たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

思いもかけず花と滝に出遭えた幸運

2022年06月06日 | 登山

続き

道に迷って引き返しを決めた時にやって来た一組の登山者、随分山慣れた感じの印象を受けました。話が弾む中で下さった名刺を見ますと県の自然保護の指導をされている方で連れの女性は駐車場で知り合い偶々向かう先が一緒だったので案内がてら同行したようです。

「気を付けて下さいよ」の声に下を覗きますと、ずり落ちた山肌に微量の滝が落ちています。この滝が小滝。登山道から下まで100m以上有るでしょうか。足を滑らせたら一溜りも有りません。

 

 

 

先ずはおとぎの森の標柱が立つ場所を案内して頂きました。これだけの森となりますと野鳥の数も半端ではありません。建て替えが必要では無いだろうかと思える看板にたくさんの野鳥が描かれておりました。 その脇に温泉の掘削跡地が有り当時はここまでダンプカーが上がって来た様ですが、その道は風化し今は一筋の山道が伸びるのみです。 

指導員さんが小滝を案内して下さるそうです

足元はザレの急坂、「今日は散歩並みの山歩きだから登山靴で無くても大丈夫ね」と履き替えないで来たのは失敗でした。上尾から来た女性も帰りが心配と一旦は躊躇したものの今一押切りが弱い。

指導員さんのザックの中身は殆ど医療品だそうです。怪我をした登山者の介護も仕事の一つで有る為、常に持ち歩く必要が有るのでしょうね。2年前、用を足していた女性が転がり落ち数メートル下の木の股にザックが嵌り(木が無かったらそのまま谷底に落ちてしまった)身動きが取れず偶々通りかかった指導員さんのお陰で助かったと言う例も有ったとか。長七郎山や小沼の様に登山者の出入りが頻繁で有れば気付いて貰えますが、ここは通人も稀な場所、その女性は運が良かったのですね。

下りきった場所は別世界を思わせる場所でした。此処は昔の噴火跡だそうです。

 

   

 

小滝にやって来ました。水量は少ないものの剥き出しの岩肌に優しさを添えるかの様に軽やかな音を立て流れ落ちておりました。此処は冬になると岩肌が全面結氷し指導員さんもアイスクライミングを試みた事が有る様ですが上まで到達出来なかったと苦笑いしておりました。

 

 

 

私達4名、遅めの昼食をとり案内が無ければ上から眺めるだけで終わった小滝を後にしました。道迷いがくれた幸運、災い転じて福となすとはこういう事なのでしょうね。 

コメント (17)
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