マーリンの美味しい生活

ストレス解消は観劇と食べ歩き。

芥川賞・直木賞決定

2015年07月16日 | 
2015年の芥川賞は、又吉直樹さんの「火花」と羽田圭介さんの「スクラップ・アンド・ビルド」に、直木賞は東山彰良さんの「流」に決まったそうです。

因みに東山さんは台湾出身の方。台湾出身の作家で直木賞を受賞された方には、邱永漢氏と陳舜臣氏がいらっしゃいます。

ピースの又吉さん、本当に凄いですね。

今日も嫌がらせ弁当

2015年07月16日 | 
娘に嫌がらせのためのお弁当を作るなんてどんなお母さんなんだろ?と興味本位で読んでみました。

著者は、キャラ弁の人気ブロガーさんだったのね。知らなかった。

「反抗期の娘」と仰ってますが、どうしてどうして思春期にありがちなクールをよそおいながらも実は甘えん坊さんの可愛いお嬢さんじゃありませんか。

嫌がらせとは言いつつも、ママさんの溺愛ぶりが見て取れるブログです。

お弁当のおかずが毎回同じようなものばかりなのも、きっとお嬢さんの好物だからなんでしょうね。

そして何より驚いたのが海苔を切り抜いて作ったメッセージの数々。

まず字が綺麗。似顔絵もそっくり。絵心があって器用な方なんだろうなぁ・・・そして笑えるコメントの数々。センス抜群。人気があるのがわかる

確かにお弁当の蓋を開けた途端にこれが目に飛び込んできたら本人は食欲減退するだろうな・・・というのも時々はありますが(貞子の呪いとかエガちゃんとかね)、きっと周りのお友達は大爆笑~毎日楽しみにしてたのではないかなぁ。

ママさんの愛情あふれるコメントとともにたっぷり楽しませて戴きました。

最後の表彰状のページなんかウルウル

娘さんからのコメントにも感動。

それにしても今のお母さん達って大変ね。

皆さんもネタに困ったらお試しあれ。

かく言う私は、「良かった~私の子育て時代にキャラ弁流行ってなくて~」とシミジミ思ったのでした。


東野圭吾「天空の蜂」

2015年06月30日 | 
今日の朝日新聞夕刊に載っていましたが、堤幸彦監督によって映画化されたそうです。



原発がテロリストに狙われるというお話なのですが、なんとこれを東野圭吾氏が書いたのは20年前。

2年前に私が読んだ時、そのあまりのリアルさが3.11直後の混乱ぶりと重なり、東野圭吾さんて凄い!!!もしかして未来から来た人なんじゃ???と思ったものです。

堤さんも感心されてましたね。

どんな風に映画化されたかとても興味あります。

そして、今回の新幹線の事件を起こすような人が存在する事を考えると、ますます恐ろしくなりますよね。


鹿の王 

2015年05月02日 | 
上橋菜穂子さんの「鹿の王」上下を読了。

2冊合わせて1100ページあまり、読み応えあった~

黒狼病という狂犬病にも似た死の病を政治的に利用しようとする者達と、民の命を守るために治療に奔走する医師、黒狼病に感染しながらも生還した独角の頭と幼子を巡る物語。

今の日本や世界で起きている様々な出来事と重なって色々考えさせられました。

因みに「鹿の王」とは、「我が身を賭して群れを守る鹿」の事。当に真のリーダー。

ラストシーンが感動的です。

印象に残った言葉、この本の中でも「獣の奏者」の中でも語られていますが、「才は残酷。時に死地にその者を押し出す」。

才能がある人は、なかなか平凡な生活は送らせてもらえないようです。







湊かなえ「山女日記」

2015年03月20日 | 
今までの湊作品とはひと味もふた味も違いました。

ちょっとヒネた女達の心の声はいかにも・・・なんだけど読後感が全然違うの。爽やかなんですよ。

ミステリーじゃなくて山岳小説?だからかな。

山登りを通して人との関係を見直し成長していく女性たちの姿が素敵です。

箱根の金時山とか高尾山位しか登ったことのない私。

山登りなんてしんどい事絶対やだ!と思ってたけど、これ読んだ後は山登り(ハイキング?)もいいかも!と思えてきた。

この中で語られてた言葉。

頂上(トップ)に立つということはゴールではない。そこから如何に着地するかということが重要なのだ。

深いです。






キャロリング

2015年03月07日 | 
有川浩さんの「キャロリング」読了。

最近、こういう家庭内暴力(児童虐待とかDV)絡みの小説多いな。

ご時世なんですかね。

でも大和君、結構好きです。

おかんメール

2015年03月04日 | 
ねぇ「おかんメール」って知ってる?(豆しば調で)

母から娘・息子に送られた可笑しくも切ないメールの数々。

誤字脱字・変換間違い・言い間違い・勘違い・へんてこな絵文字の連打等など・・・笑えます。

読みながら、「ある、ある~」と赤面。

絶対電車の中では読まないでください!のキャッチの通り。

うっかりバスの中で読み始めて(笑いをこらえようと)死にそうになり、ちょっと変な人になりかけました。

自宅で読みながら大爆笑  

夫はイマイチこの面白さがわからないらしいのですが。

自分を含めて愛すべきおかん達の思いが直に伝わってきて、心が温かくなりますよ。

かなめロスの皆様にもお勧めします。


昨夜のカレー、明日のパン

2015年02月27日 | 
木皿泉さんの初めての小説「昨夜のカレー、明日のパン」を読んでいます。

木皿泉さんは、以前、日テレで放送されていたドラマ「スイカ」の脚本家。

木皿泉は、ご夫婦の共同ペンネーム。

面白くて一気に読んでしまいたいような、でもちょっとずつ味わいたいような気にもなる、不思議な魅力の小説。

読んでいると癒やされます。

タカラズカが好きすぎて

2015年02月21日 | 
以前紹介した細川貂々さんの本なんですが、ホントに面白い。

思い当たることばかり。 

ミチルさんは、春野寿美礼さんとの衝撃的な出会いがあったわけですが、私はやはりたまたま見ていた「嵐にしやがれ」に宙組のイケメン軍団が出演されなかったら今の自分はないわけで。

あまりのクールビューティーなかっこよさにクラクラして、次の日に会った友人ともその話で盛り上がり公演を観に行こうということに。

初めて自らの意志で宝塚のチケットを取ったのが「銀河英雄伝説@TAKARAZUKA」だったのです。

その直後、母からも宝塚の招待券を貰ったけど行かない?という誘いがありました。これも何かの縁、とばかり二つ返事で「行く!」と。
これが前から3列目のサブセン通路際という超良席だった!

銀橋を渡るラインハルト様に目は釘付けでストーリーはよく覚えていません。

宝塚初観劇の母と二人「綺麗だったねぇ~」「SFというからどんなのかと思ったけど、面白かったね~」と言い合いながら帰ったのを覚えています。

ただ、キャラ的には私はラインハルトよりもキルヒアイスに感情移入していたので、あの人の名前はなんというのかな?と調べて知ったのは「朝夏まなと」という名前でした。

そのあと友人と観劇した時には2階席で、ストーリーは大体わかってるので落ち着いて全体を見る余裕もあり、それぞれのキャラの面白さとか群舞のシーンとか。今まで私が知っていた宝塚と違うものを感じて、宝塚面白いかも・・・と思ってしまったのです。

それからは、宙とか凰稀かなめとか朝夏まなとに妙に反応してしまう自分が居ました。

ヤバイ、はまったかも?と思った時には時すでに遅し、底なし沼状態。

こうしてミチルさんと同じ道を辿り、遂には昨年暮れに宝塚大劇場遠征。

退団発表を聞いた時のショックたるや・・・

でもあれから半年かけて徐々に自分を飼い慣らしたせいか、今までに録りためたビデオやら書籍のお陰でなんとか退団後の寂しさを紛らわしているところです。

ホント、スカイステージ様様。

過去の映像を時系列に見ていると、今までとがらっとお化粧や話し方などが変わっている時期があって、この時にかなめちゃんの中で何か変化がおきたんだなぁ・・・などと感慨深いものがあります。

続く


忘れ物が届きます

2015年01月02日 | 
年末に鬼の霍乱、なんと39度の高熱を出し何十年ぶりかで寝込みました。

ちょっと良くなってきた頃、ベッドでウダウダしながら読んだ本がとても面白かった。

大崎梢さんの「忘れ物が届きます」。

可愛らしいメルヘンチックな装丁とは裏腹なミステリータッチの短篇集。

とても読みやすい文章で目の前にその情景がパアッと広がるよう。スイスイ読めちゃう。

過去に置き忘れられてきた、又は忘れ去ろうとしている真実がとても切なく胸に迫ります。

特に冒頭の「沙羅の実」にはやられました。号泣です。

他に「君の歌」「雪の糸」「おとなりの」「野バラの庭へ」。

どれも素敵な作品です。

本屋さんのダイアナ

2014年12月08日 | 


柚木麻子さんの「本屋さんのダイアナ」。

凄く面白くて一気に読了。

ダイアナ(大穴)と彩子という外見も家庭環境も対照的な二人。

大好きな「本」を通して赤毛のアンのアンとダイアナのように腹心の友となっていく。

小学生時代の二人がとっても微笑ましい。

女性だったら共感できるところがいっぱい、思春期のあの頃を思い出して甘酸っぱい気持ちになること請け合い。

中学進学目前につまらないことで仲違いをし別々の道を歩み始める二人。

その後の二人に襲いかかる試練。

再会は10年後。

自分のことを肯定できなかったダイアナが、そして自分の心を偽って生きてきた彩子が自分の心を縛りつけていた呪いを解くのは自分自身だと気づいた時、二人は本来の自分を取り戻し和解する。

今まで読んだ柚木作品の中で一番好きかも。「その手を握りたい」も面白かったけど。直木賞にノミネートされた「伊藤くんA to Z」は全然いいと思わなかった。登場人物に感情移入できなかったからだと思う。

たんぽぽの目

2014年11月06日 | 


村岡花子さんの書かれた童話「たんぽぽの目」を読んでいます。

「花子とアン」の中でも紹介された「ミミズの女王」や「ナミダさん」の他にも全部で26篇の小さなお話が載っています。

1編1編がとても面白く教訓的でありながらユーモラスで押し付けがましくない。

どれも動物や花や人形や雲といった身近にあるものが主人公で、お母さんが小さな子供に語りかけるような調子で書かれているので、読んでいて心が温かくなります。

といっても甘っちょろいお子様向けのお話とは一線を画していて、結構シビアでシュールな面もまた楽しいのです。

きっと、村岡さんもお子さんにこのようにお話をしてあげてたんだろうな・・・と想像しながら読むとちょっと切ない気持ちになります。

中川李枝子さんのあとがきも素敵ですよ。


とっぴんぱらりの風太郎

2014年09月29日 | 


万城目学さんの「とっぴんぱらりの風太郎」読了。

辞書かっていうくらいの分厚さにびっくりでしたが、面白かった~これを踏まえての「プリンセストヨトミ」なのですね。

ちょっとした間違い(らっきょう⇒にんにく)から伊賀の忍びの社会からはじかれニートの忍者となってしまった風太郎(プータロー)、ある瓢箪と関わったために大きな歴史の渦に飲み込まれてゆく。

時は太閤秀吉亡き後、世の中の流れは豊臣から徳川へ。

何かと難癖をつけ豊臣を滅ぼしてしまおうと画策する家康、なんとか秀頼の命だけは助けたいねね。

そんな彼らに虫けらのように使い捨てられる忍者達の悲哀。

風太郎の忍び仲間、常世、蝉左衛門、百市そして天川(マカオ)生まれの黒弓、瓢箪屋の芥下など登場人物が魅力的。

ひさご様の優しさにホロリ。

ラストもうるっとします

絶対に風太郎と黒弓は生きてるよね!!

この後、黒弓は首に埋め込んだクルスのお陰で命拾いし、「何やってんの~?風太郎~」って姿を現すような気がする。

続きが読みたいなあ~

以前、舞台で観た上川隆也さん主演の「真田十勇士」と同じ時代。

あれもとても面白かったけど、これを舞台化するとしたら殺陣が凄いから劇団☆新感線がぴったりなのではその時には、常世は早乙女太一さんかな~

それにしても万城目さんの豊臣愛・瓢箪愛は凄い


今読んでる本 「とっぴんぱらりの風太郎」「お文の影」

2014年09月28日 | 
宮部みゆき「お文の影」
万城目学「とっぴんぱらりの風太郎」

どちらも時代物ですが、「お文の影」は宮部みゆきさんの中でも怪奇物の短篇集。哀れな話、切ない話、怖い話などバラエティーに富んでて面白い。

「とっぴんぱらり~」は読んでる真っ最中。関ヶ原の戦い後、世の流れが豊臣から徳川に移行しつつある時代の忍びのお話。登場人物が個性豊かで目に浮かぶよう。
因みに私の頭の中で風太郎は佐藤健君、常世様はかなめちゃんに脳内変換されてたのですが・・・驚愕の事実が!
それにしても万城目さんて瓢箪好きなのね。又は太閤秀吉好き?
読みながらプリンセストヨトミを思い出してました。