とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2013矢倉岳と足柄古道を歩く(後半)

2013-01-05 13:34:23 | 山登り
赤松の雑木林を登りきると、一面カヤトの草原が広がる山頂に飛び出す。矢倉岳の山頂の先には、大きく裾野を広げた富士山の景色を独り占めだ。ただ、朝は雲一つない空だったが、お昼を過ぎてしまっていたので半分くらい富士山の前には雲が浮かび、少しガッカリだ。




つい長居をしたくなる草原の山頂で、我々も昼食をとることにした。ちょうどその時、青い空に白いパラグライダーが悠々と浮かび上がってきた。鳥になったような気分で、ライダーは気持ちよさそうだ。




山頂には、櫓台があり、そこに上がって景色を見ると一際景色がいい。


南東の方向には、小田原市内、相模湾、その先には三浦半島の景色も一望できる。


南に目を向ければ、右から金時山、箱根山の最高峰の神山、明神ヶ岳と箱根山地の山々を一望である。


雪の斜面の間から白い煙が上がっているのは、箱根の大涌谷だ。


望遠レンズで、ズームアップしてみると高層ビル群が見えた。一番高いビルは横浜みなとみらいのランドマークタワーだ。


標高870mの山頂標識を確認する。


山頂での景色を楽しんだ後、足柄峠へと下山していく。このあたりの山では、大した雪はないと思っていたが、年末あたりの寒波で結構雪が積もっていたらしい。アイゼンまでは装着していなかったので、下山時は凍った道が滑りそうでこわごわ下りていく。




山伏平を抜け、ヒノキ林の緩やかな道を歩くと足柄峠に到着する。峠の静岡県側は足柄城跡が公園として整備されており、富士山の景色を楽しむことができる。神奈川県側は足柄峠が万葉集に詠われたことから足柄万葉公園が整備されている。峠付近には足柄山聖天堂(しょうでんどう)や茶屋があり、黒澤明の映画『乱』で使われた門が関所として置かれている。


ここからは、静岡県小山町になる。


峠から車道をわずかに戻ると右に足柄古道の入り口があり、再び古道を歩く。倒木で道が塞がれているが間をすり抜ける。






古道が切れ、車道に入ると目の前に矢倉岳が真正面に見えた。もう少しで地蔵堂だ。


地蔵堂に入る交差点で事故現場に遭遇する。パトカーが来たばかりで、これから現場検証をするところのようだった。


現場は、金太郎伝説の大きな看板のある場所だ。


すぐ先が、スタートした場所の地蔵堂である。休憩などを入れて6時間ほどの陽だまりハイキングだったが、景色が良くて山を久しぶりに楽しめた一日だった。


足柄の地蔵堂といえば、グルメ通には有名な場所らしい。地蔵堂のすぐ近くにある「足柄古道万葉うどん」といううどん屋があり、テレビや雑誌に何度も紹介されているお店である。何年か前に、小田原方面のマラニックに参加した時に、このうどん屋でうどんを食べたことがあったのを思い出した。せっかくここまで来たからには、うどんを食べていくしかない。


「とろろうどん」と「ざるうどん」を注文する。




御殿場方面に向けての帰り道、夕日が沈む愛鷹連峰と富士山のシルエットが美しかった。


御殿場では、高台にある「富士八景の湯」に立ち寄り、露天風呂から富士山のシルエットを見ながら汗を流した。この日は、一日中富士山を眺められたいい日だった。

おまけ:今回歩いたコース地図