[5月11日14時18分 天候:晴 沖縄県那覇市鏡水 沖縄都市モノレール線電車(列番不明)先頭車内→那覇空港駅]

電車に乗っている10分間、リサは太平山美樹と話をした。
名字の太平山はその名の通り、秋田県内にある太平山という山から取ったこと。
今は1つの一族だが、そのルーツは岩手県から落ち延びて来た鬼と、秋田県南部、恐らく宮城県北部辺りから落ち延びて来たと思われる鬼達が集合して今の一族になったと言われていること、鬼の女は少なく、とても貴重で、田舎ではお姫様扱いされているということ。
美樹「一族の中だけでの結婚じゃ、自ずから限界ばあるし、かといって人間と結婚したら、血が薄まっちまう。まあ、今更手遅れだけンども。んだもんで、関東に別の鬼の女達がいると聞いて、ツアーを組んで温泉旅行に行ったっちゅうわけよ」
リサ「ああ。確かに上野んとこ、女ばっかりだねw いいんじゃないの?利恵もオトコ欲しがってるみたいだしwww」
美樹「子持ちの年増じゃねー……」
リサ「ハハ、そうか。じゃあ、リンとリコは?」
美樹「そんなんいるっちゃ?」
リサ「まあ、人間とのハーフだけど」
美樹「半鬼か。まあ、血が薄まってるっちゅうことが問題だから……。そこで、リサだよ」
リサ「えっ?」
美樹「リサは純血の鬼だし、電撃も火炎攻撃もできる。こらうちの一族じゃ、大歓迎だべよ」
リサ「それは残念。わたしは愛原先生一筋」
美樹「スクールラブだっちゃ?」
レイチェル「違いますよ。愛原センセイは、探偵です」
美樹「探偵?探偵さんが、なして学校に?」
リサ「PTA会長だから。うちの学校、PTA会長も引率者をやるの」
美樹「デカい学校は大変だっちゃねー」
〔♪♪(車内チャイム。「谷茶前(たんちゃめー)」)♪♪。 まもなく、終点の那覇空港、那覇空港駅に到着します。お出口は、左側です〕
〔本日は、沖縄都市モノレール(ゆいレール)をご利用頂きまして、ありがとうございました。お忘れ物の無いように、お支度ください。ドア付近の方は、ドアに手を挟まれないよう、ご注意願います。また、お降りの際は、足元にご注意ください。空港ターミナルへは、中央の連絡通路をご利用ください〕
沖縄民謡をアレンジしたオルゴール調の車内チャイムが流れると、乗客達は降りる支度を始めた。
ド平日だというのに、あちらこちらから中国語などの外国語が聞こえて来る。
レイチェル「降りたら、すぐターミナルに向かいましょう。時間ピッタリですよ」
リサ「分かった。ミキはどこまで来るんだ?」
美樹「取りあえず、そのターミナルまで。どうせ1日乗車券で、またモノレールで戻れるからね」
リサ「そうか」
電車がホームに停車して、ドアが開く。

〔……那覇空港、那覇空港、終点です。ゆいレールをご利用頂き、ありかとうございます。お忘れ物の無いよう、ご注意ください〕
リサ達はホームに降りた。

そこからエスカレーターに乗って、改札口を目指す。
リサ「ミキ達はいつ帰るんだ?」
美樹「明日。明日、羽田経由で帰る。この分だと、明日も自由行動になりそうだっちゃね。元々明日が自由行動なんだけどw」
リサ「そうか」
リサはこの他にも一応、ミキがどのホテルに泊まっているか聞いておいた。
元々泊まっていたホテルは直接的な被害は無かったが、規制線内に入ってしまった為、やはり東京中央学園生と同様、バラバラのホテルになってしまった。
中には郊外のホテルになってしまった者もいるという。
幸い、美樹はまだモノレール沿線のホテルだったから助かったとのこと。
[同日14時30分 天候:晴 同地区内 那覇空港2階・国内線エリア]
愛原「おー、ギリギリだったな!」
リサ「間に合った?」
愛原「ギリギリセーフ!じゃあ、チケット渡すよ」
リサ「ういっス!」
美樹「東京中央学園は、ソラシドエアなんだ」
愛原「あれ?キミは確か……」
美樹「秋北学院の太平山美樹です。予定が全部キャンセルになっちまって、自由行動になったもんで、リサの見送りに来ました」
愛原「そうなんだ」
美樹「あなたが愛原先生ですか?」
愛原「はい。愛原学です。そこにいるリサの保護者です」
リサ「と、同時にわたしのダーリン」
美樹「ふぇっ!?もう『獲物』にしとんのけ!?そらたまげた!」
愛原「何か、勝手にそうなっちゃって……」
リサ「だから、美樹の一族には入れないねー」
美樹「むむむ……」
愛原「だから、何の話?」
美樹「まあ、どっちにしろ、秋田さ来たら、遊びに来てけさいよ。思いっきし歓迎しますっけ」
愛原「行く機会あるかなぁ……」
リサ「ミキが東京に来ればいいんだよ。栃木までは行ったんでしょ?」
美樹「あー、まあ……。いっそのこと、大学を東京にすっかな」
リサ「まだ決めてなかったの!?」
愛原「オマエも宙に浮いた状態ではあるだろ?」
リサ「た、確かに……」
美樹「そっか。リサもまた決めてねぇのけ」
リサ「決めてたんだけど、ちょっとまた保留にしたっていうかぁ……」
高橋「先生、そろそろ保安検査場に行きましょう。何か確認したら、リサ達が最後みたいっス!」
愛原「何だ、そうか。誰も遅刻しないなんて、立派だなー」
リサ「というか、昨夜のショッキングな出来事のせいで、はっちゃけられないんだと思う」
早めに空港に行って、そこで時間を潰そうという者達が多かったらしい。
リサだって本当なら、首里城とか国際通りを歩きたかったのだが。
高橋「ホテルの売店で土産買っといて正解でしたね」
愛原「まあ、結果的にはな」
リサ「じゃあ、ミキ。見送りありがとう」
美樹「連絡待ってっからね」
リサ達は美樹と別れると、保安検査場に向かった。

電車に乗っている10分間、リサは太平山美樹と話をした。
名字の太平山はその名の通り、秋田県内にある太平山という山から取ったこと。
今は1つの一族だが、そのルーツは岩手県から落ち延びて来た鬼と、秋田県南部、恐らく宮城県北部辺りから落ち延びて来たと思われる鬼達が集合して今の一族になったと言われていること、鬼の女は少なく、とても貴重で、田舎ではお姫様扱いされているということ。
美樹「一族の中だけでの結婚じゃ、自ずから限界ばあるし、かといって人間と結婚したら、血が薄まっちまう。まあ、今更手遅れだけンども。んだもんで、関東に別の鬼の女達がいると聞いて、ツアーを組んで温泉旅行に行ったっちゅうわけよ」
リサ「ああ。確かに上野んとこ、女ばっかりだねw いいんじゃないの?利恵もオトコ欲しがってるみたいだしwww」
美樹「子持ちの年増じゃねー……」
リサ「ハハ、そうか。じゃあ、リンとリコは?」
美樹「そんなんいるっちゃ?」
リサ「まあ、人間とのハーフだけど」
美樹「半鬼か。まあ、血が薄まってるっちゅうことが問題だから……。そこで、リサだよ」
リサ「えっ?」
美樹「リサは純血の鬼だし、電撃も火炎攻撃もできる。こらうちの一族じゃ、大歓迎だべよ」
リサ「それは残念。わたしは愛原先生一筋」
美樹「スクールラブだっちゃ?」
レイチェル「違いますよ。愛原センセイは、探偵です」
美樹「探偵?探偵さんが、なして学校に?」
リサ「PTA会長だから。うちの学校、PTA会長も引率者をやるの」
美樹「デカい学校は大変だっちゃねー」
〔♪♪(車内チャイム。「谷茶前(たんちゃめー)」)♪♪。 まもなく、終点の那覇空港、那覇空港駅に到着します。お出口は、左側です〕
〔本日は、沖縄都市モノレール(ゆいレール)をご利用頂きまして、ありがとうございました。お忘れ物の無いように、お支度ください。ドア付近の方は、ドアに手を挟まれないよう、ご注意願います。また、お降りの際は、足元にご注意ください。空港ターミナルへは、中央の連絡通路をご利用ください〕
沖縄民謡をアレンジしたオルゴール調の車内チャイムが流れると、乗客達は降りる支度を始めた。
ド平日だというのに、あちらこちらから中国語などの外国語が聞こえて来る。
レイチェル「降りたら、すぐターミナルに向かいましょう。時間ピッタリですよ」
リサ「分かった。ミキはどこまで来るんだ?」
美樹「取りあえず、そのターミナルまで。どうせ1日乗車券で、またモノレールで戻れるからね」
リサ「そうか」
電車がホームに停車して、ドアが開く。

〔……那覇空港、那覇空港、終点です。ゆいレールをご利用頂き、ありかとうございます。お忘れ物の無いよう、ご注意ください〕
リサ達はホームに降りた。

そこからエスカレーターに乗って、改札口を目指す。
リサ「ミキ達はいつ帰るんだ?」
美樹「明日。明日、羽田経由で帰る。この分だと、明日も自由行動になりそうだっちゃね。元々明日が自由行動なんだけどw」
リサ「そうか」
リサはこの他にも一応、ミキがどのホテルに泊まっているか聞いておいた。
元々泊まっていたホテルは直接的な被害は無かったが、規制線内に入ってしまった為、やはり東京中央学園生と同様、バラバラのホテルになってしまった。
中には郊外のホテルになってしまった者もいるという。
幸い、美樹はまだモノレール沿線のホテルだったから助かったとのこと。
[同日14時30分 天候:晴 同地区内 那覇空港2階・国内線エリア]
愛原「おー、ギリギリだったな!」
リサ「間に合った?」
愛原「ギリギリセーフ!じゃあ、チケット渡すよ」
リサ「ういっス!」
美樹「東京中央学園は、ソラシドエアなんだ」
愛原「あれ?キミは確か……」
美樹「秋北学院の太平山美樹です。予定が全部キャンセルになっちまって、自由行動になったもんで、リサの見送りに来ました」
愛原「そうなんだ」
美樹「あなたが愛原先生ですか?」
愛原「はい。愛原学です。そこにいるリサの保護者です」
リサ「と、同時にわたしのダーリン」
美樹「ふぇっ!?もう『獲物』にしとんのけ!?そらたまげた!」
愛原「何か、勝手にそうなっちゃって……」
リサ「だから、美樹の一族には入れないねー」
美樹「むむむ……」
愛原「だから、何の話?」
美樹「まあ、どっちにしろ、秋田さ来たら、遊びに来てけさいよ。思いっきし歓迎しますっけ」
愛原「行く機会あるかなぁ……」
リサ「ミキが東京に来ればいいんだよ。栃木までは行ったんでしょ?」
美樹「あー、まあ……。いっそのこと、大学を東京にすっかな」
リサ「まだ決めてなかったの!?」
愛原「オマエも宙に浮いた状態ではあるだろ?」
リサ「た、確かに……」
美樹「そっか。リサもまた決めてねぇのけ」
リサ「決めてたんだけど、ちょっとまた保留にしたっていうかぁ……」
高橋「先生、そろそろ保安検査場に行きましょう。何か確認したら、リサ達が最後みたいっス!」
愛原「何だ、そうか。誰も遅刻しないなんて、立派だなー」
リサ「というか、昨夜のショッキングな出来事のせいで、はっちゃけられないんだと思う」
早めに空港に行って、そこで時間を潰そうという者達が多かったらしい。
リサだって本当なら、首里城とか国際通りを歩きたかったのだが。
高橋「ホテルの売店で土産買っといて正解でしたね」
愛原「まあ、結果的にはな」
リサ「じゃあ、ミキ。見送りありがとう」
美樹「連絡待ってっからね」
リサ達は美樹と別れると、保安検査場に向かった。