マーリンの美味しい生活

ストレス解消は観劇と食べ歩き。

寿歌(ほぎうた)

2012年01月31日 | 舞台・映画
新国立劇場 小劇場で堤真一さん、橋本じゅんさん、戸田恵梨香さんの三人芝居「寿歌」を観劇。

作 北村想、演出 千葉哲也



とっても不思議な舞台でした。

核戦争後の世界でしょうか?ミサイルが花火のごとく飛び交う荒廃した町をリヤカーのような車を引きながら流離う旅回りの一座の男ゲサク(堤さん)とキョウコという少女。

その町で彼らが出会う行き倒れの男ヤスオ(じゅんさん)。

ヤスオは不思議な術を使って干し芋を増やします。

ゲサクはそんなヤスオのことをヤソさんと呼びます。

ゲサクがキョウコの撃ったピストルの弾を素手で取るという芸を見せた直後、キョウコに誤って(?)撃たれてしまいます。

ヤスオも撃たれますが、弾が貫通したため一命は取りとめます。
 
そしてヤスオは二人と別れてエルサレムへと向かいます。

観ているうちに、ゲサクは死んだのか死んでないのか、ヤスオは神なのか人間なのか?よくわからなくなってしまいました。

ラスト、降りしきる雪の中を去っていくゲサクとキョウコのシーンが美しかったです。

一番印象に残っているのは、ゲサクが語って聞かせる飢え死にしそうな主人のためにウサギが火に飛び込んで自ら丸焼きになるというお話。

考えさせられました。