追っ手を逃れてやって来たのが山梨です。
何かと山梨に気を使ってもらって悪いじゃんね。
それにしても、銀座の華やかさに比べ、なんと質素な暮らしでしょうか。
壁は、藁を刻んで混ぜた土壁ですよ。さぁさぁ上げってくりょう…と言われても畳もなく、板の間に筵を敷いただけ。おとうがそっと薄い座布団を差し出す。
身重のお姫様をかくまうにはあまりにも貧しい生活だ。そうは言っても、ここには危険が及ばないという花子の精いっぱいの知恵。ふじさん得意のおほうとうを食べて元気な赤ちゃんを産んでくりょう。
しかし、思い出してほしい。兄やんは何を見張っているのだろうか。りんがだまっていても、きっとここもすぐに見つけ出されるにちがいない。まぁいいじゃないか、そうと分かっていても、チーム山梨の出番があって。
早速、こぴっとの二連発だ
花子) おとう、おかあ、ちっと。ちっと、ちっと。ちっと。
わかってるらね。蓮様が、ここにいるっていう事は、絶対に誰にも知られちゃいけんだよ。
吉平) おう。任しとけし。おらたちが、守ってやらあ。
ふじ) こぴっと秘密にするさよう。
・・・・・・
花子) おばさん、こぴっと聞いてくれちゃ。
リン) 何でえ? ほんなおっかねえ顔して。
花子) 蓮様がここにいる事は、絶対に秘密にしてくりょうしね。
花子一家とリンはこうして、蓮子を守る覚悟をこぴっとするのだが、この隙間だらけのあばら家には隠れる場所はあるのだろうか…
ごきげんよう、さようなら