報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“私立探偵 愛原学” 「修学旅行2日目」 5

2024-09-01 20:45:55 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[5月9日17時00分 天候:晴 沖縄県国頭郡恩納村 シェラトン沖縄サンマリーナ・リゾート・メインタワー]

 

 リサ達の監視が終わった私達は、自分達が泊まる部屋に入った。

 愛原「おー、さすがは高級ホテル!」
 高橋「はい!」

 修学旅行生向けの部屋だから、ホテルの中では安い部屋なのだろう。
 だが、そこは高級ホテル。
 ベッドはツインサイズの大きさで、バスルームも広かった。
 ビジネスホテルのような3点ユニットバスではなく、セパレートタイプである。

 愛原「オマエ、あのギャル達から逃げられたの?」
 高橋「は、はい。取りあえず、酔わせて1人ずつチ○ポ捻じ込んで何回かイかせて油断したところを脱出しました。『酔わせてヤる作戦』です。女なんてイかせてナンボです」
 愛原「などと容疑者は供述しており……」
 高橋「何の容疑っスか!?」
 愛原「パール警察に通報を」
 高橋「刺されるか撃たれるんでやめてください!」
 愛原「イケメンはすぐヤれていいですな?」
 高橋「俺は先生のようなイケおじが羨ましいです!」
 愛原「バーカ。若い時イケメンが歳を取ったものがイケおじなんだよ。俺みたいなチー牛は、歳を取ってもチー牛なんだよ」
 高橋「し、しかし……」
 愛原「おかげで、鬼の女にしかモテない」
 高橋「えっ、えーと……」

 すると、室内の電話が鳴り出した。

 愛原「あー、いいよ。俺が出る」

 私はベッドの横にある電話の受話器を取った。

 愛原「はい、もしもし?」
 リサ「もしもーし!リサでーす!」
 愛原「どうした、リサ?」
 リサ「わたしの水着姿、どうだった?」
 愛原「ああ、可愛かったよ」
 リサ「えへへ……。勃った?勃っちゃった?」
 愛原「何が言いたい?」
 リサ「わたし水着写真、一杯撮ってくれた?」
 愛原「ああ、一応な」

 学校カメラマンも来てくれたが、職務上、特定の女子生徒ばかりを撮るわけには行かないようで、何枚か撮ると別の場所に行ってしまった。

 リサ「見回りの時、先生の為に特別に水着撮影やるからね?」
 愛原「別にそんな気ィ使わなくてもいいのに……」
 リサ「先生、放っとくとギャル女について行きそうだから!」
 愛原「な、何のことだ?」

 先に高橋が逆ナンされ、私はお呼びでないことが分かると、とても水着ギャルについて行く気にはなれなかったのだが。

 愛原「とにかく、夕食までホテルでおとなしくしているように!分かったか?」
 リサ「はーい」

 私は電話を切った。

 高橋「リサからでした?」
 愛原「ああ。しょうもない電話だったよ」
 高橋「お忙しい先生に、何て電話しやがるんだ、あいつ……」
 愛原「まあ、別にいいよ」

 部屋にはホテルオリジナルのミネラルウォーターのペットボトルが2本置かれている。
 ベッドに腰かけようとしたが、何だかマットレスが高い位置にある。
 身長180cm強ある高橋には足がつくだろうが、それより15cmほど低い私には、腰かけると床に足がつかない。

 高橋「夕食はこのホテルっスよね?」
 愛原「ああ。フランス料理のフルコースだ。これでテーブルマナーを学ぶんだと」
 高橋「マナー講師でも来るんスか?」
 愛原「いや、自分で勉強するんだよ」
 高橋「え!?」
 愛原「いや、簡単だろ?」
 高橋「何気に実家の太い先生と一緒にされちゃ困るんスけど……」
 愛原「いやいやいや!まだ斉藤社長がいらした頃、斉藤家でフランス料理のフルコースを御馳走になったことがあっただろうが!」
 高橋「あっ……!」
 愛原「あ、じゃねーよ!まだあるぞ!破邪顕正号に乗った時も、レストランでフランス料理の……ぅあっ!?」

 私の頭に激しい痛みが襲った。

 愛原「くっ……!何なんだ……!?」
 高橋「せ、先生!あの船のことは忘れましょう!きっと、何かあるんですよ!もしかして、ウィルスのせいなのかも……」
 愛原「俺はTウィルスに完全な抗体があるはずだ。脳にだけ残ってるなんて有り得ない」
 高橋「しかし……」
 愛原「ロキソニンを飲んでおこう。夕食は18時からだったな。俺は少し休む」

 私は2つあるベッドのうち、1つに横になった。

 高橋「あ、はい。じゃあ、俺は一服してきますんで……」

 室内は禁煙である。
 幸いホテル内には喫煙所があるので、タバコはそこで吸うことになる。
 確か、エレベーターホールの前にあったはずだ。

 愛原「カードキー忘れんなよ」
 高橋「はい」

 カードキーは1人1枚。
 高橋は自分のカードキーを手に持った。

[同日18時00分 天候:晴 同ホテル1階・夕食会場]

 夕食会場に到着する。

 愛原「ナイフとフォークは、外側から取って……」
 高橋「あー、何かそういう食い方でしたねぇ……」
 リサ「埼玉のエレンの家で、勉強できて良かった」
 淀橋「ホントだねぇ……」
 リサ「うー……でも、これだけだと足り無さそう」
 愛原「マジ!?」

 

 メインデッシュは厚切り牛のグリルであったが、確かに肉好きのリサとしては物足りない量かも。
 一応、前菜に鴨肉のスモークとかも出て来たのだが。

 レイチェル「確か、沖縄ではビーフステーキも有名だと聞きました」
 愛原「あれだろ?米軍の放出品とかだろ?米軍人がステーキ食うからってんで、大量に持ち込んだのが始まりだそうで」
 レイチェル「BSAAでは、あんまり自由に食べられませんでしたね」
 愛原「そりゃまあ、いつもいつも出て来るわけじゃないだろ」
 レイチェル「ステーキ肉は1人2枚までという謎ルールがありました」
 リサ「2枚も食べれるの!?いいなぁ!」
 レイチェル「人間に戻ったら、BSAAに入隊しますか?」
 リサ「する!」
 愛原「こらこら。リサの就職先はデイライトでほぼ決まりだぞ」

 高卒でもいいのだが、リサの希望で大学までは行かせてもらえる。
 だが今、その進学先をどうするかで揺れているというわけだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

“私立探偵 愛原学” 「修学旅行2日目」 4

2024-09-01 16:28:58 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[5月9日14時00分 天候:晴 沖縄県国頭郡恩納村 シェラトン沖縄サンマリーナ・リゾート]

 バスガイド「皆様、本日もお疲れ様でした。バスはまもなく、皆様の2日目の宿泊先、シェラトン沖縄サンマリーナ・リゾートへと到着致します。こちらのホテルはその名の通り、アメリカ資本のシェラトンホテルグループが運営しているリゾートホテルでございます。作者の弟が結婚式を挙げたことで知られ、作者は『私の法統相続は免除されているものだと確信した』と述べており……」

 高橋「先生、体の具合は大丈夫ですか?」
 愛原「今は大丈夫だ」
 リサ「先生!ここのホテル、結婚式場あるんだって!」
 愛原「あ、ああ。チャペルなら、既に作者が取材して……あ、いや、そうじゃない。だから何だ?」
 リサ「わたし達もしよ!?」

 リサは鼻息を荒くして迫って来た。
 レイチェルを乗り越えて。

 愛原「オイオイ……💦」
 レイチェル「BOWと人間との結婚は、BSAAでは認めておりませン」
 リサ「えーっ!」
 レイチェル「BOWが人間と結婚してしまったばっかりに、欧州本部ではちょっと問題になりましたからね……」
 愛原「ウィンターズ夫妻とその娘、ローズマリーのことか」
 レイチェル「あれは欧州本部がイーサン・ウィンターズの正体に気づけなかったミスですね。ローズが生まれてから気づいてしまったもので」
 愛原「その欧州本部、今かなりガタガタらしいな?」
 レイチェル「……私は北米支部の者ですので」

 BSAAも一枚岩ではなくなったということか。

 リサ「おっ、着いた!」

 バスはホテルのメインタワーのエントランスの前に到着した。

 バスガイド「お疲れさまでした。皆様、お忘れ物のございませんように……」

 私と高橋はいつもの通り、1番最後に降りて、生徒達の忘れ物の有無を確認する。
 今度はリサ達、ブルマを脱ぎ捨ててるなんてことは無かった。

 坂上「バスから降りたら、荷物を持ってホテルの中に入ってください!」
 愛原「忘れ物確認、OKです」
 バスガイド「かしこまりました」

 私もバスを降りると、ホテルの建物を見上げた。

 高橋「うひょー!最近の修学旅行生は、こんな高級ホテル泊まるんスか!?」
 愛原「……らしいな」

 私立だからかと思っていたが、公立でもこういうホテルに泊まることはあるらしいな。
 前日が市街地にあって、歴史ある古いホテルだったのに対し、一転して今度は高級リゾートホテルだ。

 愛原「仙台の秋保温泉のホテルもなかなか高級だったと思うが、ここはそれ以上だな。プライベートでは、まず来ねぇぞ」

 作者の代弁であるw

 高橋「そ、そうっスね」
 リサ「わたしは先生と一緒なら、どのホテルでもいいよ」
 高橋「それはそうだ」
 リサ「あ、でも、先生とバラバラになるカプセルホテルはちょっと困るな」
 高橋「ゼータク言ってんじゃねぇ」
 リサ「あ、でも、ホテル天長園は危険過ぎるからやめてね」
 高橋「それは激しく同意だ!」
 三上「愛原!何をしている!?早くホテルに入れ!」
 リサ「っ!?あっ、はーい!」

 ヤベェヤベェ!
 私達も怒られるところだった。
 ここでやるのは、マリンアクティブ。
 リゾートホテルならではだろう。

[同日15時00分 天候:晴 同ホテル・ビーチ]

 高橋「先生……ちょっと怪しくないスか?」
 愛原「何が?」
 高橋「麦わら帽子にグラサン、アロハシャツに短パンにサンダル……」
 愛原「あ?“ベタなビーチにいるオッサンの法則”だろ?これでいいんだよ」
 高橋「そ、そうっスか?」
 愛原「オマエ、探偵が目立ってどうすんだよ?」
 高橋「はっ!そ、そうでした!た、直ちに着替えてきます!」
 愛原「いや、いいよ」

 高橋は高橋で、『ナンパ目的のヤリ○ン男』みたいな出で立ちだった。
 まあ、ビーチ青○モノのAVに出て来る男優みたいな恰好だと言えば分かるだろうか。
 イケメンの高橋がこんな格好してるもんだから……。

 高橋「先生!助けてくださーい!」
 ギャルA「こっち来て酒飲もうよ!」
 ギャルB「こっち来て一緒に泳ごう!」
 ギャルC「部屋に連れ来んじゃう!?」
 愛原「いいねー!若いイケメンはー!?あぁ!?」 
 ギャルA「だれ?あのオッサン!」
 高橋「俺は仕事中だっつーの!」 
 ギャルB「仕事なんかいーじゃん!」
 高橋「せんせぇーっ!?」
 愛原「自力で何とかしろや!」

 私みたいな、あえてダサい恰好で来ればいいものを、あえてイケメンならではの恰好してくるから……全く。

 リサ「お兄ちゃん、逆ナンされたん?」
 愛原「いつもの事だよ」

 どうして私達がビーチに来ているのかというと、リサ達がここで泳ぐつもりだったからだ。
 リサ達は水着に着替えていた。
 さすがにここに来てスクール水着なんてことは無く、それぞれ可愛い水着を着ていた。
 まあ、高等部ともなると、いわゆる『スクール水着』ではなく、『競泳水着』で水泳の授業を受けることになるのだが。

 リサ「去年買ったヤツだね。今年も新しいの欲しいな!」
 愛原「夏になったら買ってやるよ」
 リサ「わーい!」
 小島「いいなぁ」
 リサ「わたしの場合、サイズがギリギリだからね」

 リサはお尻の辺りを指さした。
 確かに昨年はビッタリだったビキニショーツが、今年は少しキツそうだ。
 お尻に少し食い込んで、リサは私の前でわざわざクイッと直している。

 淀橋「でも男子にとっては、少しキツいのを着てる女子の方がいいみたいよ?」
 リサ「ほおほお」
 小島「ちょっと男子ィ!ジロジロ見ないでっ!!」
 レイチェル「おカネ、取りますか?」
 淀橋「いいね!」

 レイチェルもビキニ姿だったが、アメリカ人らしく、とてもグラマーな体型だった。
 更にBSAAの養成員として軍事訓練を受けていることもあり、腹筋もバキバキに割れている。

 レイチェル「私達と泳ぎたい人は、1回……」
 男子生徒A「カネ取るの!?」
 レイチェル「10ドルです」
 男子生徒B「しかも米ドル!?」
 男子生徒C「何ゆえ!?」
 レイチェル「今は円安だからです」

 レイチェルの意外な一面。
 カネにうるさい。
 いや、アメリカ人は皆こうなのか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする