[7月1日18時00分 天候:雨 群馬県吾妻郡東吾妻町某所 ペンション『いたち草』2階205号室→3階301号室]
パールとの電話の後、私は善場係長にも電話を入れた。
そしてパールとの電話のやり取りを報告した後、高橋が再逮捕されたのは本当かどうか聞いてみた。
そしたら係長は、『一報は聞いている』とのことだった。
そして、『まだ詳細は不明で確認中』とした。
善場「日曜日を挟む関係もあって、詳細が分かるのは来週以降になると思います」
とのことだった。
その後、私達に危険が及んでないか確認されたが、特に無いと報告した。
実際その通りであるので。
電話が終わると、一旦部屋に戻り、使用したタオルをタオル掛けに掛けておいて干す。
今夜また入るかもしれないし、明日の朝、入るかもしれないからだ。
あと、フェイスタオルは洗面所で顔を洗う時とかも使うので。
愛原「もうすぐ18時だ。そろそろ3階に行くぞ」
リサ「続きは夕食食べた後だね?」
愛原「いやいや。その後は、オーナーと会うことになってる」
リサ「ちぇっ!」
愛原「おいおい。俺達は仕事で来たんだぞ?」
リサ「分かってるよぉ……」
それでもリサは、少しがっかりした感じだった。
愛原「高級料理とか出てくるだろうから、ちゃんと服着て」
リサは制服は着てるのだが、ポロシャツはボタンを全部外し、その隙間からブラが覗いていた。
どうやらスポブラではなく、普通のブラを着けているらしい。
ショーツがそうだったから、当然か。
私に言われて、リサは渋々と第1ボタンだけは外した状態で、その下のボタンは締めた。
愛原「それじゃ、行こう」
部屋から出ると、スペードの鍵でドアを施錠する。
それから近くの階段を昇って3階に向かった。
それにしても、このペンションにはエレベーターは無いのだろうか?
3階にも客室があるようだが、そこから地下1階の大浴場を往復しようとすると結構キツいぞ?
愛原「えーと……ここだな」
3階はファミリールームとか、スイートルームがあるようだ。
一部屋が広い為、ドアの間隔も広い。
そのうちの角部屋である301号室に来た。
いや、何か……夕食会場というよりは、普通の客室のドアなんだが???
愛原「こ、ここでいいのか?」
リサ「いいみたいだよ」
リサはドアを指さした。
確かにドアには、『205号室 愛原様 夕食会場』と書かれた貼り紙がしてあった。
手書きではなく、パソコンのワードで印刷した感じ。
愛原「と、とにかくノックをして入ろう」
リサ「『パンツを脱いで入る』んじゃないの?」
リサは自分のスカートに手を入れ、自分のショーツを脱ごうとした。
一瞬チラッと見えた白い布がショーツだとしたら、ブルマは穿いていないらしい。
愛原「それはあの執事がいる時の暗号だよ。今はいないんだから、ノックでいいの」
私は部屋のドアをノックした。
???「どうぞ」
すると、中から男の声がした。
執事の声ではない。
しかし、どこかで聞いたことあるような声だ。
愛原「失礼します」
私はドアを開けた。
中はスイートルームになっていた。
ダブルサイズのベッドが2つ置いてあり、1階ロビーにあるような古い家具や調度品が置かれている。
ソファの他に、ダイニングテーブルや椅子もあり、そこで夕食の用意がされていた。
いかにも高そうな部屋だ。
そして、そこにあの人物がいた。
斉藤秀樹「こんばんは、愛原さん。お久しぶりですね?」
愛原「さ、斉藤社長!?」
リサ「!!!」
斉藤「久しぶりだね?リサ・トレヴァー『2番』」
リサはサッと顔色を変え、鬼化すると、白い仮面を着けた。
そして、右手の爪を鋭く長く伸ばし……。
リサ「こ、ころっ……殺……ころ……!!」
愛原「待て待て待て、リサ!!」
斉藤元社長に飛び掛かろうとしたリサを私は強く制した。
リサ「先生!?」
愛原「斉藤元社長は、恐らく悪くない。もちろん、これから話を聞いてからだが、今はやめろ!」
リサ「うっ……!」
『私の命令は絶対』と、私からも高橋からも刷り込まれているリサは動きを止めた。
斉藤「今回は互いの近況を確認したくて、お招きしたのです。夕食でも食べながらどうぞ」
愛原「いいんですか?斉藤元社長は今、追われてる身でしょう?」
斉藤「愛原さんに真実をお話ししてから、また消えますよ。ここのオーナーとも、後で話をされるのでしょう?まずは、私と話をしてからにしませんか?」
愛原「いいでしょう。リサ、仮面を取って人間形態へ」
リサ「無理だよ……」
リサは仮面は取ったが、興奮状態のあまり、人間形態には戻れないようだ。
斉藤「まあ、いいでしょう。ここの人達は、皆彼女の正体は知っていますので」
愛原「やっぱり……」
恐らくあの執事も、元・日本アンブレラの社員か何かだったのだろう。
それも、リサの正体を知れる立場にあるほどの。
私は椅子に座った。
リサも憮然としたまま、私の隣に座る。
斉藤元社長も、私の向かいに座った。
既にテーブルの上には純白のテーブルクロスが敷かれ、ナイフやフォークがセッティングされていた。
どうやら、本格的なフランス料理のフルコースが出てくるようだ。
斉藤「あ、そうそう。今の私は何の肩書もありません。『元社長』なんて言いにくい呼び方はやめて、『さん付け』で結構です」
愛原「分かりました。宜しくお願いしますよ、斉藤さん」
斉藤「今宵の夕食代は私が持ちましょう」
愛原「持ちましょうって、私は1泊2食付きのプランで予約してるんですけど?」
斉藤「それは普通の、スタンダードのプランですね?フランス料理フルコースプランもあるんですよ」
愛原「凄く高いプラン……」
斉藤「コースの変更は差額が発生しますが、その差額分は私が出しましょう」
いいんだろうか?
しかし、逃亡者たる斉藤元社長のどこにその資金があるのか、それを調べる為にも、あえて奢られた方が良いのかもしれない。
あくまで調査だ。
愛原「分かりました。今回は、お言葉に甘えさせて頂きます」
斉藤「そうと決まれば、まずはドリンクから決めましょう。何でも好きな物頼んでください。……おっと!キミは、ソフトドリンクで頼むよ?」
リサ「……エレンが死んだのに、悲しくないの?」
斉藤「その事についても、後で話すよ」
リサ「……オレンジジュース」
愛原「じゃあ、私はビールでお願いします」
斉藤「分かりました」
斉藤元社長は手元にある電話で、どこかに掛けた。
どうやらこの部屋には、固定電話があるらしい。
電話は西洋風のダイヤル式の電話だった。
こちらもアンティーク感がある。
斉藤「それでは、始めてください。ドリンクはオレンジジュースにアサヒスーパードライ、それから赤の……」
斉藤元社長は、赤ワインを注文した。
こうして、夕食会が始まった。
パールとの電話の後、私は善場係長にも電話を入れた。
そしてパールとの電話のやり取りを報告した後、高橋が再逮捕されたのは本当かどうか聞いてみた。
そしたら係長は、『一報は聞いている』とのことだった。
そして、『まだ詳細は不明で確認中』とした。
善場「日曜日を挟む関係もあって、詳細が分かるのは来週以降になると思います」
とのことだった。
その後、私達に危険が及んでないか確認されたが、特に無いと報告した。
実際その通りであるので。
電話が終わると、一旦部屋に戻り、使用したタオルをタオル掛けに掛けておいて干す。
今夜また入るかもしれないし、明日の朝、入るかもしれないからだ。
あと、フェイスタオルは洗面所で顔を洗う時とかも使うので。
愛原「もうすぐ18時だ。そろそろ3階に行くぞ」
リサ「続きは夕食食べた後だね?」
愛原「いやいや。その後は、オーナーと会うことになってる」
リサ「ちぇっ!」
愛原「おいおい。俺達は仕事で来たんだぞ?」
リサ「分かってるよぉ……」
それでもリサは、少しがっかりした感じだった。
愛原「高級料理とか出てくるだろうから、ちゃんと服着て」
リサは制服は着てるのだが、ポロシャツはボタンを全部外し、その隙間からブラが覗いていた。
どうやらスポブラではなく、普通のブラを着けているらしい。
ショーツがそうだったから、当然か。
私に言われて、リサは渋々と第1ボタンだけは外した状態で、その下のボタンは締めた。
愛原「それじゃ、行こう」
部屋から出ると、スペードの鍵でドアを施錠する。
それから近くの階段を昇って3階に向かった。
それにしても、このペンションにはエレベーターは無いのだろうか?
3階にも客室があるようだが、そこから地下1階の大浴場を往復しようとすると結構キツいぞ?
愛原「えーと……ここだな」
3階はファミリールームとか、スイートルームがあるようだ。
一部屋が広い為、ドアの間隔も広い。
そのうちの角部屋である301号室に来た。
いや、何か……夕食会場というよりは、普通の客室のドアなんだが???
愛原「こ、ここでいいのか?」
リサ「いいみたいだよ」
リサはドアを指さした。
確かにドアには、『205号室 愛原様 夕食会場』と書かれた貼り紙がしてあった。
手書きではなく、パソコンのワードで印刷した感じ。
愛原「と、とにかくノックをして入ろう」
リサ「『パンツを脱いで入る』んじゃないの?」
リサは自分のスカートに手を入れ、自分のショーツを脱ごうとした。
一瞬チラッと見えた白い布がショーツだとしたら、ブルマは穿いていないらしい。
愛原「それはあの執事がいる時の暗号だよ。今はいないんだから、ノックでいいの」
私は部屋のドアをノックした。
???「どうぞ」
すると、中から男の声がした。
執事の声ではない。
しかし、どこかで聞いたことあるような声だ。
愛原「失礼します」
私はドアを開けた。
中はスイートルームになっていた。
ダブルサイズのベッドが2つ置いてあり、1階ロビーにあるような古い家具や調度品が置かれている。
ソファの他に、ダイニングテーブルや椅子もあり、そこで夕食の用意がされていた。
いかにも高そうな部屋だ。
そして、そこにあの人物がいた。
斉藤秀樹「こんばんは、愛原さん。お久しぶりですね?」
愛原「さ、斉藤社長!?」
リサ「!!!」
斉藤「久しぶりだね?リサ・トレヴァー『2番』」
リサはサッと顔色を変え、鬼化すると、白い仮面を着けた。
そして、右手の爪を鋭く長く伸ばし……。
リサ「こ、ころっ……殺……ころ……!!」
愛原「待て待て待て、リサ!!」
斉藤元社長に飛び掛かろうとしたリサを私は強く制した。
リサ「先生!?」
愛原「斉藤元社長は、恐らく悪くない。もちろん、これから話を聞いてからだが、今はやめろ!」
リサ「うっ……!」
『私の命令は絶対』と、私からも高橋からも刷り込まれているリサは動きを止めた。
斉藤「今回は互いの近況を確認したくて、お招きしたのです。夕食でも食べながらどうぞ」
愛原「いいんですか?斉藤元社長は今、追われてる身でしょう?」
斉藤「愛原さんに真実をお話ししてから、また消えますよ。ここのオーナーとも、後で話をされるのでしょう?まずは、私と話をしてからにしませんか?」
愛原「いいでしょう。リサ、仮面を取って人間形態へ」
リサ「無理だよ……」
リサは仮面は取ったが、興奮状態のあまり、人間形態には戻れないようだ。
斉藤「まあ、いいでしょう。ここの人達は、皆彼女の正体は知っていますので」
愛原「やっぱり……」
恐らくあの執事も、元・日本アンブレラの社員か何かだったのだろう。
それも、リサの正体を知れる立場にあるほどの。
私は椅子に座った。
リサも憮然としたまま、私の隣に座る。
斉藤元社長も、私の向かいに座った。
既にテーブルの上には純白のテーブルクロスが敷かれ、ナイフやフォークがセッティングされていた。
どうやら、本格的なフランス料理のフルコースが出てくるようだ。
斉藤「あ、そうそう。今の私は何の肩書もありません。『元社長』なんて言いにくい呼び方はやめて、『さん付け』で結構です」
愛原「分かりました。宜しくお願いしますよ、斉藤さん」
斉藤「今宵の夕食代は私が持ちましょう」
愛原「持ちましょうって、私は1泊2食付きのプランで予約してるんですけど?」
斉藤「それは普通の、スタンダードのプランですね?フランス料理フルコースプランもあるんですよ」
愛原「凄く高いプラン……」
斉藤「コースの変更は差額が発生しますが、その差額分は私が出しましょう」
いいんだろうか?
しかし、逃亡者たる斉藤元社長のどこにその資金があるのか、それを調べる為にも、あえて奢られた方が良いのかもしれない。
あくまで調査だ。
愛原「分かりました。今回は、お言葉に甘えさせて頂きます」
斉藤「そうと決まれば、まずはドリンクから決めましょう。何でも好きな物頼んでください。……おっと!キミは、ソフトドリンクで頼むよ?」
リサ「……エレンが死んだのに、悲しくないの?」
斉藤「その事についても、後で話すよ」
リサ「……オレンジジュース」
愛原「じゃあ、私はビールでお願いします」
斉藤「分かりました」
斉藤元社長は手元にある電話で、どこかに掛けた。
どうやらこの部屋には、固定電話があるらしい。
電話は西洋風のダイヤル式の電話だった。
こちらもアンティーク感がある。
斉藤「それでは、始めてください。ドリンクはオレンジジュースにアサヒスーパードライ、それから赤の……」
斉藤元社長は、赤ワインを注文した。
こうして、夕食会が始まった。
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