[5月7日10:35.天候:曇 栃木県那須郡那須町 那須ハイランドパーク]
那須塩原駅からバスで1時間15分。
一般の路線バス車両でこの所要時間だから……。
愛原:「腰が痛ェ……」
1番後ろの広い席に座っていたとしても、さすがに腰が疲れた。
尚、このバスは板室温泉経由であり、ホテル天長園の前も通るのだが……。
高橋:「先生、さっきのホテル見ました?でっけェ看板で、『歓迎!愛原先生御一行様』って書いてありましたよ?」
愛原:「いや、見てなかった。おい、ウソだろ?」
凛:「いえ。『最も危険な12人の巫女』様の1人が来られるという話をしたら、何だか歓迎ムードになりまして……」
リサ:「わたし、神!?ゴッド!?」
凛:「いえ、巫女です。白い仮面は持って来ましたか?」
リサ:「いつも持ってる」
尚、毎年、東京中央学園の七不思議は更新されているという。
バスを降りると、私達は早速パークに向かった。
愛原:「さて……」
私が手に取るのはデジカメ。
愛原:「俺は撮影係だ。あとは適当に楽しんでくれ」
リサ:「えー、先生も楽しもうよ」
愛原:「リサ達の行動をレポして、デイライトさんに提出しないといけないんだ」
リサ:「そうなの?」
愛原:「俺にとっては、これも仕事さ。というわけで、どのアトラクションにも乗れるパスポートを買ってあげるから、適当に楽しんでくれ」
私はデジカメの電源をONにした。
[同日12:00.天候:曇 那須ハイランドパーク・スマイルサニーレストラン]
えー、まずBOW達をホラーアトラクションに連れて行ってはいけないことを知った。
半分は人間であるはずの上野姉妹は、キャーキャー言っていたが、肝心のホラーを提供する側が、リサ達を見てそれ以上にビックリしていたことは【お察しください】。
リサ:「お客さんがBOWになって、獲物を追いかけ回すアトラクションとかはどう?」
愛原:「そんなものあるか!」
東京中央学園高等部の文化祭において、リサが『ホラーハウス』でオリジナル版リサ・トレヴァーの役をやった際、会場が阿鼻叫喚の地獄と化した。
高橋:「センセ、やっぱりこういう所は絶叫系っスよ。絶叫系なら盛り上がったでしょ?」
愛原:「これがか!?」
私が写真を撮り出すと、リサが絶叫を上げながら背中から触手を出したものだから、後ろの客が別の理由で絶叫を上げているシーンが写し出されていた。
高橋:「後ろでこんなことが……!?」
私と高橋が隣り合って座り、その後ろにリサ達が座っていたのだが……。
上野姉妹も微妙に変化しているように見えるが、リサみたいに触手を出すわけじゃないからな……。
愛原:「そうだよ」
リサ:「とにかく、お昼にしよ!」
リサはビーフカレープレートを食べ始めた。
愛原:「全く……」
私は醤油ラーメン。
たまに昼間、ラーメンを食べたくなる。
愛原:「午後は気を取り直して、あまりリサ達が興奮して変化しない所に行こう」
リサ:「えー、それじゃつまんないよ」
高橋:「オマエらが変化するから、先生に気を使わせてんだろうが」
リサ:「ゴメンナサイ」
[同日15:30.天候:曇 同パーク・ウーピーズキングダム]
午後は大観覧車やミニトレインなど、絶叫系やホラー系を避けたアトラクションに終始した。
最後はウーピーズキングダムと言う、土産やグッズを取り揃えたショップに立ち寄った。
愛原:「御用邸チーズケーキ、斉藤社長へのお土産に買って行ったっけなぁ……」
高橋:「善場の姉ちゃんに買って行ってあげたらどうっスか?」
愛原:「『国家公務員として、民間からそのような物は受け取れません。贈収賄罪に問われかねませんので』と言って断られた」
高橋:「相変わらず頭の固ェ姉ちゃんだ」
凛:「それなら、一緒に食べるのはどうですか?」
愛原:「なるほど。それはいいかもしれない」
たまに、善場主任の方から事務所に来ることがある。
その時にお出しすればいいのかも。
リサ:「もしムリなら、『自分への御褒美』で先生が食べる」
愛原:「いいのかな……。そういうリサは、友達に何か買って行かないのか?」
リサ:「もちろん買う。これが鬼斬り先輩用」
愛原:「蓮華さんに買って行ってあげるのか」
リサ:「うん。『これで、わたしを斬るのはカンベンしてください』って」
高橋:「女桃太郎には弱ェな!」
いや、一応ケンカはリサの方が強いのだが。
だが、本当に鬼の首が斬れる刀というのは、リサにとってはロケットランチャーより怖い武器らしい。
リサ:「リンも買って行った方がいいかもしれない」
凛:「そ、そうですか。先輩がそう仰るのなら……」
理子:「私も買って行った方がいいですか?」
リサ:「リコは中等部だから、多分大丈夫。校舎も違うし」
理子:「そうですか」
まあ、BSAAやブルーアンブレラ以外にも、抑止力があるのはいいことだ。
[同日16:00.天候:曇 同パーク『那須ハイランドパーク』バス停→関東自動車バス車内]
1日2本しか無いバスの終便に乗り込む。
愛原:「すいません。ホテル天長園の前で降ろしてもらえますか?」
運転手:「ホテル天長園の前ですね。分かりました」
ホテルのある辺りはフリー乗降区間なので、バス停ではないホテルの前でも運転手に言えば降ろしてもらえる。
途中で降りるので、前の方の席に座った。
〔「板室温泉、黒磯駅西口経由、那須塩原駅西口行き、発車致します」〕
バスは、だいたい席が埋まる程度の乗客を乗せて発車した。
愛原:「いやあ……疲れた……」
高橋:「先生、あとはホテルでゆっくり休んでください」
愛原:「そうさせてもらう」
ぐったり疲れているのは私だけではない。
バスには他にも家族連れが乗っているのだが、やっぱり親は疲れているようだ。
彼らがどこまで乗って行くのかは知らぬが、多分彼らがバスを降りる頃には【お察しください】。
凛:「今日はありがとうございました。ホテルの御案内は任せてください!」
愛原:「ふふ……若いっていいねぇ……。よろしく頼むよ」
今日は温泉にし、明日を遊園地にするという手もあったのだが、先に行っておいた方が後で疲れなくていいと思ったのだ。
高橋:「先生、何か降りそうですよ?」
空はどんよりと曇っている。
もうだいぶ日が長くなったはずだが、真冬の日の長さかと思うくらい、薄暗くなっている。
愛原:「ああ。遊園地で降られなくて良かったな」
ホテルにいる分には、まあ雨が降っても良い。
私はそう思った。
那須塩原駅からバスで1時間15分。
一般の路線バス車両でこの所要時間だから……。
愛原:「腰が痛ェ……」
1番後ろの広い席に座っていたとしても、さすがに腰が疲れた。
尚、このバスは板室温泉経由であり、ホテル天長園の前も通るのだが……。
高橋:「先生、さっきのホテル見ました?でっけェ看板で、『歓迎!愛原先生御一行様』って書いてありましたよ?」
愛原:「いや、見てなかった。おい、ウソだろ?」
凛:「いえ。『最も危険な12人の巫女』様の1人が来られるという話をしたら、何だか歓迎ムードになりまして……」
リサ:「わたし、神!?ゴッド!?」
凛:「いえ、巫女です。白い仮面は持って来ましたか?」
リサ:「いつも持ってる」
尚、毎年、東京中央学園の七不思議は更新されているという。
バスを降りると、私達は早速パークに向かった。
愛原:「さて……」
私が手に取るのはデジカメ。
愛原:「俺は撮影係だ。あとは適当に楽しんでくれ」
リサ:「えー、先生も楽しもうよ」
愛原:「リサ達の行動をレポして、デイライトさんに提出しないといけないんだ」
リサ:「そうなの?」
愛原:「俺にとっては、これも仕事さ。というわけで、どのアトラクションにも乗れるパスポートを買ってあげるから、適当に楽しんでくれ」
私はデジカメの電源をONにした。
[同日12:00.天候:曇 那須ハイランドパーク・スマイルサニーレストラン]
えー、まずBOW達をホラーアトラクションに連れて行ってはいけないことを知った。
半分は人間であるはずの上野姉妹は、キャーキャー言っていたが、肝心のホラーを提供する側が、リサ達を見てそれ以上にビックリしていたことは【お察しください】。
リサ:「お客さんがBOWになって、獲物を追いかけ回すアトラクションとかはどう?」
愛原:「そんなものあるか!」
東京中央学園高等部の文化祭において、リサが『ホラーハウス』でオリジナル版リサ・トレヴァーの役をやった際、会場が阿鼻叫喚の地獄と化した。
高橋:「センセ、やっぱりこういう所は絶叫系っスよ。絶叫系なら盛り上がったでしょ?」
愛原:「これがか!?」
私が写真を撮り出すと、リサが絶叫を上げながら背中から触手を出したものだから、後ろの客が別の理由で絶叫を上げているシーンが写し出されていた。
高橋:「後ろでこんなことが……!?」
私と高橋が隣り合って座り、その後ろにリサ達が座っていたのだが……。
上野姉妹も微妙に変化しているように見えるが、リサみたいに触手を出すわけじゃないからな……。
愛原:「そうだよ」
リサ:「とにかく、お昼にしよ!」
リサはビーフカレープレートを食べ始めた。
愛原:「全く……」
私は醤油ラーメン。
たまに昼間、ラーメンを食べたくなる。
愛原:「午後は気を取り直して、あまりリサ達が興奮して変化しない所に行こう」
リサ:「えー、それじゃつまんないよ」
高橋:「オマエらが変化するから、先生に気を使わせてんだろうが」
リサ:「ゴメンナサイ」
[同日15:30.天候:曇 同パーク・ウーピーズキングダム]
午後は大観覧車やミニトレインなど、絶叫系やホラー系を避けたアトラクションに終始した。
最後はウーピーズキングダムと言う、土産やグッズを取り揃えたショップに立ち寄った。
愛原:「御用邸チーズケーキ、斉藤社長へのお土産に買って行ったっけなぁ……」
高橋:「善場の姉ちゃんに買って行ってあげたらどうっスか?」
愛原:「『国家公務員として、民間からそのような物は受け取れません。贈収賄罪に問われかねませんので』と言って断られた」
高橋:「相変わらず頭の固ェ姉ちゃんだ」
凛:「それなら、一緒に食べるのはどうですか?」
愛原:「なるほど。それはいいかもしれない」
たまに、善場主任の方から事務所に来ることがある。
その時にお出しすればいいのかも。
リサ:「もしムリなら、『自分への御褒美』で先生が食べる」
愛原:「いいのかな……。そういうリサは、友達に何か買って行かないのか?」
リサ:「もちろん買う。これが鬼斬り先輩用」
愛原:「蓮華さんに買って行ってあげるのか」
リサ:「うん。『これで、わたしを斬るのはカンベンしてください』って」
高橋:「女桃太郎には弱ェな!」
いや、一応ケンカはリサの方が強いのだが。
だが、本当に鬼の首が斬れる刀というのは、リサにとってはロケットランチャーより怖い武器らしい。
リサ:「リンも買って行った方がいいかもしれない」
凛:「そ、そうですか。先輩がそう仰るのなら……」
理子:「私も買って行った方がいいですか?」
リサ:「リコは中等部だから、多分大丈夫。校舎も違うし」
理子:「そうですか」
まあ、BSAAやブルーアンブレラ以外にも、抑止力があるのはいいことだ。
[同日16:00.天候:曇 同パーク『那須ハイランドパーク』バス停→関東自動車バス車内]
1日2本しか無いバスの終便に乗り込む。
愛原:「すいません。ホテル天長園の前で降ろしてもらえますか?」
運転手:「ホテル天長園の前ですね。分かりました」
ホテルのある辺りはフリー乗降区間なので、バス停ではないホテルの前でも運転手に言えば降ろしてもらえる。
途中で降りるので、前の方の席に座った。
〔「板室温泉、黒磯駅西口経由、那須塩原駅西口行き、発車致します」〕
バスは、だいたい席が埋まる程度の乗客を乗せて発車した。
愛原:「いやあ……疲れた……」
高橋:「先生、あとはホテルでゆっくり休んでください」
愛原:「そうさせてもらう」
ぐったり疲れているのは私だけではない。
バスには他にも家族連れが乗っているのだが、やっぱり親は疲れているようだ。
彼らがどこまで乗って行くのかは知らぬが、多分彼らがバスを降りる頃には【お察しください】。
凛:「今日はありがとうございました。ホテルの御案内は任せてください!」
愛原:「ふふ……若いっていいねぇ……。よろしく頼むよ」
今日は温泉にし、明日を遊園地にするという手もあったのだが、先に行っておいた方が後で疲れなくていいと思ったのだ。
高橋:「先生、何か降りそうですよ?」
空はどんよりと曇っている。
もうだいぶ日が長くなったはずだが、真冬の日の長さかと思うくらい、薄暗くなっている。
愛原:「ああ。遊園地で降られなくて良かったな」
ホテルにいる分には、まあ雨が降っても良い。
私はそう思った。