とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

「美術を身近に」永井龍之介さん

2013-07-05 21:58:23 | 社会人大学
昨日は、第5回目の社会人大学だった。今回の講師は、テレビ東京の「開運!なんでも鑑定団」のレギュラーとして活躍中の永井龍之介さんだ。プロフィールを紹介しておこう。

永井 龍之介(ながい りゅうのすけ、1956年2月7日 - )は、日本の洋画商、永井画廊代表取締役。早稲田中学校・高等学校を経て立教大学経済学部に進み、同大学を卒業。先代が六本木に1971年にオープンさせた東京アートギャラリーを、2年後に現在の名称に改名して銀座に拠点を移した。現在テレビ東京の番組「開運!なんでも鑑定団」のレギュラーとして活躍中。(ウィキペディアより)

「開運!なんでも鑑定団」は、たまに見たりすることがあり結構好きな番組なのだが、残念ながら永井さんのことはあまり印象にない。鑑定士の中では、中島誠之助さんが目立つので他の方は、よく覚えてなかった。この番組では、鑑定士の顔よりお宝にどれだけの値がついたかのほうが気になるので、良く見ていなかったかもしれない。

講演では、やはり「開運!なんでも鑑定団」の裏話的な話に興味がわく。もう20年近くも続いている長寿番組だが、一番の事件は、やはり島田紳助の降板ということだったらしい。当時多くの番組が島田紳助メインで作られていたので、彼の降板で多くの番組が打ち切りになった。「開運!なんでも鑑定団」のスタッフも打ち切りになるのではと、戦々恐々だったらしいが、司会者を今田雄二に変えて存続された。この番組は、司会者で成り立っていたのではなく、お宝を探し出し出展者の悲喜こもごもの様子を導き出すという番組自体のコンテンツがしっかりしていたので、司会者が変わっても何の問題もなかったのである。また、マンネリ化した司会者より新しい司会者の新鮮な感覚が視聴者に受けたのではないかという話でもあった。

また、この番組は地方出張が多い。市町村合併直前や直後にいろんな地域から出張鑑定の依頼が多いそうだ。昔は、地方でテレビ番組の誘致というと「のど自慢」が多かったのだが、最近は「鑑定団」の誘致が多いという。おかげで、全国津々浦々に出張しているが、地方に行くと数多くのお宝が出てくるようだ。ただ、残念なことに鑑定士たちは、ほとんど日帰りであり、地方でのんびり泊まって美味しいものを食べて帰ってくるということはないらしい。テレビ東京では予算が少なく、結構ハードスケジュールのようだ。

西洋人と日本人の美術品に対する考え方については、興味深い話があった。最近では、そうでもないが、昔から和風住宅には床の間があり、日本人は必ず掛け軸をかけている。日本人は誰でも、美術品を目立つ場所に飾るという気持ちに余裕が備わっているという。それに引き換え、西洋では貴族の屋敷には、競って豪華な美術品が飾られているが、一般庶民には、美術品を飾るなどという気持ちに余裕はない。美術品があるというのは、あくまでも権威の象徴なのである。また、中国では権力者が変わるたびに、過去の遺物をことごとく破壊してしまうという歴史があり、日本のように数百年前、千年前の美術品などほとんどないという。そういった意味では、日本ほど古美術品がきれいに揃っている国は少ないのである。

あとは、ピカソが10万点にも上る絵画を書いていたことや、ゴッホが天才的な画家だったという話があった。ほかにも、西洋画の話をされていたが、どうも絵画のこととなるとよく知らないことが多く、少々眠くなってしまっていた。一ついいことを言っていたと思うのは、国際人として通用するなら、英語をペラペラと話すことができるより、自国の文化をしっかり発信できたほうがいいと言われていた。やはり、日本人なら日本の文化をしっかり勉強して外国人に日本語で正確に説明できるようにならなければいけないと思った。