登山口(9:35)神成山(10:40-45)灯篭の有るピーク(10:55)吾妻山(11:13)打越の御嶽山(11:00)新堀神社(11:30)
この日は各地で降雪と強風による注意報が発令された
一端は諦めた山歩きだったが天気図を見ると1時ごろ迄は何とか穏やかそう
では近くの山へ「それ行け」と富岡神農原へ車を走らせた(7時出発 9時着)

登山口は蒟蒻畑に囲まれた富岡西中学校裏手の細い道
ちょうど芋の掘り出し作業が行われている所だった


大した登りも無いままに稜線歩きが始まる
一つ目のピークを過ぎ二つ目のピークが「龍王見晴台」
足元は切れ落ちているが、それだけに長閑な田園風景や西上州の山並みの眺めは雄大だ

風も無く静かな稜線に聞こえるものは踏みしめる落ち葉の音ばかり
こんな、のんびりした山歩きは何年振りだろう
約1時間、一登りで宇芸神社が祀られる第4ピーク(神成山)に到着
ここも龍王見晴らし台に違わずの展望峰
時間が許すなら此処で惰眠を貪るも良し熱いコーヒーを飲むも良し、そんな気を起こさせる山頂なのだが・・・
残念だが今日は風との競争、穏やかな内に下山したいと小休止のみで退頂




そして、また落ち葉の上をサクサク・・サクサク・・・

此処は幾つ目のピークだろう
木立に囲まれ展望は今一、だからだろうか小動物の標本箱が
・・・何だか可笑しくてククッと笑ってしまった

オッ上信電車
神農原駅(かのはら)を出発し南蛇井駅(なんじゃい)に向かうその走りが如何にも長閑そう
そんな時、地元の女性だろうか、身軽な服装で反対方向から登って来た
何時も散歩に来ているのだとか

ピークを過ぎるとまた稜線歩きが始まり左はもう見慣れた富岡の田園風景
しかし、合いも変わらぬその風景に飽きる事がないのは、きっと里を潤す豊かな土壌と澄んだ空気のせいなのかもしれない


ここにも「打越の御嶽さん」と書かれた祠が

そして究極のピーク、ちょっと足がムズムズ
でも、この景色



いよいよ最後のピークは「吾妻山」、ここにも祠が祀られていた
僅か1時間半の行程中、幾つの祠を見ただろうか
私が、この山の存在を知ったのは山渓でからなのだが
古くから地元と密着し愛されて来た山で有ることが良く伺える神成山なんだなと納得

ここで山道は一気に下りに入った
小石の混じる岩道はどうしても、あの辛い骨折期間が思い出され歯痒いほど慎重になってしまう
もういい加減、忘れたい記憶である


この辺り周囲の木々は未だ秋の名残を残していた
遠くに見える山は雪化粧をしているというのに此処でまた秋が感じられるなんて
そう思って緩やかになった道を下って行くと前方にゴールの新堀神社が
敷き詰めた銀杏の葉の黄の何と華やかな事か


直ぐ前の畑で仕事に精を出す農夫の脇をチョッピリ申し訳ない気持ちで通り過ぎれば此処は葱のブランド「下仁田葱」の産地
見事に肥った葱がアッチにもコッチにも
オー、オイシソウ 




そして見上げれば今、歩いてきた神成山の岩の殿堂がドッシリと腰を据えており
気が付けば何時の間にか風が出てきた様で木の葉が空に舞っていた
だが此処は山に遮られ農家の庭は暖かい
昔の農器具や吊るし柿に懐かしさを感じそぞろ歩くこんな時間も山後の貴重な楽しみの一つなのだ


こんな家も有った
芯を中央に左右に長く伸ばした、ゆうに20メートルを超える松
この松は富岡名木十選に認定されているとかで脇に立札が立っていた

ようやく12時
車に戻るとさすが風をもろに受ける丘陵地
とてもシートを敷いて食べる勇気もなく直ぐ近くの景色の良い場所に移動
妙義山を肴に車の中での食事となった

