[5月11日15時00分 天候:晴 沖縄県那覇市鏡水 那覇空港・国内線エリア]
保安検査場を通過したリサ達は、帰りの飛行機の搭乗口付近に向かった。
愛原「えーと……搭乗口は31番だそうだ。良かったな。バスでアクセスとかじゃなくて」
リサ「そういうの、あるんだ」
愛原「バスでアクセスは無いけど、作者が成田からジェットスターに乗った時、ボーディングブリッジじゃなく、階段昇り降りからのタラップで搭乗だったらしいからね」
リサ「……安い航空会社だからだよね?」
愛原「ソラシドエアもLCCじゃなかったかな?」
リサ「そうなんだ」
既に搭乗口付近では、東京中央学園生が待機していた。
その中に……。
淀橋「リサ!」
小島「リサ……無事だったんだね!」
リサ「そりゃわたしは死なない……って、おい!」
淀橋と小島が、リサに抱き着いて泣き始めた。
リサ「わたしが不死身なの、知ってるだろう。エレンのことは残念だけど、あれくらいじゃわたしは死なないから」
太平山美樹という強力な助っ人が現れたことは言えなかった。
リサ(大ジャンプしながらの金棒ブンブン振り回し、あんなに強い鬼がいたなんて……)
尚、美樹は美樹で、リサのことを、『電撃が使えて火炎攻撃も使える。あんなに強い鬼がいたなんて……』と思っているわけである。
リサ「(気のせいかな……。美樹の体、何か人食いしたヤツの臭いがしたような気がしたけど……)そろそろ放してくれる?空弁買いに行きたい。まだ、お昼食べてないんだ」
淀橋「えっ!?う、うん……」
小島「何か、ゴメンね……」
リサ「先生、あそこのお店で空弁買ってきていい?」
愛原「いいよ。買ったら、すぐに戻って来いよ」
リサ「はーい」
リサは売店に向かった。
淀橋「絵恋さんが化け物にさせられて死んだってのに……悲しくないの?」
小島「ま、魔王様だからねぇ……」
愛原「それもあるんだけど、もちろん、リサは絵恋さんのことを何とも思ってないわけじゃないよ」
淀橋「そ、そうですか?」
愛原「悲しみを通り越して、怒りの感情だよ、あれは」
小島「怒ってるようには見えませんでしたけど……」
愛原「キミ達は夢中でリサにハグしたから気づいてなかっただろうけど、リサのヤツ、怒筋が浮かんでたよ。あいつは悲しみより先に、怒りの方の感情が来るタイプなんだろう。もちろん、俺が死んだりしたら話は別だろうけど」
淀橋「そういうもんですか」
愛原「そこは……『鬼だから』ということで納得してやってくれ。もう1度言うが、けしてリサは絵恋さんのことを何とも思ってないわけじゃない」
淀橋「はあ……」
小島「愛原先生が仰るのでしたら……」
[同日15時30分 天候:晴 那覇空港・国内線エリア→ソラシドエア24便機内]
搭乗時間になり、リサ達を含む乗客達は搭乗口に並んだ。
まずは『お手伝いが必要な乗客』から搭乗が行われる。
対象は、まあ『優先席』で譲られるような人達とでも言うか。
その後で、修学旅行生達。
ソラシドエアの座席は全てエコノミーである為、優先搭乗権のあるファーストクラスやビジネスクラスは無い。
後ろ半分の座席を予約している修学旅行生が先に乗ることになる。
もっとも、降りる時は前からなので、一般客からとなるが。

(写真はソラシドエア公式サイトより拝借)
機内は往路のスカイマークと同様、通路が中央にあって、その両脇に3人席が並んでいる形になる。
リサ達の席は、往路と同じ。
リサを後ろから2番目の窓側の席に座らせ、中央の席に愛原、通路側に高橋。
そして、リサのすぐ後ろの席にレイチェルが座る。
こうすることで、万が一リサが暴走したとしても、すぐに対処できるようにしているわけである。
前方の席にしなかったのは、リサが暴走して、コクピットを破壊したりしたら危険だからである。
リサ「荷物を乗せて……と」
小柄なリサでは、ハットラックに届かない。
愛原「リサ、座先の下に、足を掛けるステップがある。これに足を乗せれば、届くよ」
リサ「おー、なるほど!」
リサが買った空弁は『石垣牛焼肉弁当』。
すぐにでも食べたいと思っていたリサだったが……。
愛原「まだダメだよ。離陸してから」
リサ「えー……」
搭乗してからすぐに離陸するわけでは無いため、離陸準備ができる前までは機内のトイレとかも使える。
どうやらリサは、その隙に食べてしまいたいようである。
リサ「このままだと、お腹が空き過ぎて暴走するかも……」
リサは俯いた。
せっかく人間形態に化けているというのに、少しだけ鬼形態に戻りかかる。
と、そのせいで愛原のスマホのアプリが、『注意』を示した。
愛原「こらこら、やめなさい!」
リサ「だってぇ……。沖縄のステーキ、1枚しか食べれなかった……」
愛原「羽田空港に着いたら、帰る前に夕食にしよう。沖縄ステーキじゃないけど、リサが食べたいステーキ御馳走するよ」
リサ「! 分かった。ガマンする」
愛原「よし、偉いぞ」
リサ「早く離陸して!」
愛原「まだだぞ」
尚、機内にはボーディング・ミュージックが流れている。
曲名は“はばたけ笑顔”とのこと。
因みに往路のスカイマークでも、それは流れていて、曲名は“SKY BLUE”とのこと。
往路と比べると、修学旅行生達は静かだ。
今までの疲れもあるのだろうが、そもそも昨夜の出来事が決定打となっているのだろう。
入院するほどのケガはしていないが、それでも一部の生徒の中には湿布を貼っていたり、大きな絆創膏を貼っている者もいる。
本当なら、明日と明後日は午前中だけ授業があるのだが、急きょ明日は臨時休校となった。
その代わり、緊急の保護者説明会がある為、愛原と高橋は忙しくなるだろう。
保安検査場を通過したリサ達は、帰りの飛行機の搭乗口付近に向かった。
愛原「えーと……搭乗口は31番だそうだ。良かったな。バスでアクセスとかじゃなくて」
リサ「そういうの、あるんだ」
愛原「バスでアクセスは無いけど、作者が成田からジェットスターに乗った時、ボーディングブリッジじゃなく、階段昇り降りからのタラップで搭乗だったらしいからね」
リサ「……安い航空会社だからだよね?」
愛原「ソラシドエアもLCCじゃなかったかな?」
リサ「そうなんだ」
既に搭乗口付近では、東京中央学園生が待機していた。
その中に……。
淀橋「リサ!」
小島「リサ……無事だったんだね!」
リサ「そりゃわたしは死なない……って、おい!」
淀橋と小島が、リサに抱き着いて泣き始めた。
リサ「わたしが不死身なの、知ってるだろう。エレンのことは残念だけど、あれくらいじゃわたしは死なないから」
太平山美樹という強力な助っ人が現れたことは言えなかった。
リサ(大ジャンプしながらの金棒ブンブン振り回し、あんなに強い鬼がいたなんて……)
尚、美樹は美樹で、リサのことを、『電撃が使えて火炎攻撃も使える。あんなに強い鬼がいたなんて……』と思っているわけである。
リサ「(気のせいかな……。美樹の体、何か人食いしたヤツの臭いがしたような気がしたけど……)そろそろ放してくれる?空弁買いに行きたい。まだ、お昼食べてないんだ」
淀橋「えっ!?う、うん……」
小島「何か、ゴメンね……」
リサ「先生、あそこのお店で空弁買ってきていい?」
愛原「いいよ。買ったら、すぐに戻って来いよ」
リサ「はーい」
リサは売店に向かった。
淀橋「絵恋さんが化け物にさせられて死んだってのに……悲しくないの?」
小島「ま、魔王様だからねぇ……」
愛原「それもあるんだけど、もちろん、リサは絵恋さんのことを何とも思ってないわけじゃないよ」
淀橋「そ、そうですか?」
愛原「悲しみを通り越して、怒りの感情だよ、あれは」
小島「怒ってるようには見えませんでしたけど……」
愛原「キミ達は夢中でリサにハグしたから気づいてなかっただろうけど、リサのヤツ、怒筋が浮かんでたよ。あいつは悲しみより先に、怒りの方の感情が来るタイプなんだろう。もちろん、俺が死んだりしたら話は別だろうけど」
淀橋「そういうもんですか」
愛原「そこは……『鬼だから』ということで納得してやってくれ。もう1度言うが、けしてリサは絵恋さんのことを何とも思ってないわけじゃない」
淀橋「はあ……」
小島「愛原先生が仰るのでしたら……」
[同日15時30分 天候:晴 那覇空港・国内線エリア→ソラシドエア24便機内]
搭乗時間になり、リサ達を含む乗客達は搭乗口に並んだ。
まずは『お手伝いが必要な乗客』から搭乗が行われる。
対象は、まあ『優先席』で譲られるような人達とでも言うか。
その後で、修学旅行生達。
ソラシドエアの座席は全てエコノミーである為、優先搭乗権のあるファーストクラスやビジネスクラスは無い。
後ろ半分の座席を予約している修学旅行生が先に乗ることになる。
もっとも、降りる時は前からなので、一般客からとなるが。

(写真はソラシドエア公式サイトより拝借)
機内は往路のスカイマークと同様、通路が中央にあって、その両脇に3人席が並んでいる形になる。
リサ達の席は、往路と同じ。
リサを後ろから2番目の窓側の席に座らせ、中央の席に愛原、通路側に高橋。
そして、リサのすぐ後ろの席にレイチェルが座る。
こうすることで、万が一リサが暴走したとしても、すぐに対処できるようにしているわけである。
前方の席にしなかったのは、リサが暴走して、コクピットを破壊したりしたら危険だからである。
リサ「荷物を乗せて……と」
小柄なリサでは、ハットラックに届かない。
愛原「リサ、座先の下に、足を掛けるステップがある。これに足を乗せれば、届くよ」
リサ「おー、なるほど!」
リサが買った空弁は『石垣牛焼肉弁当』。
すぐにでも食べたいと思っていたリサだったが……。
愛原「まだダメだよ。離陸してから」
リサ「えー……」
搭乗してからすぐに離陸するわけでは無いため、離陸準備ができる前までは機内のトイレとかも使える。
どうやらリサは、その隙に食べてしまいたいようである。
リサ「このままだと、お腹が空き過ぎて暴走するかも……」
リサは俯いた。
せっかく人間形態に化けているというのに、少しだけ鬼形態に戻りかかる。
と、そのせいで愛原のスマホのアプリが、『注意』を示した。
愛原「こらこら、やめなさい!」
リサ「だってぇ……。沖縄のステーキ、1枚しか食べれなかった……」
愛原「羽田空港に着いたら、帰る前に夕食にしよう。沖縄ステーキじゃないけど、リサが食べたいステーキ御馳走するよ」
リサ「! 分かった。ガマンする」
愛原「よし、偉いぞ」
リサ「早く離陸して!」
愛原「まだだぞ」
尚、機内にはボーディング・ミュージックが流れている。
曲名は“はばたけ笑顔”とのこと。
因みに往路のスカイマークでも、それは流れていて、曲名は“SKY BLUE”とのこと。
往路と比べると、修学旅行生達は静かだ。
今までの疲れもあるのだろうが、そもそも昨夜の出来事が決定打となっているのだろう。
入院するほどのケガはしていないが、それでも一部の生徒の中には湿布を貼っていたり、大きな絆創膏を貼っている者もいる。
本当なら、明日と明後日は午前中だけ授業があるのだが、急きょ明日は臨時休校となった。
その代わり、緊急の保護者説明会がある為、愛原と高橋は忙しくなるだろう。