ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

中国でLINEをみる方法

2014年09月27日 | 上海生活
実態と違っていた部分がありましたので,訂正します。10月15日

7月に突然,中国でLINEが使えなくなり,VPNを介してもつながらないという事態に陥った。そこで私はLINEを使うことをあきらめ,仕方なく、日本の知人に微信に切り替えてもらった。
その後,私は知らなかったが8月にはVPNを介せば利用可能となったようだ。

とはいえ,いちいちVPNを介するは面倒だし,また何かあると困る。
日本に帰る用事があったので、以下の方法でLINEを完全に復活させた。
(注)言うまでもありませんが,SIMフリー携帯を前提としています。
   LINEも微信も,どちらも各々の政府から監視されているのが前提ですね。まあ私の通信内容はヤバイ問題には触れませんので気にしませんが。

まず、日本のヨドバシカメラでワイヤレスゲートのヨドバシカメラオリジナル通信専用SIMを購入。
毎月定額課金なので、日本に帰ることが多くない私は上り下り250kbpsの一番安いタイプ(480円/月)にした。
この時重要なのは、必ず「SMS機能付き」(+150円)を購入すること。これは後から変更できない。

そして、このSIMを入れ、説明書通りにSIMをアクティベートする。wifi環境が必要。
その手順は説明書通りで問題ないが、
iOS7以降はAPN設定が手動でできないので、safariに以下のurlを打ち込み、プロファイルをインストール。
LTE対応機か否かで違うので要注意。プロファイルのインストール/アンインストール時には暗証番号インプットが必要。
なお、このurlはなぜか説明書に記載がない。
http://www.wirelessgate.co.jp/sim/service/apple_profile

SIMを認識したら、SIMの通信環境下でブラウザから申し込みページに飛んで、支払い方法などを入力し、SIMの設定は完了。

ここでLINEを一旦削除し、再インストール。
新規登録を選び、このSIMの電話番号で登録。するとSMSに確認のメールがはいるので、そこにあるワンタイムパスを入力。
さらにメールアドレスを登録し、そこに来るメールの確認リンクをクリックすると完了。

注)SMSは日本にいないと受信できないので、必ず日本をたつ前にこの作業を行うこと。
注)同時に専用アプリも日本でインストールしておく。このアプリはワイヤレスゲートSIMで通信していないとアクティベートできない。

これで、中国に戻ってSIMを入れ替えてもLINEはVPN経由せずに問題なく使える。
なお、中国に戻ってSIMを入れる前に、先ほどのワイヤレスゲートのAPN設定プロファイルを必ず削除すること

また、再び日本に行きこのSIMで通信する場合は空港などで中国にいるうちにワイヤレスゲートのAPN設定プロファイルを
インストールしたほうが到着後すぐ使えて便利。

それにしても、何故AppleはAPN設定を手動でできなくしているのか?
今後SIMフリー派は増えてくるだろうに。解せない。

中国における日本製品の現状

2014年09月18日 | 上海生活
本日は満州事変のきっかけとなった柳条溝事件の日。2年前は反日デモが盛んに行われ,我々も自宅待機等大変であったが,今年はあまり話題になっていない。反日影響はかなり薄らいでいる。

以下はNNAが実施した在中国日系企業への最新アンケート結果だが,ここからもその状況は見て取れる。
高まる日系の中国投資意欲

ポイントとなる数字は
・対象企業の49.7%が「(反日デモについて)当初は影響があったが、現在は無くなった」と回答。
・計87.1%の企業が事業環境はデモ発生前の水準に戻ったと認識
・しかし2年経った今でも依然として1割以上の企業で影響が残っている

役所等の日本製品に対する入札禁止等,直接的な障害は今は殆どなくなっている。
しかし,53.3%の企業が「日本製品ボイコット、買い控えによる売り上げ減」は未だある,としている。これはデモ直後の79.8%から減少傾向にあるが、「中国消費者の一部では日本製品に対する敬遠ムードが定着化している」という見方をこの分析はしている。

しかし,日本製品に対する敬遠ムードは本当に反日感情によるものなのだろうか?
反日感情は感じられない,とする前半部分と矛盾しているように思える。

前にも書いたが,中国ではSONYのBRAVIAは低価格ゾーンで販売されている。テレビだけではない。スマートフォンもエクスペリアのローエンドモデルは中国ローカルメーカーと同じ価格帯で販売されいてる。

もはや,「日本ブランドでござい」だけでは付加価値商売が出来ない,と見た方がいい。
それは反日影響ではなく,日本製品は「故障の少ない高性能な日常品」のスタンスでありプレミアム商品やクールな商品ではなくなっている,ということなのだ。
だから,中国製でも小米等,品質,デザインで問題ない商品が出てきたら日本製品は非常に苦戦する。
実はこの影響は韓国製品の方が深刻だろう。サムソン,LGが今後中国のローカルブランドと戦っていくのはかなり難しい。

それでも,上記アンケートからは日系企業の依然として旺盛な対中国投資意欲が見て取れる。
・41.1%は「拡大・新規投資を考えている」

チャイナ・リスクで外国企業はどんどん中国から撤退している,という報道が最近よく見られるが,実際はそれほどでもない。その理由は,「世界最大の消費マーケットである」ということに尽きる。この市場からきっちり利益を得る企業がグローバルを制することになる。

そういう意味では,自動車も例外ではない。VWやBMWは中国から莫大な利益を得て,それを元手に世界的に拡大を続けている。
この状況が続けば,欧米企業に対する日本製品のグローバル市場でのパワーは益々弱くなる。

ブランドの再構築は難しい。今や,性能や品質だけではブランドは築けない。
しかしAppleのような総合戦略を日本ブランドが構築していくのはたやすいことではない。
唯一できるかもしれないと思ってたSONYがこの状況であれば,もはや絶望的かもしれない。

ブランド力による付加価値ビジネスは欧米にやられ,ローエンドは中国製にやられ,日本製品のポジションは希薄になっていく。「品質と性能の良い製品」を作っているだけではそれは打破できない,ということを真剣に考えなければいけない。

中国メディアからも指摘された上海高島屋の状況

2014年08月29日 | 上海生活
このブログでも何回か書いた上海高島屋だが,中国メディアでもその不振について報道されている。
上海高島屋で相次ぐブランド撤退、3階以上は「空白」目立つ―中国紙
中国の商業専門紙は,不振の原因として高島屋は古北新区という悪い立地,知名度が高くない日本ブランドがメインという中途半端な品揃え,日本の百貨店というにはイマイチなサービスの質を問題として上げているが,それは私のような素人でもすぐにわかることだ。
特に立地に関しては,2009年に高島屋が計画を発表した時点でネットでは心配する声が上がっていた。それほど,だれでも「こりゃダメでしょう」と感じる場所なのだ。

ここは高島屋にとって社運を左右する投資案件だったはず。にも関わらず,こんな致命的な欠点のある案件が何故やすやすと取締役会を通過してしまったのだろう?
相当に粉飾された楽観的な事業計画が報告がなされたとしか思えない。そうでなければ,経営陣に問題がある。

契約更新時期を迎えた店子がどんどん撤退してしまった結果,高島屋としては以下の発表をせざる得なくなった。

高島屋,直営売り場を強化

店子が去った後は自前で調達する日本製品で埋める,という意味だ。
残念ながら,もうこのお店に入ってくれるブランドは無いのだ。

日本製の工芸品や日用品で埋めるのだろうが,それも限界があるだろうね。
まだ「10年かけて黒字化」なんて考えているのだろうか。出血は直ちに止めたほうが良いのではないか。

上海陸家嘴 黄金置地ビルという謎の物件

2014年08月07日 | 上海生活
中国の不動産事情は全く日本人の想像を超えるものがある。

上海の金融センター,陸家嘴。東京で言えば丸の内といったところだろうか。
このどまんなかの一等地に2007年にほぼ完成し,そのまま廃墟になっている高層ビルがある。

黄金置地大廈

https://www.google.co.jp/maps/place/%E9%BB%84%E9%87%91%E7%BD%AE%E5%9C%B0%E5%A4%A7%E5%BB%88/@31.241244,121.505489,2a,90y,90t/data=!3m5!1e2!3m3!1s68515397!2e1!3e10!4m6!1m3!3m2!1s0x35b270e37712491b:0x1b921497c00dbef5!2z6buE6YeR572u5Zyw5aSn5buI!3m1!1s0x0:0x1b921497c00dbef5!6m1!1e1?hl=ja

専有面積は1万平米,高さ40階建て程度だろうか?
インドネシア系華僑資本が建築し,ある程度分譲もされたようだがその後の資金難で開業には至っていないらしい。
敷地は雑草に覆われ,庭にある欧州風の噴水や彫像は塗装が剥げてしまっている。

こんなものが7年間放置されていて,でもそれがさほど話題になっていない。それが中国の不動産事情なのだ。
入居者がいない高層マンションは中国国内のいたるところにあって,全く珍しくない。

どう考えても極めて異常な状態で,この先とんでもないことが起きることは間違いない。

做日本ブランド 名創優品 が笑える

2014年04月21日 | 上海生活
まずはこのWEBサイトを見てください。
http://www.miniso.jp/
かなりおかしな日本語(英語ページはもっと酷い)だが、これが日本発有名ブランド「名創」の「日本本社」のホームページ。このホームページにはなぜか所在地が書いてないけど、どうやら渋谷区神社前というところらしい。神社前!
つまりこれは、中国の消費者を欺くために中国企業によってつくられた日本語のページなんですね。

「国際的な名ブランドとして、今全世界に3000社の店舗を持っている。 毎年1億人以上が本店へ買い物にいらっしゃる」(同WEBサイトより)お店。
創始者はかの有名な三宅順也氏。

誰? 文化服装学院出身ということで、誰かが文化服装学院に電突したら、確かにそういう名前の卒業生がいるらしい。名前を貸しているのかな?
でも、この名前で検索してもこの「名創」関連しか引っかからない。

ユニクロにちょっとロゴが似ているけど、偽ブランドではない。売ってるものは要は中国製の100円ショップ商品。まあ、それを10元(150円)で売ってるということ。
それはそれでいいけど、でも嘘はダメでしょ。全世界に3000店とか。1億人のお客さんとか。

どうやら広州から拡大していくようで、まだ上海にないのは残念です。

日本人都不知道这个品牌 在日本没有这家商店

食の安全に関するバイアス

2014年01月01日 | 上海生活
新年明けましておめでとうございます。
上海から一時帰国し、東京の我が家で新年を迎えました。
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中国の食の安全に関する「とんでも」な状況については日本で散々報道されている。
帰国すると友人から「食べものはどうしているんだ?」ということを聞かれるが、実のところそんなには気にしておらず、せいぜい「野菜はよく洗う」程度のことしかしてない。また外食の場合は何を使っているかもわからず、気にしてもどうしようもない。
本当にそんなに危ないとしたら中国人は皆早死するはずだけど、上海に限って言えば平均寿命は先進国と大差ない。

そもそも誰もが、身近な食材は安全でかつ美味しい、というバイアスを持っている。
紀行番組をみれば、洋の東西を問わず地元の人だれもが「ここのXXは他よりうまい」という。
例の車海老騒動で、「国産の車海老(芝海老、伊勢海老)は輸入物とは比べ物にならないくらい美味しい(甘い、身が締まっている)」系の話を散々聞いたが、どちらも甲殻類であり近海の天然物が美味しいという科学的根拠はない。食べ慣れている、という程度の違いだ。

中国のお菓子をおみやげにもらっても危ないから捨ててしまう、という話だって聞く。おみやげ一個食べたくらいで危ないのなら、中国人はすでに全員死んでいる。
逆に中国は未だに放射能が危険だとして日本の食材を制限している。

そんな中で、マルハニチロの事件。日本の安全神話も怪しくなってきた。
確かに中国では農民の農薬に関する意識も低く、また地方の小さな食品工場の状況はひどいものがあるが、メーカー品はそれなりに管理されている。
マルハニチロは日本の大手だ。もちろん、どこかで意図的に混入されたということなんだろうけど、発生から公表までの時間や、毒性に対する間違った発表、それの言い訳が「よく知らなかった、厚生省への問い合わせは失念した」というのでは、中国企業以下かもしれない。

先日の食品偽装騒ぎは、マスコミの過剰追求と企業の過剰コンプライアンスで行き過ぎの結果になってしまったように思うが、メスが入るまでは企業側もズブズブな認識だったことは紛れももない事実。
日本は安全、中国は危険とまるで白と黒のように考えるのはやめた方がいい。

上海高島屋の状況 その後

2013年11月04日 | 上海生活
昨年末オープンした上海高島屋だが、公式発表いわく「島の問題で立ち上がりの宣伝ができず認知が進まなかった」ことから、9月末にグランドオープンと称すセレモニーを実施した。確かに中国人の間ではさほど知名度が上がっていないのは事実だろう。しかし4万人といわれる日本人居留者は全員知っている。そして、多分一度は足を運んだだろう。少なくとも我が家はその後食事以外ではリピートしていない。
立地が不便だし、敢えていくほどの価値を感じなかったからだ。

グランドオープンから1ヶ月たった昨日、6階のクリスタルジェードレストランで夕食を食べてきた。

日曜日、到着は6時15分。残念なことに、やはり売り場は閑散としていた。
レストランフロアには結構人がいたが、どこも行列はなくすぐ入れる状態。
上海では日曜の6時といえばレストランの順番待ちは当たり前なので、決して流行っているとは言えない。

地下の食品フロアは撤退した店舗を再編し、人気の香港スイーツ「満記甜品」が新しく入っていたが、ここも空き席があるような状態。普通の駅ビルにある満記甜品は大抵満員だからこれも苦しいんじゃないか?

鈴木社長は「日本の上質なサービス、接客で時間をかけて成功させる」というが、それとは裏腹に食品売場ではまるで地元スーパーのような店員同士のおしゃべりが目に付いた。

少なくとも上海では、大手中国系商業施設の接客はどんどん向上している。
日本式接客で簡単に勝てるとも思えない。それもどれだけ徹底されてるのか。
まあ、売り子さん達もあの客数じゃモラルがあがらなくても仕方ない。

10年かけて成功させるというが直ちに撤退するのが正しい選択肢のように思える。

国慶節に九寨溝にいってきた件

2013年10月07日 | 上海生活
日本でも中国の大型連休「国慶節」の観光地における混乱がニュースになったようですが、まさにその最大の混乱があった世界遺産「九寨溝」に行ってきました。
一番混乱したのは10月2日の火曜日、国慶節の始まりの日だったようですが、私達夫婦はその2日に上海から九寨空港に飛びました。
空港からホテルが有る九寨溝入り口までは80キロ程度。それに7時間かかりました。

3日に九寨溝に入りましたが、確かに大混雑。入場券は旅行社が手配していたので並ばずに入れましたが、エリア内の専用バスにのるのにはどこでも行列。
しかし、バスはかなりの台数が頻繁に運行されていたのでそれほど長時間待つ必要はありませんでした。

帰りの出口行きバス乗り場はものすごい列で、扇状に人がたかってしまう状態でしたが、「押すな」「割り込むな」というかけ声が並んでいる中国人たちからかかり、意外なほど秩序が保たれていました。中国人も随分変わってきていると思います。この辺は日本の報道では分からないでしょう。

ただし、交通の状況は最悪。渋滞すると反対車線を走る車が出てくる。どういう勝算があってやっているのかわからないけど、先の方で適当に割り込むんでしょうね。
これで更に渋滞が悪化する。先を争って頭を突っ込むからどちらも動けなくなる、というパターンも中国では日常的にありますが、こうした運転マナーの悪さはまだまだです。
あと、ゴミね。ゴミを捨てないという認識はまだまだ。おそらく都市生活者と地方の人で違うのでしょうが、世界自然遺産の遊歩道で食べ物の包装紙をポイポイ捨てる人が結構います。
だから、ゴミ拾い職員の数も相当なもの。これは中国どこに行っても同じですが、中国人がゴミを捨てなくなったら雇用が悪化し失業率が上がってしまうのでは、とすら思います。

翌4日に、棚田のような青い池で有名な黄龍へ行きましたが、ここのロープウェイが一時間待ち。しかしここでも列が乱れたり割り込み等はなく、時に日本と変わりませんでした。

中国を感じされられたのは九寨空港からの帰り。
セキュリティの前に何百人もが塊になって順番待ちをしている中、空いているレーンがあるのに開けようとしない。
そのうち、出発時間が迫った人たちが前に出ようとする。これは、普通は空港職員が先導して割りこませるものですが、職員は沢山いるのにぼんやり見てるだけ。
で、前から並んでいる人が「割り込むな」ということで怒鳴り合いが始まる。するとやっと職員がやってくるけど、何の役にも立たない。

結局、セキュリティを通るのに小一時間かかりました。その間、ぎゅうぎゅうに押されて大変でした。

国慶節や春節といった中国の連休に中国国内旅行をするのはやめといたほうが無難、ということですね。

上海高島屋 売上目標を再度下方修正

2013年10月01日 | 上海生活
今日は上海の中央やや北よりにある長風景畔広場というショッピングセンターに行ってきた。
ここにはユニクロ、しまむら、大戸屋といった日本ブランドと、H&M等が入っていて、地下には大きなスーパーがある。
ユニクロで買い物して大戸屋でランチという、東京にいる時と同じような平凡な週末を過ごせる。
地下鉄の駅に隣接していないのでロケーション的には良くないが、無料送迎バスを何台も走らせている。実は私もアパートの前から無料バスで行くことができる。

室内のアスレチックのような子供の遊具が沢山あり、子供連れを集客するような努力がされている。そのせいもありそこそこ人が入っているが、それでも2階から上はかなりの空きテナントスペースがある。
前から書いているように、上海の商業施設は完全に飽和しているのだ。
それなのに、まだまだ新しい商業施設が作られている。まったく何を考えているのかさっぱりわからない。

数日前、高島屋は上海高島屋の今年の業績見通しを発表した。それによれば、初年度の売り上げは当初目標の半分以下、50億円から60億円となりそうだという。
開店時に反日デモがあり、十分な宣伝が行えなかったことから知名度が上がらなかったことが不振の理由だとしている。

いや、反日はあまり関係ない。単なる言い訳に過ぎない。
正直なところ、私は高島屋に行く理由を見出すことができない。それほど特徴も魅力もない店舗なのだ。
この厳しい上海という市場で、もはや日本ブランドでごさいといって店を出しただけでうまく行くはずがない。長風景畔だって最初に書いたような努力をしている。

単年度黒字化までに10年かかるとの見通しらしい。
当面は価格と品揃えを見直しながらじっくりとロイヤルな顧客を育てていく方針らしいが、私は全面的なコンセプトの見直しをするか、さもなければすぐに撤退する方がいいと思う。

上海 銅川水産市場の攻略法

2013年09月24日 | 上海生活
2016年5月追記 16年10月までに銅川市場は廃止され水産業者は立強制ち退き(移転)だそうです。

今日の話は上海限定のグルメ系。
旅行者、上海在住でまだ銅川水産市場に行ったことのない方を対象にしています。

上海には有名な海鮮レストランはなく、そもそも魚といえば川魚で新鮮な海の幸を食べることはとても難しい。
そんな中で、新鮮な海の幸を安く美味しく食べる方法が、銅川路の水産市場。

場所は地下鉄11号線の真如駅から歩いてすぐ。江蘇路から進行方向向かって左の方向に市場が展開しています。
タクシーなら、銅川路水産市場と紙に書いて見せれば大丈夫でしょう。
市場は銅川路沿いにあります。市場のあたりは西から東への一方通行なので、曹楊路から来たときは真如駅の交差点で降りてしまったほうがいいかもしれません。

水産市場の真ん中辺りに「新九龍塘」というレストランの赤いネオンがあります。(龍は簡体で、犬みたいな字です)
調理してもらうレストランはいくつかありますが、ここがまあ定番ですので、この周辺の魚屋で魚を購入します。
このレストランの1階も魚売り場ですが、その他の魚屋で購入して持ち込みで全く問題ありません。
レストランは調理代(一斤=500gあたり10~20元)を取ります。

魚屋からは、客引きの声がかかります。
値段は通常一斤(500g)あたりで決まります。「1斤多少銭?」といって確認し、数軒聞いて値段の目安を付けたほうがいいでしょう。

どんなものを買えば良いのか? 定番は以下のとおり。

1.活きシャコ 1斤30~50元(大きさによる) 調理法 塩胡椒炒め(鹽椒)
2.帆立貝 1個5~10元 調理法 ニンニク春雨蒸し(蒜蓉粉絲)
3.イシモチ 一匹50~100元 清蒸し または 唐揚げ甘酢あんかけ(糖醋脆皮)
4.上海蟹 一匹20~30元程度ので十分。上海蟹は大きくなると幾何級数的に高くなりますが、食べるところは余り変わりません。これは何もいわなくても蒸しです。なお、上海蟹はオスメスを指定する必要があります。10月はメス(母蟹 ムーシュエ)、11月はオス蟹(公蟹 ゴンシュエ)がいいといいますが、オスメス同数を買って食べ比べるのもいいですね。
  その他 小アワビ、蟹、小エビ(草エビ、ツアオシャー)など。伊勢海老、大きな蟹、大シャコは高いです。なんでも大きなものは高い。

ここは安いなとか、店員さんが親切、と思ったら、そこでまとめて買って安くしてもらった方がいいかもしれません。
ただし、もともと卸売の店なのでそんなには値引きはできません。せいぜい一割とか、端数おまけとかです。
なお、中には日本人と見るとふっかけるところもあります。必ず、最初の店では決めずに何軒か値段を聞いた方がいいです。
小さいシャコを「一匹10元」と言ってきた店もありました。(本当は50元で30匹くらい買えます)
また、「その人数じゃそれじゃ足りないよ」が彼らの常套句ですが、それを信じて言うままに買ったら買いすぎてしまいますので要注意。

さて、買ったらどうするか。
上記の新九龍塘へ行きましょう。中国人は7時半くらいには夕食を終わらせるので、遅く行けば並ばずに入れます。
なお、銅川水産の魚屋、新九龍塘とも夜は結構遅くまでやっています。

新九龍塘では、席がきまったら調理場横にある計量所に行くように言われます。
ここで各食材の重さを計り、調理方法を指示します。調理方法は壁に漢字で書いてあるので、それを指差しでもいいし、お姉さんにおまかせでもそこそこ大丈夫です。

席に戻って、メニューから飲み物、前菜や野菜、肉系、炒飯などを必要に応じて注文します。
なお、ここの個室は最低消費制限(600元だったか)がありますが、持ち込み食材中心で少人数だとそれに達しないので注意してください。

以上です。

買い物レベルの簡単な中国語ができないとちょっと厳しいかもしれませんが、一人200元以下で新鮮な海鮮を満喫できます。

上海古北地区 ビトンビルオープン

2013年07月07日 | 上海生活
7月5日、上海古北地区、日本大使館の近くに尚嘉広場、通称「ビトンビル」がオープンしたので行ってきた。
ルイビトンをはじめとする高級ブランドモールと、地下の日系百貨店久光(旧そごう)系のスーパーマーケットと食料品という組み合わせ。
スーパーの品揃えは強力で、日本食材も地方の醤油やポン酢など、幅広い品揃え。
それなりに人は入っていたが、グランドオープン最初の日曜としては今ひとつかもしれない。
ここは地下鉄の駅からはかなり歩く。また、周辺に日本人向け商店等はないので、ぶらりとくる所ではない。
久光のスーパーはわざわざ来る価値のある品揃えだといえるが、古北に住む日本人駐在員の奥さん達がバスやタクシーを利用してどれだけ来てくれるかが今後のポイントだろう。

さて、ここは今まで色々書いてきた上海高島屋と商圏が重なる。
高島屋には欧州系高級ブランドはなく、中国の富裕層が行く場所ではない。
また地下の食料品もビトンビルの久光には完全に負けていて、日本人としても行く価値は小さくなった。
相当大きな改善をしない限り、高島屋に将来はないだろう。

上海で新幹線の切符を買う方法

2013年06月22日 | 上海生活
このエントリーは多分に旅行ガイドのようなものになります。

2017年8月追記
現在は中国の最大手旅行社C-TRIPの日本語サイトから予約が可能です。支払いも日本のクレカ等使えます。
メールで予約確認書がくるので、それを駅の発券窓口で切符と交換します。
ついに海外から簡単に高速列車の予約ができないのは日本だけになった。しっかりしろJR!

中国の新幹線は極めて外国人には使い辛いものになっています。
その最も大きな理由は、切符の購入に際して身分証が必要であるのに、外国人のパスポートは自動販売機に対応していないことによります。

1.中国在住で、中国携帯とオンライン決済可能な銀聯カードを持っている場合
  この場合は12306.cn 鉄路客戸服務中心を使うのが一番便利です。立ち上がりではシステムトラブル頻発だったようですが今は問題有りません。
  予約、支払い、変更、キャンセル、返金が簡単にできます。表示は中文ですが、大体わかります。
  ただし、12306.cnは「悪意あるサイト」とみなされて切符購入画面が開きません。ieの場合は上の方の表示をクリックし、
  「このサイトのコンテンツを表示する」をクリックすることで開けます。Fierfoxは下のボックスをクリック。

  なお、銀聯カードをオンライン決済に使うためには手続きが必要です。

  ネット予約の欠点は、駅で切符と交換しなければならないこと。パスポートからの引き換え専用窓口がありますが、親切な案内は一切ありません。
  ちなみに上海虹橋火車駅は92番窓口です。パスポートと予約のプリントアウトを渡せば会話する必要はありません。
  ただしこの窓口が並んでいると引き換えに最長30分はかかるので、早めに駅に行かなければなりません。新幹線の駅は巨大なので、窓口に
  到着するまでに10分以上かかることもあります。

2.旅行者の場合
  日本で予約することは代理店を使う以外方法はありません。
  日本で発行されている銀聯クレジットカードは12306.cnの決済には使えません。

  中国に到着してからの購入は、上海駅、上海南駅、虹橋駅の窓口か市内の販売代理店を使うことになります。
  代理店は火車票代售というような青い看板が出ています。ここでは5元の手数料がかかります。
  日系旅行代理店に頼むと切符を配達してくれますが、かなりの手数料がかかると思います。

  虹橋空港に到着される場合は、そのまま連絡バスで第2ターミナルまで行って隣の虹橋駅(ビル内でつながっていて歩ける)で購入するのがいいでしょう。
地下鉄なら虹橋火車駅まで行けます。
  浦東に到着の場合は、第一第二ターミナルの間に旅行代理店があり、そこで購入可能です。5元の手数料がかかります。

  買い方は、GかDから始まる列車番号と日にち、枚数(枚の数詞は「張」)等級(1等、2等)を紙に書いて渡せば何とかなります。
  ここで往復買ってしまったほうが楽です。
  乗る人全員のパスポートを見せる(コピー可だと思いました)必要があります。
  列車番号Gは高鉄(ガオティエ)でのぞみ号、Dは動車(ドンチャー)でひかり号です。それ以外の頭文字は新幹線ではありません。

  一般に新幹線は動車か和諧号と呼ばれ、販売窓口にはどちらかの表示があります。

  もし希望の列車が満席の場合、中国語での交渉は困難なので、前もって第一希望、第二希望を書くといいかもしれません。
  第一希望、第二希望という字はそのままで理解してもらえます。
  
  参考 次のでもいいよ 「下次可以的」シャーツクーイーダ これは偶々ですがカタカナ発音でも多分通じます。
 (余談ですが、ガイドブックに載っている「旅行でつかえる中国語」のカタカナ表記はほとんどそのままで発音してもまるで通じません)

時刻表、列車番号は、12306.cnではログインしないと見ることができません。ログインできれば空き情報もわかるのですが....
火車網 http://www.huoche.com.cn/ はログインしなくても使えますが、駅名を簡体漢字(蘇州は苏州等)で入力しないといけませんが
  でもこれが一番信頼性が高いです。 簡体漢字へ http://www.huoche.com.cn/ などで変換し、コピー・ペーストすればOKです。
中国 新幹線 時刻表で検索すると日本語サイトもありますが最新かどうかの保証はありません。

駅または代理店で購入するとそのまま切符が手に入るので、当日並ぶ必要はありません。でもパスポートは持参してくださいね。ホテルに泊まれません。

  なお、主要路線は結構便数が多いので、休暇節でなければ当日でも数本待てば乗れます。これは日本の新幹線と大体同じような状況です。

肌で感じる中国バブル

2013年06月08日 | 上海生活
中国は来週月火水と端午節の休みなので、土日が出勤日。
一昨日まで常州に出張していたが、日本でも見たことがなかったアウディR8が屋外駐車場に停まっていた。夕食の中華レストランでも、そこはそこそこ高級店だったらしくメルセデス、ポルシェ、BMW等のドイツ車が多い。
常州はちょっと田舎の大都市だけど、それでも高級車が多い。
上海では欧州ブランドの高級車が腐るほど走っている。路上駐車しているフェラーリを見ることができる世界で唯一の場所かもしれない。

不動産価格は一時よりは沈静化している様にみえる。しかし、余った資金が不動産に回させていることは変わりなく、上海郊外のゴルフ場周辺には未だにガンガン別荘が建築されている。
しかし、ゴルフ場が近くにあるという他に何も取り柄のない「中途半端に田舎」の別荘に実際の価値がどの程度あるかというと、これは大いに疑問。実際にはほぼ無価値に近いと、私は思う。
投資ゲームでしか無いことは明白だ。実際、完成している別荘地の中に人がいるのを見たことがない。

金余りは商業施設投資にも向いているが、今まで幾つか書いたとおり新しいSCがいくつもシャッター化している。

めちゃくちゃ危ない状況であることは言うまでもない。

上海 光一百貨の顛末

2013年05月19日 | 上海生活
上海市中山公園地区に昨年オープンした日系ショッピングモール「光一百貨」は、ほとんど廃墟となってしまった。
検索すると未だに「中山公園に渋谷が再現される」というような上海情報系サイトの古い記事が沢山出てくるのがなんとも虚しい。

ここは地上4階のそこそこ面積のある建物で、多媒体産業園発展有限公司という上海市長寧区を母体とした第三セクターの持ち物。それを香港系の光一百貨に貸出し、さらに1階の日系アパレルモール「JYUJYU」の部分が日本のマグネット社という会社に貸し出され、マグネット社が国内アパレルのテナントを募集し20店舗程度が入居した。

しかし、光一百貨は施設の完成期限を守らず、さらに2階以上のテナントも入居せず、そのため人も集まらないから「JYUJYU」は流行らず。マグネット社は違約金相当として光一百貨にテナント料を払わず、結局光一百貨はJYUJYUをロックアウトした。
光一百貨も多媒体への支払いが滞っているため多媒体としては光一百貨とのビジネスは打ち切りたいらしい。

現在、地下一階のフードモールは辛うじて営業しているが、それもどんどん閉店している。個人的にはフジオフードシステムの「中山公園食堂」は残って欲しい。

この背景には島の問題とオープンが重なったとか、光一百貨の対応の問題とか色々あるだろうが、一番の原因はもはや上海の商業施設は完全に飽和していてこれ以上作っても無理、ということと、日本ブランドの神通力が衰えてきている、ということ。

上海のユニクロは好調と言われるが、それでも来店客数はH&MやZARAの方が多い。日本ブランドから欧州ブランドに中国人の嗜好はシフトしている様にみえる。

前にも書いたが、中山公園は若い人が多く人出も多い好立地なのだ。それでもこの有様となっている。

繰り返しになるが、上海の商業施設は完全に飽和している。
日本人が多い古北では、水城路の旧和平広場の再開発が終わり大きなビルがほぼ完成した。それと同時にその隣の洛城広場が現在解体され再開発が始まった。この2つの商業施設でかなりの売り場面積になるが、私はこれも相当苦戦すると見ている。

上海進出をお考えの小売業、飲食業の方が私のブログをご覧になるかどうかわからないが、何の工夫もなく「日本ブランドでござい」といって出てきても絶対にうまくいかないことを覚悟されたほうがいい。

上海高島屋の続報

2013年05月10日 | 上海生活
今日の上海時事に上海高島屋の気になる記事が出ていた。
曰く、7階のレストランと地下の惣菜屋の一部が当局に対する営業許可を取らずに営業をしており、そのため正式な領収書(当地では発票といいます)が発行できないという。
どう、高島屋開店までに店を出さないと多額の違約金を払わされるということから、テナント側が営業許可認可前に出店したということらしい。
このことと、「設備点検中」の張り紙で閉店してしまっている地下の数軒の惣菜屋の関係は分からないが、とても日系企業とは思えない状況だ。

このデパートの異常なまでのお客の少なさは当地の邦人の間ではかなり話題になっている。
そもそも中国では新しい商業施設が軌道に乗るまでに2年位かかると言われているが、こと高島屋に関しては、あの立地と品揃えでは何年たっても改善は望めないだろう。