上州三日月村は今日も空っ風の吹きすさぶ寒い一日でした



その頃、三日月村を牛耳っていたのがヤッパのウラとその子分、そして見張りのニャジラでした



村の秩序は乱れ覗きや泥棒が絶えず村人を始めおたか婆さんは困り果てておりました

そこへ通りかかったのが楊枝を咥えた、その名も木枯らしニャンジロウ

おたか婆さんは村の惨状をトクトクと話し「何とかしてくんなせぇまし」とすがります
「あっしには関係ののねぇ事でござんす」
しかし木枯らしニャンジロウさん、そこは見逃す訳には参りません
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「無益な争い事は避けてぇと思ったんでござんすが、どうやらお聞きいれ願えねぇ様で・・・」といいつつ
バッタバッタと倒れる相手に向かい
「峰打ちだ 死ぬ事はねぇ 当分歩けねぇだけだ 養生するんだぜ」


その様子を葉陰からジッと見ていたでこふじのピン
「もし、失礼でござんすが貴方様が木枯らしニャンジロウ様でござんしたか
で? これからどちらへ?」
何処という当てもねぇ旅の途中でござんす
先を急ぎやすんで ごめんなすって」
そこへ

「ニャンジロウ様~ お待ち下さいまし~」
現れたのはヤッパのウラに手籠めにされそうになったうら若きお雪


「ニャンジロウ様、雪もお連れ下さいまし 雪一人では生きて行けませぬ」
「お雪さんよ、よしておくんなせぇ 一人ぼっちは誰もがお互いさまでごぜえます
あっしは一切、道連れは作らねぇ事にしておりやすんで
これは丁半の目に恵んで貰ったもんですが何かの足しにしておくんなせぇ
では、ずいぶんとお達者で・・・」

♪ 何処かで誰かがきっと待っていてくれる~
ニャンジロウはヒューと吹く風の如く三日月村を後にするのでした
第一段でも書きましたが我が家に猫はおりません
餌を与えている訳でもないのですが、なのに何故かやって来るのです
庭の石の上で気持ち良さそうに眠ったり部屋を覗いたり今日も三毛猫マリンが散歩にやってきました
ちょっと、おふざけブログでした
