たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

(1)信濃の旅 戸倉上山田温泉 田毎の月

2016年07月14日 | アウトドア
大分、写真が溜まってしまいました

記事は7月7日に遡ります

無事、退院できたお祝いと言う事で今日は病院からそのまま戸倉・上山田に向かいます

着いたのが2時を少し回ったところでしたので平安時代の頃から観月の名所としられ

万葉集にも読まれた「田毎の月」を訪れる事にしました

ただ、田毎の月が見られるのは田に水が張った時期、いわゆる5月末ですので

7月の今では雰囲気が味わえればそれで良しと行ったところです




ここは姨捨伝説で名高い姨捨エリア

冒頭の絵の様に老人が一定の年齢に達すると口減らしの為

山(ここでは姨捨山→冠着山)に捨てると言う話が今に伝わっています

民話では

お上の命令には背けず深い悲しみを振り払って母を背負い山を目指しますが道中、ポキットと言う音に気付き

母を見ますと懸命に枝を折り道端に捨てているのでした

「一体、何してるんだ?」

男は問いかけます

しかし母親は黙ったまま早く行けと手で促します

山頂に着いた頃には日もとっぷり暮れ辺りは真っ暗闇

要するに道を見失わないよう母親は枝で道しるべを作ってくれていたのですね

子を思う親の愛を今更ながらに知った男は、ついにお上の命令にそむき母親を家に連れて帰ります

この話は余りにも有名ですので後半は省きますが実際に有った事かどうかは別として

語り継がれていると言う事は年寄りを敬いなさいと言う戒めなのでしょうね


今日は全国的に暑い日でしたが雄さんが「大丈夫だ」と言うので

先ずは長楽寺さん所有の四十八枚田に足を向けて見る事にします




この時期は稲が伸びて(此処は成長が早いのだとか)棚田としての景観は見られませんが

宝永3年から今日までずっと田を見守っているという田毎観音が古の素朴な情緒を醸していました

(因みに四十八田の名は西行法師が阿弥陀四十八願に因み名付けたとされ

「田毎の月」の呼び名はここから始まったのだとか)

足元に咲いていた花は、しそ科のカイジンドウ



  

この寺は信濃三十三番札所の十四番目に当たる天台宗の名刹長楽寺です

月の名所として芭蕉や宗祗を始めとする文人墨客にこよなく愛されていたとかで

境内には田に映る名月を詠んだ多くの句碑が並んでいました

おもかげや 姨ひとりなく 月の友  芭蕉




中秋の名月頃には、この月見台で全国俳句大会が開かれるそうです

どんな句を詠むのでしょう、興味ありますね




寺の裏手に有る岩を登ると此処がまた素晴らしい

善光寺平が一望の元です

空は大らかで雲も如何にも長閑そう ♪

と、その時「サラシナの地をより良く~~~」・・・

そうでした、いまは参院選の真っ只中だったのです

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コメント (14)
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