[2月14日15時00分 天候:晴 東京都台東区上野 JR上野駅→京成上野駅]
私の名前は愛原学。
都内で小さな探偵事務所を経営している。
今日は新橋のデイライトで打ち合わせをした後は、山手線に乗って上野駅にやってきた。
〔うえの~、上野~。ご乗車、ありがとうございます。次は、鶯谷に、停車します〕
京成上野駅に行って、スカイライナーのキップを買う為である。
電車を降りて、改札口に向かう。
すると……。
リサ「あ、先生!」
そこへ学校帰りのリサと偶然会った。
愛原「何だ、リサか。学校帰りか?」
リサ「うん、そう」
レイチェル「Hello.」
愛原「Hello.Good day,today.」
レイチェル「Yes.」
リサ「もしかして学校からの呼び出し?今日はわたし、何もしてないよ?」
愛原「違う違う。旅行の準備だって言っただろ」
リサ「あ、そうか。お兄ちゃんは?」
愛原「高橋は別件で、警察に行ってる」
リサ「お兄ちゃんの方が何かやらかしたの?」
愛原「いや、交友関係の方だろう。どうせ車やバイクでヤンチャしてる知り合いがやらかして、そいつらが高橋の名前でも出したんじゃないの?高橋も、『とんだトバッチリだ!』って半ギレしてたから」
リサ「自業自得だと思うけど」
愛原「まあな。じゃあ、気をつけて帰るんだぞ」
リサ「先生。わたしも行っていい?」
愛原「行っていいったって、京成上野駅に行くだけだぞ?」
リサ「それでもいい」
レイチェル「旅行って、どこか行くんですか?」
愛原「今度の23日、ポツンと祝日があるだろ?日帰りで温泉に行こうと思って。高尾山の温泉にはもう行ったから、今度は成田空港近くの方に行ってみようと思ってさ」
リサ「エレンを成田空港に見送りに行った時に気づいたんだよね?」
愛原「まあ、そういうことだな。100%俺の趣味だ。後は週末、2泊3日で仙台の方にでも行こうと思ってね。俺の実家の帰省も兼ねて。年末年始、帰らなかったから」
レイチェル「そういうことでしたか。あの……私も御一緒してもよろしいですか?」
愛原「えっ!?」
レイチェル「私の分の費用は、私が自分で出しますから」
愛原「いいけど、わざわざ成田空港の近くまで行って、温泉入って帰るだけだぞ?」
レイチェル「はい。それでも構いません。日本の温泉がどういう所だか、まだ分かりませんので」
愛原「そういうことか。それならいいよ。ちょうどこれから、キップを買いに行くところだから」
リサ「おー、ありがとう」
レイチェル「チケットカウンターで購入するのですか?」
愛原「いや、券売機でいいだろう」
有人窓口は旅行客で混んでいたが、券売機の方はそうでもなかった。
券売機でも、乗りたい号車や座席を指名買いすることができる。
リサがいるので、乗車車両は先頭車か最後尾でないといけない。
愛原「うん、良かった。ちょうどいい時間帯のスカイライナー、席が空いてる。俺は1人で乗るから、2人で一緒の座席にしたら?」
リサ「う、うん。そうだねぇ……」
レイチェル「いいえ。私が勝手に付いて行くだけなので、どうぞ愛原先生とリサが一緒に座ってください。帰りもそうしてください」
愛原「あ、いや、帰りはスカイライナーには乗らないよ」
レイチェル「そうなんですか?」
愛原「帰りは別のルートで行こうと思ってるよ」
レイチェル「そうですか」
リサ「愛原先生は、色々と詳しいんだよ」
レイチェル「そうらしいですね」
私は慣れた手付きで、券売機を操作した。
取りあえずまずは、4人分のキップを発券する。
愛原「同じ車両でいいから、レイチェルも近くの席を取るといいよ」
レイチェル「分かりました」
レイチェルは通路を挟んで向かいの座席を予約した。
支払いはカードである。
BSAAから支給されているのだろうか。
レイチェル「これでいいですか?」
愛原「そうだね。じゃあ、キップは無くさないように」
レイチェル「分かりました。待ち合わせは、ここでいいですかね?」
愛原「そうだな。そこの改札口付近にしよう」
リサ「誰も飛行機に乗らないのに、成田空港まで行く特急に乗るとか……w」
愛原「前々から行きたかったんだよ。北海道の新千歳空港なんか、空港ターミナル内に温泉があるくらいなんだぞ」
リサ「そうなんだ!……でも残念。わたし達の修学旅行は、沖縄」
愛原「そうだな。しかも、羽田空港からだ。羽田空港の近くにも温泉があるようなんだが、ちょっとよく分からん。まあ、今回は成田空港で」
リサ「分かった。先生が連れて行ってくれる所だったら、どこでも楽しいよ」
愛原「ありがとう。次はJRの方に行って、新幹線のキップだ。……まさかレイチェル、仙台も一緒に来るんじゃ?」
レイチェル「いえ。それは結構です。さすがに部隊からは、長距離の旅行は禁止されているので」
愛原「あれ?修学旅行は?」
レイチェル「学校行事には参加して良いとのことです。修学旅行は学校行事ですので、これは可能です」
愛原「個人的な長距離旅行が禁止か……」
レイチェル「成田空港は関東地方内にありますし、鉄道を利用しても1時間と掛かりません。であるなら、特に部隊の方から制限が掛かることはないかと」
愛原「それなら大丈夫だな」
私達は今度は、JR上野駅に移動した。
ここも“みどりの窓口”ではなく、指定席券売機で新幹線を予約した。
愛原「“はやぶさ”は満席が多いが、“やまびこ”ならまだ何とかなる。良かったな」
リサ「うん、そうだね」
愛原「新幹線のキップは、俺が預かっておこう」
リサ「これで用事は終わり?」
愛原「ああ。一緒に帰ろう」
リサ「うん」
レイチェル「待ってください。まだ、寄る所があります」
リサ「ここじゃなくて、アキバでしょ?」
レイチェル「そうです」
愛原「買い物か?」
リサ「そう」
レイチェル「日本では2月14日はイベ……」
リサ「わーわー!レイチェル!喋っちゃダメ!」
レイチェル「Oh...Secretでしたか。ゴメンナサイ」
愛原「何だ何だ?BSAAが出動するような内緒話か?」
レイチェル「大丈夫です。BSAAなら、ここにいます」
愛原「そ、それもそうか」
正規隊員ではなく、正規隊員になる為の養成学校に通う養成員ではあるが、レイチェルもBSAAの関係者だ。
軍隊で言えば、士官学校生のようなもの。
愛原「じゃあ、取りあえず秋葉原まで一緒に行こうか」
リサ「うん」
私達は3番線・4番線ホームに向かった。
私の名前は愛原学。
都内で小さな探偵事務所を経営している。
今日は新橋のデイライトで打ち合わせをした後は、山手線に乗って上野駅にやってきた。
〔うえの~、上野~。ご乗車、ありがとうございます。次は、鶯谷に、停車します〕
京成上野駅に行って、スカイライナーのキップを買う為である。
電車を降りて、改札口に向かう。
すると……。
リサ「あ、先生!」
そこへ学校帰りのリサと偶然会った。
愛原「何だ、リサか。学校帰りか?」
リサ「うん、そう」
レイチェル「Hello.」
愛原「Hello.Good day,today.」
レイチェル「Yes.」
リサ「もしかして学校からの呼び出し?今日はわたし、何もしてないよ?」
愛原「違う違う。旅行の準備だって言っただろ」
リサ「あ、そうか。お兄ちゃんは?」
愛原「高橋は別件で、警察に行ってる」
リサ「お兄ちゃんの方が何かやらかしたの?」
愛原「いや、交友関係の方だろう。どうせ車やバイクでヤンチャしてる知り合いがやらかして、そいつらが高橋の名前でも出したんじゃないの?高橋も、『とんだトバッチリだ!』って半ギレしてたから」
リサ「自業自得だと思うけど」
愛原「まあな。じゃあ、気をつけて帰るんだぞ」
リサ「先生。わたしも行っていい?」
愛原「行っていいったって、京成上野駅に行くだけだぞ?」
リサ「それでもいい」
レイチェル「旅行って、どこか行くんですか?」
愛原「今度の23日、ポツンと祝日があるだろ?日帰りで温泉に行こうと思って。高尾山の温泉にはもう行ったから、今度は成田空港近くの方に行ってみようと思ってさ」
リサ「エレンを成田空港に見送りに行った時に気づいたんだよね?」
愛原「まあ、そういうことだな。100%俺の趣味だ。後は週末、2泊3日で仙台の方にでも行こうと思ってね。俺の実家の帰省も兼ねて。年末年始、帰らなかったから」
レイチェル「そういうことでしたか。あの……私も御一緒してもよろしいですか?」
愛原「えっ!?」
レイチェル「私の分の費用は、私が自分で出しますから」
愛原「いいけど、わざわざ成田空港の近くまで行って、温泉入って帰るだけだぞ?」
レイチェル「はい。それでも構いません。日本の温泉がどういう所だか、まだ分かりませんので」
愛原「そういうことか。それならいいよ。ちょうどこれから、キップを買いに行くところだから」
リサ「おー、ありがとう」
レイチェル「チケットカウンターで購入するのですか?」
愛原「いや、券売機でいいだろう」
有人窓口は旅行客で混んでいたが、券売機の方はそうでもなかった。
券売機でも、乗りたい号車や座席を指名買いすることができる。
リサがいるので、乗車車両は先頭車か最後尾でないといけない。
愛原「うん、良かった。ちょうどいい時間帯のスカイライナー、席が空いてる。俺は1人で乗るから、2人で一緒の座席にしたら?」
リサ「う、うん。そうだねぇ……」
レイチェル「いいえ。私が勝手に付いて行くだけなので、どうぞ愛原先生とリサが一緒に座ってください。帰りもそうしてください」
愛原「あ、いや、帰りはスカイライナーには乗らないよ」
レイチェル「そうなんですか?」
愛原「帰りは別のルートで行こうと思ってるよ」
レイチェル「そうですか」
リサ「愛原先生は、色々と詳しいんだよ」
レイチェル「そうらしいですね」
私は慣れた手付きで、券売機を操作した。
取りあえずまずは、4人分のキップを発券する。
愛原「同じ車両でいいから、レイチェルも近くの席を取るといいよ」
レイチェル「分かりました」
レイチェルは通路を挟んで向かいの座席を予約した。
支払いはカードである。
BSAAから支給されているのだろうか。
レイチェル「これでいいですか?」
愛原「そうだね。じゃあ、キップは無くさないように」
レイチェル「分かりました。待ち合わせは、ここでいいですかね?」
愛原「そうだな。そこの改札口付近にしよう」
リサ「誰も飛行機に乗らないのに、成田空港まで行く特急に乗るとか……w」
愛原「前々から行きたかったんだよ。北海道の新千歳空港なんか、空港ターミナル内に温泉があるくらいなんだぞ」
リサ「そうなんだ!……でも残念。わたし達の修学旅行は、沖縄」
愛原「そうだな。しかも、羽田空港からだ。羽田空港の近くにも温泉があるようなんだが、ちょっとよく分からん。まあ、今回は成田空港で」
リサ「分かった。先生が連れて行ってくれる所だったら、どこでも楽しいよ」
愛原「ありがとう。次はJRの方に行って、新幹線のキップだ。……まさかレイチェル、仙台も一緒に来るんじゃ?」
レイチェル「いえ。それは結構です。さすがに部隊からは、長距離の旅行は禁止されているので」
愛原「あれ?修学旅行は?」
レイチェル「学校行事には参加して良いとのことです。修学旅行は学校行事ですので、これは可能です」
愛原「個人的な長距離旅行が禁止か……」
レイチェル「成田空港は関東地方内にありますし、鉄道を利用しても1時間と掛かりません。であるなら、特に部隊の方から制限が掛かることはないかと」
愛原「それなら大丈夫だな」
私達は今度は、JR上野駅に移動した。
ここも“みどりの窓口”ではなく、指定席券売機で新幹線を予約した。
愛原「“はやぶさ”は満席が多いが、“やまびこ”ならまだ何とかなる。良かったな」
リサ「うん、そうだね」
愛原「新幹線のキップは、俺が預かっておこう」
リサ「これで用事は終わり?」
愛原「ああ。一緒に帰ろう」
リサ「うん」
レイチェル「待ってください。まだ、寄る所があります」
リサ「ここじゃなくて、アキバでしょ?」
レイチェル「そうです」
愛原「買い物か?」
リサ「そう」
レイチェル「日本では2月14日はイベ……」
リサ「わーわー!レイチェル!喋っちゃダメ!」
レイチェル「Oh...Secretでしたか。ゴメンナサイ」
愛原「何だ何だ?BSAAが出動するような内緒話か?」
レイチェル「大丈夫です。BSAAなら、ここにいます」
愛原「そ、それもそうか」
正規隊員ではなく、正規隊員になる為の養成学校に通う養成員ではあるが、レイチェルもBSAAの関係者だ。
軍隊で言えば、士官学校生のようなもの。
愛原「じゃあ、取りあえず秋葉原まで一緒に行こうか」
リサ「うん」
私達は3番線・4番線ホームに向かった。