンと言え!ワンと!」
絵恋:「ツー!」
高橋:「そのワンじゃねぇ!」
絵恋:「スリー!」
愛原:「オマエも大概だろうが。たまには、気軽にさせてくれよ」
高橋:「先生!?俺と先生は一蓮托生ですよ!?」
愛原:「意味分かって言ってんのか?」
高橋:「当たり前です!」
沼沢:「愛原さんも大変ですね」
愛原:「いやあ、ハハハ……」
で、次なる問題は夕食会場であった。
このホテルには2つのレストランと、1つのカフェがある。
カフェではそもそもディナーをやっていないので論外だが、それぞれのレストラン、1つだけでは到底キャパが足りない。
そこで、2つに分けることになった。
1つは洋食レストランだが、もう1つは和食である。
やはり10代のコ達だからだろうが、洋食に票が集中したらしい。
そこで、抽選を行うことになったそうな。
私は元々和食が良かったのだが、それを知ったリサが和食に票を入れた結果、その取り巻き達もズルズルと芋づる式に和食コースになったという。
愛原:「それじゃ、俺達も一旦部屋に入ろうか」
高橋:「うス」
まずは荷物を置いてこよう。
鍵を受け取り、客室フロアへ向かった。
高橋:「先生、夕食は何時からですか?」
愛原:「18時からだよ。俺達は和食の方な」
リサ:「和食でも肉はある?」
愛原:「あるだろうな。……って、いつの間に?!」
リサ:「エヘヘ……。フロアまで一緒」
愛原:「オマエなぁ……。ああ、そうそう。夜、善場主任が来るから、あんまりハメを外さないように」
リサ:「ええっ、どうして!?」
愛原:「途中経過を聞きに来るんだよ。あと、他にBOWの情報とかな」
リサ:「あの銀髪女以外にもいるの?」
愛原:「それは分からん。ただ、直接リサが話すことはないから、オマエが部屋から出てくることはないよ」
リサ:「なんだ」
リサはホッとした。
リサにとって、善場主任も怖い存在らしい。
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多摩:「ちょッと待て!」
雲羽:「何ですか、名誉監督?」
多摩:「鶴ヶ城のシーンは!?『飯盛山で白虎隊の軌跡を辿るシーン』は!?」
雲羽:「すいません、取材資料どっかやっちゃって……てへてへ……」
多摩:「アホーッ!!」
雲羽:「というわけで、そういった見学を終え、ホテルにチェックインするところから撮影開始ってことでw」
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カチン!
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バスガイド:「皆様、本日も大変お疲れさまでございました。バスはまもなく本日の宿泊地、会津若松ワシントンホテルへ到着致します」
昨日は山深いスキー場のホテルに宿泊したが、今度は一転して駅から程近い市街地に泊まる。
ワシントンホテルは全国的にもチェーン展開しているビジネスホテルだが、その中では比較的高級な部類に入る。
とはいえ、そこはビジネスホテル。
佇まいは何となくシティホテルっぽいのだが、そこには大抵存在している車寄せが無く(ホテルモントレみたいに、シティホテルでも車寄せを設けない所もある)、正面入口に面した大通りに停車することになる。
愛原:「荷物を取ったら、ホテルへ移動してくださーい!」
高橋:「オメーラ!早いとこ移動すっぞ!」
不良A:「はい、センパイ!」
不良B:「よろしくオナシャス!」
不良C:「下越のヤンキー!」
高橋のヤツ、いつの間にか手下作りやがった……。
リサ:「部屋は先生と一緒?」
愛原:「んなワケねーだろw」
リサ:「ぶー……」
絵恋:「リサさん!私がいるじゃない!」
リサ:「でもまあ、凄いホテル」
愛原:「この町では1、2を争う高級ホテルなんだろう」
ロビーも広いのだが、さすがに大型バス3台分の団体が入るには狭い。
そこで一旦、2階のコンベンションホールに集合することになった。
ビジネスホテルながら、結婚式も執り行える所である為、コンベンションホールもあるのだ。
そこでこのホテルでの過ごし方に関して、注意事項が学年主任より通達される。
学年主任:「本当なら2人1組、ツインの部屋に泊まってもらうことしたいのですが、キャパの都合上、全員は無理なので、半数はシングルの部屋に泊まってもらうことになります!但し、1人部屋だからといって、夜更かししないように!通常の夜の見回りはさせてもらうことになりますので、いいか!?」
高橋:「先生の時の修学旅行も、こういうホテルに泊まったりしたんスか?」
愛原:「ああ。中学校の時も、高校の時もビジホに泊まったな。ビジホといっても、ちゃんとレストラン付きのホテルだ。夕食と朝食は、そこで食べる。ワシントンホテルもレストランがあって、そういう所で食事ができるようになっているわけだ」
高橋:「なるほど……」
私の両親世代は、全部旅館で雑魚寝だったり、夜行列車でゴロ寝とかだったらしい。
70歳の父親が正に『夜汽車でゴロ寝』世代で、60代半ばの母は、『電車特急だったが、宿泊先は全部旅館で雑魚寝』だったという。
それと比べれば、今の修学旅行生は全部ホテルで快適なものになった。
……まあ、今回は『夜汽車でゴロ寝』も体験できたわけだが、『電車特急』でもある。
絵恋:「リサさん、また一緒に寝ましょ」
リサ:「うん」
部屋割りの時、随分とモメたなぁ……。
このホテルの時は、半分くらいが1人部屋になることは、引率者の1人として知っていた。
試しにリサを1人にしようとしたところ、リサは何とも思わなかったらしいが、絵恋さんが暴走した。
ついでに、私もたまには気軽にシングルにしようとしたところ、高橋もまた暴走した。
その為、私とリサは、それぞれツインになったのである。
沼沢:「愛原、しっかり斉藤のリードを放すなよ?」
リサ:「分かりました」
高橋:「ったく、この狂犬女が!ワンと言え!ワンと!」
絵恋:「ツー!」
高橋:「そのワンじゃねぇ!」
絵恋:「スリー!」
愛原:「オマエも大概だろうが。たまには、気軽にさせてくれよ」
高橋:「先生!?俺と先生は一蓮托生ですよ!?」
愛原:「意味分かって言ってんのか?」
高橋:「当たり前です!」
沼沢:「愛原さんも大変ですね」
愛原:「いやあ、ハハハ……」
で、次なる問題は夕食会場であった。
このホテルには2つのレストランと、1つのカフェがある。
カフェではそもそもディナーをやっていないので論外だが、それぞれのレストラン、1つだけでは到底キャパが足りない。
そこで、2つに分けることになった。
1つは洋食レストランだが、もう1つは和食である。
やはり10代のコ達だからだろうが、洋食に票が集中したらしい。
そこで、抽選を行うことになったそうな。
私は元々和食が良かったのだが、それを知ったリサが和食に票を入れた結果、その取り巻き達もズルズルと芋づる式に和食コースになったという。
愛原:「それじゃ、俺達も一旦部屋に入ろうか」
高橋:「うス」
まずは荷物を置いてこよう。
鍵を受け取り、客室フロアへ向かった。
高橋:「先生、夕食は何時からですか?」
愛原:「18時からだよ。俺達は和食の方な」
リサ:「和食でも肉はある?」
愛原:「あるだろうな。……って、いつの間に?!」
リサ:「エヘヘ……。フロアまで一緒」
愛原:「オマエなぁ……。ああ、そうそう。夜、善場主任が来るから、あんまりハメを外さないように」
リサ:「ええっ、どうして!?」
愛原:「途中経過を聞きに来るんだよ。あと、他にBOWの情報とかな」
リサ:「あの銀髪女以外にもいるの?」
愛原:「それは分からん。ただ、直接リサが話すことはないから、オマエが部屋から出てくることはないよ」
リサ:「なんだ」
リサはホッとした。
リサにとって、善場主任も怖い存在らしい。