[5月12日12時00分 天候:晴 東京都墨田区菊川2丁目 マクドナルド菊川駅前店]
リサは近所のマクドナルドで、ビッグマックのLセットを購入した。
イートインではなく、テイクアウトである。
ここの店舗は客席が狭い為、食事時はすぐ満席になってしまう。
その為、リサはいつもテイクアウトにして、事務所で食べていた。
尚、リサに単独行動させて良いのかという指摘については、結局のところ、単独行動が認められている通学経路と同上にある為、黙認されている。
店舗名の通り、通学に利用する菊川駅がすぐ近くにある為。
店員「お待たせしました!211番でお待ちのお客様ー!」
リサ「はーい!」
店員「ビッグマックのLサイズになりまーす!お会計が……」
リサ「Pasmoでお願いします」
リサは通学定期券にも使用しているPasmoを取り出した。
今や学校内の食堂、自販機、購買も電子マネーで済ませる時代となっている。
校則でも、基本的に現金を持ってきてはならないことになっている。
但し、やむを得ぬ事情で現金を持って来る場合、小銭入れに小銭を入れて持って来るまでは申告ナシでOK。
むしろ、誘拐被害に遭った少女が、何とか監禁から逃れ、公衆電話で助けを求めたという事案が都内であった為、公衆電話が利用できるよう、むしろ100円玉を持たせることにしてはどうかという話になっている。
店員「はい、お願いします」
リサはPasmoで料金を支払った。
沖縄でチャージしてもらったのだが、お土産などを購入したり、現地で食事をしたりしたせいか、残額がやや少なくなってきている。
リサ「まあ、また足してもらおう」
リサはそう言って、青になった横断を渡り、事務所へと戻った。
[同日12時30分 天候:晴 同地区内 愛原学探偵事務所2階]
リサは3階のダイニングではなく、2階の探偵事務所でマックを食べた。
食べるのは事務スペースではなく、給湯室に置いたテーブルの方。
パール「別にここじゃなく、3階とかで食べててもいいんですよ」
リサ「先生達がいない間、留守番をするのもいいかなと思って」
パール「留守番は専ら私がしますから」
リサ「忙しい時は手伝うよ?」
パール「……今はせいぜい、事故物件の関係の電話しか掛かってこないですねぇ……」
リサ「そっちかぁ……」
リサが昼食を食べて片付けていると、LINEの着信があった。
それは、太平山美樹からだった。
美樹達、秋北学院の生徒達は今日、秋田に帰るのだった。
美樹達は昼にはもう飛行機に乗らなくてはならないらしく、空港内で撮影したと思われる空弁の写真を送信してきた。
リサが買った物と同じだが、リサがそれを送信したことで美樹も食べたくなり、那覇空港で購入したという。
太平山美樹「同じ鬼だから、肉好きなのは分かるっちゃよ。リサが勧めてくれた空弁、今から楽しみだっちゃね!」
とのこと。
リサ「それは良かった。それは美味かったよ。ただ、辛味が足りなかったけどね」
美樹「これは旅の道具なんだから、そんな細かいこと言っちゃダメだべよ」
とのこと。
リサよりもサバサバしている感じはある。
リサ「私のお昼は、マックだよ。今日、学校休みになったから」
美樹「おー!テレビで観たべよ!東京中央学園、立派だべね!」
リサ「う、うん。ところで……大学はどうするの?」
美樹「今から帰って、曽祖父ちゃん達に相談するっちゃ。リサみたいな面白いコと知り合えたから、リサと同じ大学さ行きたいって頼んでみるっちゃ!」
リサ「え、わたしと?」
美樹「うん!リサは頭良さそうだから、いい大学さ行くだろうけど、私も頑張って勉強すっから!」
リサ「と、東京中央学園大学だけど……いい?」
美樹「おおー!付属の大学に行くんだか?!今から住む所、考えなくっちゃね!」
リサ「いや、わたしと違ってミキの場合、一般入試受けに来ないとだよ……?」
美樹「そうだっちゃったね!」
リサ「それと、せっかくだから聞きたいことがある」
美樹「何だべ?」
リサ「あんた……人間を食ったことある?」
美樹「……話せば長くなるよ?」
リサ「すぐに否定しないのかよ!」
美樹「……おっと!移動の時間だべ!話はまた後で!」
リサ「くっ……」
しかし、リサの方も……。
リサ「ん?……あっ、先生からだ!」
今度は愛原からLINEが来た。
確認してみると、どうやら明日は、通常通り、授業が行われることになったという。
元々土曜日だから、昼までの授業であるが、もちろん、まだケガが治っていなかったり、精神的ダメージが癒えていない生徒は無理しなくて良いという条件付きである。
また、明日もスクールカウンセラーを増員して対応するので、希望者はそちらを優先して構わないとのこと。
しかし、愛原が送信してきた内容は、それだけではなかった。
愛原「高橋がダウンした。いつもなら電車で帰るところだが、今日はタクシーで帰る。一応、浜町のクリニックに立ち寄ってから帰る」
とのことだった。
リサ「ダウンしたってどういうこと?」
高橋「急に熱が出て倒れた。特異菌関係ではないと思うが、一応、クリニックに寄って診てもらうことにするよ。昨夜も、疲れた感じを出していたからなぁ……」
リサ「そう、なんだ。先生は大丈夫なの?」
愛原「俺は今のところ大丈夫だな。とにかく、パールにもそう伝えておいてくれ。それじゃ」
リサはパールにすぐに伝えた。
特異菌関係については、既に愛原も高橋も治療薬を投与されているから、今更再感染はしないはずだ。
だから、もっと別の病気かもしれない。
パール「そうですか……。特異菌とかではないとすると、コロナとかかもしれませんね」
リサ「コロナかぁ……」
もちろん新型コロナとて、リサのGウィルスの前では、餌同然である。
リサ「パールさんは大丈夫なの?」
パール「ええ。私は今のところ大丈夫です。ちょっとドラッグストアに行って、検査キットでも買って来ましょうか」
リサ「あー……そうだねぇ……」
パール「ちょっと買って来ますので、留守番お願いして宜しいですか?」
リサ「あー、もう全然オッケー!」
パール「電話とか掛かってきましたら、宜しくお願いします」
リサ「はいはーい!」
リサは大きく頷くと、空いている机に座った。
リサは近所のマクドナルドで、ビッグマックのLセットを購入した。
イートインではなく、テイクアウトである。
ここの店舗は客席が狭い為、食事時はすぐ満席になってしまう。
その為、リサはいつもテイクアウトにして、事務所で食べていた。
尚、リサに単独行動させて良いのかという指摘については、結局のところ、単独行動が認められている通学経路と同上にある為、黙認されている。
店舗名の通り、通学に利用する菊川駅がすぐ近くにある為。
店員「お待たせしました!211番でお待ちのお客様ー!」
リサ「はーい!」
店員「ビッグマックのLサイズになりまーす!お会計が……」
リサ「Pasmoでお願いします」
リサは通学定期券にも使用しているPasmoを取り出した。
今や学校内の食堂、自販機、購買も電子マネーで済ませる時代となっている。
校則でも、基本的に現金を持ってきてはならないことになっている。
但し、やむを得ぬ事情で現金を持って来る場合、小銭入れに小銭を入れて持って来るまでは申告ナシでOK。
むしろ、誘拐被害に遭った少女が、何とか監禁から逃れ、公衆電話で助けを求めたという事案が都内であった為、公衆電話が利用できるよう、むしろ100円玉を持たせることにしてはどうかという話になっている。
店員「はい、お願いします」
リサはPasmoで料金を支払った。
沖縄でチャージしてもらったのだが、お土産などを購入したり、現地で食事をしたりしたせいか、残額がやや少なくなってきている。
リサ「まあ、また足してもらおう」
リサはそう言って、青になった横断を渡り、事務所へと戻った。
[同日12時30分 天候:晴 同地区内 愛原学探偵事務所2階]
リサは3階のダイニングではなく、2階の探偵事務所でマックを食べた。
食べるのは事務スペースではなく、給湯室に置いたテーブルの方。
パール「別にここじゃなく、3階とかで食べててもいいんですよ」
リサ「先生達がいない間、留守番をするのもいいかなと思って」
パール「留守番は専ら私がしますから」
リサ「忙しい時は手伝うよ?」
パール「……今はせいぜい、事故物件の関係の電話しか掛かってこないですねぇ……」
リサ「そっちかぁ……」
リサが昼食を食べて片付けていると、LINEの着信があった。
それは、太平山美樹からだった。
美樹達、秋北学院の生徒達は今日、秋田に帰るのだった。
美樹達は昼にはもう飛行機に乗らなくてはならないらしく、空港内で撮影したと思われる空弁の写真を送信してきた。
リサが買った物と同じだが、リサがそれを送信したことで美樹も食べたくなり、那覇空港で購入したという。
太平山美樹「同じ鬼だから、肉好きなのは分かるっちゃよ。リサが勧めてくれた空弁、今から楽しみだっちゃね!」
とのこと。
リサ「それは良かった。それは美味かったよ。ただ、辛味が足りなかったけどね」
美樹「これは旅の道具なんだから、そんな細かいこと言っちゃダメだべよ」
とのこと。
リサよりもサバサバしている感じはある。
リサ「私のお昼は、マックだよ。今日、学校休みになったから」
美樹「おー!テレビで観たべよ!東京中央学園、立派だべね!」
リサ「う、うん。ところで……大学はどうするの?」
美樹「今から帰って、曽祖父ちゃん達に相談するっちゃ。リサみたいな面白いコと知り合えたから、リサと同じ大学さ行きたいって頼んでみるっちゃ!」
リサ「え、わたしと?」
美樹「うん!リサは頭良さそうだから、いい大学さ行くだろうけど、私も頑張って勉強すっから!」
リサ「と、東京中央学園大学だけど……いい?」
美樹「おおー!付属の大学に行くんだか?!今から住む所、考えなくっちゃね!」
リサ「いや、わたしと違ってミキの場合、一般入試受けに来ないとだよ……?」
美樹「そうだっちゃったね!」
リサ「それと、せっかくだから聞きたいことがある」
美樹「何だべ?」
リサ「あんた……人間を食ったことある?」
美樹「……話せば長くなるよ?」
リサ「すぐに否定しないのかよ!」
美樹「……おっと!移動の時間だべ!話はまた後で!」
リサ「くっ……」
しかし、リサの方も……。
リサ「ん?……あっ、先生からだ!」
今度は愛原からLINEが来た。
確認してみると、どうやら明日は、通常通り、授業が行われることになったという。
元々土曜日だから、昼までの授業であるが、もちろん、まだケガが治っていなかったり、精神的ダメージが癒えていない生徒は無理しなくて良いという条件付きである。
また、明日もスクールカウンセラーを増員して対応するので、希望者はそちらを優先して構わないとのこと。
しかし、愛原が送信してきた内容は、それだけではなかった。
愛原「高橋がダウンした。いつもなら電車で帰るところだが、今日はタクシーで帰る。一応、浜町のクリニックに立ち寄ってから帰る」
とのことだった。
リサ「ダウンしたってどういうこと?」
高橋「急に熱が出て倒れた。特異菌関係ではないと思うが、一応、クリニックに寄って診てもらうことにするよ。昨夜も、疲れた感じを出していたからなぁ……」
リサ「そう、なんだ。先生は大丈夫なの?」
愛原「俺は今のところ大丈夫だな。とにかく、パールにもそう伝えておいてくれ。それじゃ」
リサはパールにすぐに伝えた。
特異菌関係については、既に愛原も高橋も治療薬を投与されているから、今更再感染はしないはずだ。
だから、もっと別の病気かもしれない。
パール「そうですか……。特異菌とかではないとすると、コロナとかかもしれませんね」
リサ「コロナかぁ……」
もちろん新型コロナとて、リサのGウィルスの前では、餌同然である。
リサ「パールさんは大丈夫なの?」
パール「ええ。私は今のところ大丈夫です。ちょっとドラッグストアに行って、検査キットでも買って来ましょうか」
リサ「あー……そうだねぇ……」
パール「ちょっと買って来ますので、留守番お願いして宜しいですか?」
リサ「あー、もう全然オッケー!」
パール「電話とか掛かってきましたら、宜しくお願いします」
リサ「はいはーい!」
リサは大きく頷くと、空いている机に座った。