ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

2022に現行ETCが使えない?全然心配いりません!

2021年04月22日 | ITS

2022年に現行ETCが使えなくなる?という話がここにきてネット、YOUTUBEで流れているようです。
たいていは内容は正しいんですが、アクセスを稼ぐためかタイトルやサムネは「使えなくなる」「違法」と煽っているものが多く、困ったものです。

結論を先に言います。心配ありません。特に、ETC2.0への買い替えは全く意味がなく、お金の無駄使いになるだけです。(のぞく圏央道利用者)

ここから先は心配いらない理由の詳細説明になります。

1.使えなくなる対象のETCはごく少数、ETC1.0、2.0は無関係
  ネットで「調べ方」等が出てるけど、対象は20年近く前のデンソー製の一部くらい。現存してる機器はごくわずか。
2.使えないといっても、使える。
  電波法改正で2022年12月以降は猶予期間が過ぎて適法でなくなる、ということだが、それ以降もETCは通過できる。
3.現実的に摘発は行われない
  電波法違反といっても大出力の違法無線を故意に使うような悪質な話ではなく、現実的に摘発は行われないだろう。
  とはいえ国も違法状態を放置できないから、現在さらに猶予期間の延長(2022年12月から、「当面の間」へ)が検討されている。(新スプリアス移行延長のパブコメ募集
  

特に問題なのは、この機に乗じてETC2.0を普及させたい人たちがあえて勘違いを助長している、控えめに言っても放置していることです。
ETC2.0は、消費者にとって圏央道割引以外のメリットは皆無です(ありますが、ほぼ無価値です)。
圏央道を頻繁に使う人以外、高いお金を出して買う必要はありません。(個人の感想ですが)

蛇足ですが、ETCのセキュリティバージョンアップが行われており、旧規格のETCは2030年を目途に使えなくなるという話もあります。
これも1.0,2.0は関係ない話です。1.0でも数年前から対応機が出ており、一方2.0でも非対応機があります。1.0が使えなくなるということではありません。
さらに、本当に2030年を目途に古い規格を通行させなくなるとは思っていません。そんなことしたらセキュリティ問題を上回る混乱が生じるでしょう。なのでこの話はもうしばらく様子を見ればいいと思います。