山紫水明の地~山梨。
ドラマも佳境に入り、安東家の兄弟がこの故郷に集合です。
もうこの素晴らしい富士山や美しい滴のような葡萄が見られないと思うと淋しいですね。
安東家は米造りからブドウ栽培へと変わりましたが、相変わらず質素な暮らしのようです。唯一のごちそうが「おほうとう」。でもみんなで囲炉裏を囲めばこんなに美味しいもはありません。
終戦がもたらした家族団らんです。
まだ、あの翻訳本は海のものとも山のものとも分かりませんが、この甲府には平安が訪れました。
子供の頃からのお父うと吉太郎の確執…。お互い酸いも甘いも味わい、苦労の末の和解です。
「俺は、おまんにうちの仕事をさして、上の学校にも、行かしてやれなんだこん、ず~っと悔やんできた。」
この言葉を吉太郎はどれだけ待っていたかわかりません。きっと、長い間のわだかまりが解けてなくなった瞬間でしょう。そして、生きる気力を失ってしまった吉太郎には、お父やんのこの言葉は心に沁みたでしょうね。
「必死で生きてさえいりゃあ、人生に無駄なこんなんて、これっぽっちもねえだ。おまんの選んだ道は、間違ごうちゃいん。世間が何と言おうと、おまんは俺の誇りじゃん。これまでも、これっからも。」
甲府に戻り、葡萄酒造りをする覚悟を決める吉太郎ですが、この頃はまだ葡萄酒は日本人にはなじみがありませんでした。昭和39年の東京オリンピックや大阪万博等の国際交流を通じてようやくその認知度が高まったようです。吉太郎の葡萄酒つくりも軌道に乗るにはまだまだ時間がかかるでしょう。
この頃、こぴっとがあまりでてきませんが、みんな年を取り、こぴっとすることがなくなってしまったのでしょうか…。吉太郎には敢えて言います。こぴっと葡萄酒を作ってくりょう!