ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

中国、ナンバー読み取り駐車場が急増中

2018年06月08日 | ITS
中国ではナンバー読み取り式の駐車場がものすごい勢いで増加している。従来のカード発行式駐車場はどんどんナンバー読み取り式に機械を入れ替えている。
日本でもナンバー読み取り式は存在するが駐車券は発行され、精算済みの場合は出口ゲートがそのまま開くというようなものが多い(日本を離れて6年経過しているので最近の事情はよくわかりません)。事前精算機対応のためだろう。
しかし、中国のナンバー読み取り式は駐車券を発行しない。入り口では表示器にナンバーが表示され、そのままゲートが開く。
精算所に人がいて集金するケースが多いが、スマホで決済が済んでいるとそのまま通過できるようになっている。

スマホ決済は二通りあり、一つは駐車場に貼ってあるQRコードを読み取り、自車のナンバーをインプットし支払う方式。要するに事前精算機がなく、自分のスマホで精算をするということ。決済はWechat Pay。もう一つが商業施設利用割引。レジで専用QRコードを読み取り、同様に自車のナンバーをインプットして完了。QRコードは一回読み取れば次回以降は自動的に自車ナンバーが表示されるので、二回目以降は精算はあっという間に終わる。
駐車場によっては出口に人がおらず、必ずスマホ決済をしなければならないところもある。それほどに現在の中国ではスマホ決済は当たり前になっている。

この方式、DSRC技術をつかったETCでのノンストップ料金収受に比べればローテクだが、ユーザーとしての使い勝手としては大きな差はない。スマホ決済はチャチャっとできるのでさして手間には感じない。さらに、ETC駐車場決済の課題である商業施設利用割引が簡単にできる。ETCの場合はETCカードの親カードで支払った場合に限り、カード会社でマッチングしカード決済時に駐車代を割引くというような方法しか今のところはないようだ。

さらに、ETC決済に比べ駐車場側の導入費用は遥かに安い。ハードウェアはナンバー読み取り機だけ。システムも集金はWeChatがやってくれるのでそれほど大掛かりなものは必要ない。

日本において、ETCの駐車場利用は駐車場側の設備投資負担を考えるとあまり進まないだろう。
ETC(DSRC通信)の商業利用はまだスマホが存在しなかった20年前のアイデアであり、現在はより良い方法がいくらでもある。
まだスマホ決済の統一プラットフォームがない日本ではこの中国式の導入は難しいが、どちらが現実的かといえばナンバー読み取りだろう。


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3 コメント

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雑談 (日本人)
2018-06-11 20:53:54
タイトルと関係なくw
http://www.recordchina.co.jp/b611302-s0-c30-d0062.html
日本のテレビをみて
へー、中国に安全検査あるんですね!
知りませんでした。
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Unknown (後野まつり)
2018-06-12 18:05:43
ETCとかVICSビーコンとかNシステムとかを聞くと、いつも思うのですが、そんなに車両識別したかったらまずナンバープレートを無線通信対応的なものにするべきでは?と思います。電源不要のパッシブ動作で小容量情報を返すだけでも。
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車への無線IDチップ取り付けが義務化 (後野まつり)
2018-06-17 20:26:38
それすら中国にさきこされちゃったか
https://gigazine.net/news/20180617-china-track-citizen-cars-rfid-chip/
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